翔泳社の福祉の本

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翔泳社の福祉の本

福祉の本を担当している編集者が、日常で気になったことや書籍の情報をお届けします。 翔泳社では「福祉をもっと身近に、違いを個性に、みんなをハッピーに」を目指し、介護や健康、保育、子育て、働き方などの書籍を出版しています。

マガジン

  • 介護(翔泳社の福祉の本)

    翔泳社の福祉の本が扱う「介護」をテーマにした記事を収納しています。

  • 法律・制度(翔泳社の福祉の本)

    翔泳社の福祉の本が扱う「法律・制度」をテーマにした記事を収納しています。

  • 編集部コラム(翔泳社の福祉の本)

    翔泳社の福祉の本を手がける編集部によるコラムです。

  • 心の健康・心理(翔泳社の福祉の本)

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  • 保育・子育て(翔泳社の福祉の本)

    翔泳社の福祉の本が扱う「保育・子育て」をテーマにした記事を収納しています。

最近の記事

お世話型介護から自立支援介護へ。3つの特徴と5つの基本ケア

2024年度の介護保険法改正により、介護業界に大きな変化が訪れています。今後、「自立支援・重度化防止」がさらに進むと見込まれているのです。 いままでの介護はお世話型、つまり要介護高齢者ができないことをお世話する方式でした。ですが、これからは自立支援介護という形で、要介護高齢者が自分でできないことを少しでもできるようになってもらうための介護が重要になります。 では、自立支援介護とはどういうものなのでしょうか。 『これならわかる〈スッキリ図解〉自立支援介護』の著者で、自立支

    • 母親の婚約指輪をリフォームしてみた

      前回コラムで書いた「高齢の親の片付けを手伝い」の際に、母親から「ずっと使っていないから」とジュエリーを譲り受けました。 といっても、仕事をしていた30~50代に着けていたネックレスとかリングを4~5点くらいです。 ちょっと驚いたのは、その中に父親が贈った婚約指輪と結婚指輪も含まれていたことです。念のために確認しましたが、「使ってないし、サイズも変わったし、あげるよ」とのこと。宝飾品には、さほど思い入れがないタイプみたいです。 貰い物だけど、安く売りたくはない「愛用品を娘

      • 自閉スペクトラム症(ASD)の人が「普通の仮面」を外して生きるには

        自閉スペクトラム症(ASD)の人の多くが、その症状や特徴を隠し、社会に合わせて「普通にふるまう」ための表面的な仮面をつけて暮らしています。 その仮面を取り外し、新しい世界で自分らしく生きるための方法を紹介している本が、『自閉スペクトラム症の人たちが生きる新しい世界 Unmasking Autism』(翔泳社)です。副題であり原題でもある「Unmasking」とは「仮面を取り去る」という意味です。 原著(※)が出版されたアメリカで非常に高く評価され、Amazon.comでは

        • 育児が辛い、赤ちゃんのケガが心配……発達障害を持つ人が上手に子育てするための工夫

          発達障害の特性を持つ人の中には、自分の生活や仕事でも気にかけることが多いのに、自分に子育てができるのか、不安に感じている方がいらっしゃると思います。 そんな方にぜひ参考にしていただきたい書籍が、『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に子育てするための本[0~3歳児編]』(翔泳社)です。 本書は特に発達障害を持つ女性の方に向けて、妊娠前や妊娠中の不安を解消する方法から、赤ちゃんのお世話としつけ、さらに自分自身のケアやお金の問題、人間関係の悩みまで、「子どもを育て

        お世話型介護から自立支援介護へ。3つの特徴と5つの基本ケア

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        • 法律・制度(翔泳社の福祉の本)
          15本
        • 介護(翔泳社の福祉の本)
          60本
        • 編集部コラム(翔泳社の福祉の本)
          90本
        • 心の健康・心理(翔泳社の福祉の本)
          52本
        • 保育・子育て(翔泳社の福祉の本)
          23本
        • 仕事術(翔泳社の福祉の本)
          21本

