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編集部コラム(翔泳社の福祉の本)

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翔泳社の福祉の本を手がける編集部によるコラムです。
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記事一覧

母親の婚約指輪をリフォームしてみた

前回コラムで書いた「高齢の親の片付けを手伝い」の際に、母親から「ずっと使っていないから」とジュエリーを譲り受けました。 といっても、仕事をしていた30~50代に着けていたネックレスとかリングを4~5点くらいです。 ちょっと驚いたのは、その中に父親が贈った婚約指輪と結婚指輪も含まれていたことです。念のために確認しましたが、「使ってないし、サイズも変わったし、あげるよ」とのこと。宝飾品には、さほど思い入れがないタイプみたいです。 貰い物だけど、安く売りたくはない「愛用品を娘

学生の感覚が薄れてきたころに見えてくる社会人の姿

社会人5年目。 「社会人になって結構経ったな~」と思っても、ふとこの先のことを考えると「社会人ってめっちゃ長いな!?」となる年です(たぶん)。 よく「年をとればとるほど、時間の過ぎる早さが半端じゃない」と言いますが、その早さを知らないうちは長く感じるものです……。 5年目になると友人の様子もさまざまで、結婚したり、学生に戻ったり、休職したり、毎日仕事に励んだり。 少し前までは「大学生懐かしいわ~みんなで戻りて~!」なんて話をすることもありましたが、「大学生だった自分」と

社会福祉士の試験勉強をちょっとでも楽しく。対策書のカバーリニューアル!

社会福祉士は「ソーシャルワーカー」とも呼ばれる、福祉の専門家です。さまざまな事情により支援を必要とする人の相談にのって、助言したり制度を紹介したり、行政や関連組織と連携したりします。 社会福祉士になるには、国家資格である「社会福祉士試験」に合格する必要がありますが、2025年2月の試験から科目が大きく変わります。 実は翔泳社が社会福祉士試験の対策書を出版するようになったのも、前回カリキュラムが大幅に変わったタイミングでした。それが2010年に刊行した「2011年版」です。

自分の心の声を聴くと、どうなるの?

「自分を大切にする」「自分に優しくなる」「自分を知る」といったことが、どうにもイメージできずに今まで生きていました。 周りからは猪突猛進タイプと言われ、中学校の先生には「エレベーターガール」と呼ばれていました。名前の由来は、私の成績がエレベーターのように最上階から最下階までアップ・ダウンして安定性がないということらしいです。 イノシシのようにあとさきを考えずに勉強に熱中するときもあれば、まったくやる気が出なくなるときもあり、今でもその傾向は残っています。 宵越しの銭は持

法律の専門家じゃなくても意外と面白い!? 私が法律の原文を読んで気づかされたこと

突然ですが、法律に興味はありますか? 現在放送中のNHKの朝ドラ「虎に翼」が日本初の女性弁護士をテーマにしていることもあり、以前より関心が出てきたという人もいらっしゃるのではないでしょうか。 私はというと、福祉系書籍の編集という現在の仕事をするまでは、法律にあまり興味がありませんでした。 学校で習う数学の公式のように、厳格で、無味乾燥なイメージをもっていたので、重要だということは理解しつつも、意欲をもって知ろうとすることはなかったのです。 でも、仕事を通じて社会福祉に

「敵」は思い出? 親の片付けがなかなか進みません

昨年末、高齢の親から「断捨離するから、お正月に帰って来たら手伝って」と言われました。 伯母夫婦が同じ県内に住んでいたのですが、2年前に伯父が他界すると「田舎の古い家を一人で管理するのは無理」と伯母は都市部のマンションに引っ越しました。 その片付けを東京にいる子どもたちが毎週末手伝いに来ていたのを見て、私の両親も「体が動くうちに身辺の整理をしなければ」と思ったようです。 新幹線の中で「断捨離」を検索すると、「断捨離は60代までにやるべき」「暮らしのサイズダウン」「失敗しな

デジタル漬けの日々に若干の恐怖

翔泳社という出版社において、書籍編集者である私たちの仕事は、主に「実用書」の編集です。実用書というのは、小説や写真集などとは違い、仕事や生活に役立つ知識や情報を集めた本のことです。 編集者というと、キラキラしたイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、雑誌編集ならまだしも、書籍(実用書)編集者の仕事内容はけっこう地味です。 ひとりでパソコン画面に向き合っていることが多いからです。 原稿を読んだり、情報を集めたり、企画書をつくったり、事務申請等をしたり。 コロナ前であ

ふるさと納税のフルーツが私の心を救ってくれた話

仕事が忙しくて、土日もきちんと休めない。 そんなときに、ふとSNSを見ると、友人が楽しそうにスノボ旅行をしていて、自分だけ季節の流れから取り残されたように感じてしまう。 長く社会人を続けていると、誰しも一度はそうした感情を抱いた経験があるのではないでしょうか。要領が良くないせいか、私には数年に一度、いや、毎年のようにそんなタイミングが訪れています(笑)。 そんな悲しい社会人生活を送っている私ですが、あるものに何度も救われてきました。 それは、季節ごとに届くように予約し

頭に輪ゴムを巻かざるを得なかった。

高校生の頃、3ヶ月に1回くらいのペースで、頭に輪ゴムを巻いていた。僕だけの話じゃない。クラスの結構な割合の男たちが、頭に輪ゴムを巻いていた。モテるためである。 これは別に、輪ゴムがオシャレだと思っていたとか、そういう話ではない。「頭髪検査」を通過するためだ。 僕の通っていた高校では、髪型に関して、そこそこ厳しい校則が設けられていた。たとえば、染髪はもちろんNGだし、前髪は眉毛にかかってはいけない。横髪が耳にかかるのもダメだし、後髪が学ランの襟にかかっていると、不良生徒扱い

大人になってしまうなよ

自分は少し前まで学生だったし、学生ってまだ子どもだし、なんて思っていました。 自分で生計を立てるようになったら大人、と定義すると私はすでにしっかり大人です。 そんな私は今月20代後半に突入します。 20年来の友人が誕生日をお祝いしてくれて、いやーー我々も大人になりましたね、なんて話をしたので、どんなときに大人になったと感じるのか、考えていたことを書きたいと思います。 「大人になる」とは最近は友人と集まると、トークテーマはだいたい「