        記事

          学生の感覚が薄れてきたころに見えてくる社会人の姿

          社会人5年目。 「社会人になって結構経ったな~」と思っても、ふとこの先のことを考えると「社会人ってめっちゃ長いな!?」となる年です(たぶん)。 よく「年をとればとるほど、時間の過ぎる早さが半端じゃない」と言いますが、その早さを知らないうちは長く感じるものです……。 5年目になると友人の様子もさまざまで、結婚したり、学生に戻ったり、休職したり、毎日仕事に励んだり。 少し前までは「大学生懐かしいわ~みんなで戻りて~!」なんて話をすることもありましたが、「大学生だった自分」と

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          傾聴迷子から脱出する3つの方法

          傾聴はビジネススキルとして活用されるほどのブームとなりましたが、カウンセラーや看護師、介護士など、対人援助職の方にとってはそもそも仕事に欠かせないスキルです。 ですが、「他人の話をちゃんと聴く」のは存外難しく、傾聴しているつもりでもうまく話を聴けておらず、相手が戸惑ったり不満を抱えていたりすることがあります。 『心理学に学ぶ鏡の傾聴』(翔泳社)の著者、岩松正史さんは傾聴しているはずなのにうまくできないと悩んでいる人を「傾聴迷子」と呼んでいます。 本書では傾聴迷子の人が正

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          社会福祉士の試験勉強をちょっとでも楽しく。対策書のカバーリニューアル!

          社会福祉士は「ソーシャルワーカー」とも呼ばれる、福祉の専門家です。さまざまな事情により支援を必要とする人の相談にのって、助言したり制度を紹介したり、行政や関連組織と連携したりします。 社会福祉士になるには、国家資格である「社会福祉士試験」に合格する必要がありますが、2025年2月の試験から科目が大きく変わります。 実は翔泳社が社会福祉士試験の対策書を出版するようになったのも、前回カリキュラムが大幅に変わったタイミングでした。それが2010年に刊行した「2011年版」です。

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          社会福祉士の資格試験、忙しくても合格に必要な知識を学べるテキストと問題集

          2025年2月の試験で社会福祉士の資格取得を目指す方に、翔泳社の対策書を紹介します。 翔泳社では2010年から対策書を刊行してきました。「忙しくても効率よく勉強できる」と好評のシリーズです。 対策書選びに迷っていたり、別の対策書を試したりしたいと思っている方は、ぜひチェックしてみてください。 福祉教科書 社会福祉士・精神保健福祉士 完全合格テキスト 共通科目【新出題基準対応版】精神保健福祉士との共通科目については、こちらのテキスト。第37回試験(2025年2月実施予定)

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          自分の心の声を聴くと、どうなるの?

          「自分を大切にする」「自分に優しくなる」「自分を知る」といったことが、どうにもイメージできずに今まで生きていました。 周りからは猪突猛進タイプと言われ、中学校の先生には「エレベーターガール」と呼ばれていました。名前の由来は、私の成績がエレベーターのように最上階から最下階までアップ・ダウンして安定性がないということらしいです。 イノシシのようにあとさきを考えずに勉強に熱中するときもあれば、まったくやる気が出なくなるときもあり、今でもその傾向は残っています。 宵越しの銭は持

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          介護事業所がBCP(業務継続計画書)を作るうえで大切なことをまとめました

          令和6年度の介護報酬改定において、「BCP(業務継続計画書)が未作成だった場合の基本報酬の減算」が設けられました。 BCPの作成を急いだり、どうやって作成すればいいのかと情報収集をしている介護事業所の担当者は多いはずです。 そんな方におすすめの書籍として、『そのまま使える〈スッキリ図解〉介護・障害福祉BCP作成ガイド』(翔泳社)がおすすめです。 本書は大きく自然災害と感染症に分けてBCPの作成方法を詳細に解説しています。付属のフォーマット(Wordファイルをダウンロード

          介護事業所がBCP(業務継続計画書)を作るうえで大切なことをまとめました

          法律の専門家じゃなくても意外と面白い!? 私が法律の原文を読んで気づかされたこと

          突然ですが、法律に興味はありますか? 現在放送中のNHKの朝ドラ「虎に翼」が日本初の女性弁護士をテーマにしていることもあり、以前より関心が出てきたという人もいらっしゃるのではないでしょうか。 私はというと、福祉系書籍の編集という現在の仕事をするまでは、法律にあまり興味がありませんでした。 学校で習う数学の公式のように、厳格で、無味乾燥なイメージをもっていたので、重要だということは理解しつつも、意欲をもって知ろうとすることはなかったのです。 でも、仕事を通じて社会福祉に

          法律の専門家じゃなくても意外と面白い!? 私が法律の原文を読んで気づかされたこと

          保育園で必要なのに「ピアノが苦手」な人へ、弾けるようになる基本と心構えが身につく本

          保育の現場で働いている人や、保育士の資格取得を目指している人が1つの壁として感じていることの多いピアノの演奏(伴奏)。 いままで楽器を演奏したことがないと、少し鍵盤に触ってみただけで「難しそう」「できそうにない」と思ってしまいがちです。 ですが、基本から少しずつ学び、練習していけば、誰でも多かれ少なかれ弾けるようになるのものでもあります。 もし苦手意識を感じていながらも、ピアノを弾けるようになりたいと考えているなら、翔泳社の書籍『先輩が教えてくれる!保育ピアノのきほん』

          保育園で必要なのに「ピアノが苦手」な人へ、弾けるようになる基本と心構えが身につく本

          おばあちゃんのまぶたにラメを塗る

          4月に担当書籍『看取りケア 介護スタッフのための医療の教科書』が刊行されました。 本書は介護施設に勤める職員の方を対象に、看取りに関する知識と技術を実際の流れに沿って解説したものです。 しっかりした知識をもてば不安が解消できるほか、専門職としての自信もついて的確な対応ができるようになります。意向確認や臨終時の対応、医療職との連携など、介護職として知っておきたい情報を詰め込みました。 制作中に祖母を看取る実はこの書籍の制作中、編集の私自身も施設に入所していた祖母を看取りま

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          学校が教えてくれない、社会を動かすノウハウ! 『社会問題のつくり方』(荻上チキ) 反響まとめ

          ご好評いただいている『社会問題のつくり方』(荻上チキ)について、担当編集が情報を簡単にまとめました! もうお読みくださった方も、まだの方も、ぜひご覧ください◎ 書籍概要世の中に存在する、さまざまな不公正で理不尽なシステムやルールたち。 「おかしいな」「いやだな」と思って口に出しても、「それはお前のわがままだ」と怒られる。でも、それって本当に「わがまま」なんだろうか……? さまざまな社会理論紹介から、組織づくりや広報活動、ロビイングのHOW TOまで。個人の「困りごと」を「

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          高齢者施設での看取りケアに不安を持つ介護専門職のための本

          介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の約8割で、看取りケアが実施されています。介護職の方や施設スタッフの方にとって、入所者を尊重し、その最期を看取る役割が重要になっているということです。 一方で、看取りケアのやり方や進め方に不安を感じ、入所者やその家族とどのように接すればいいのかと戸惑っている方も少なくないのではないでしょうか。 今回はそうした悩みを解決できる、看取りケアの手順と技術を網羅的に解説した『看取りケア 介護スタッフのための医療の教科書』(翔泳社)を紹介します

          高齢者施設での看取りケアに不安を持つ介護専門職のための本

          発達障害の人が親の介護で直面するタスク&体調管理、そして遠距離介護の費用

          発達障害を持つ人で、親の介護をしている人はけっして少なくありません。自身の仕事や生活に加えて介護の苦労も重なることで、すっかり疲弊してしまっている場合も。 今回は、そんな人たちの負担が少しでも軽くなり、真似するだけで介護がちょっと楽になる工夫やアイデアを解説した書籍『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に親の介護をするための本』を紹介します。 本書の著者でもある村上由美さんは、発達障害の当事者として日常生活を送るために行なった試行錯誤や経験が、親の介護に非常に

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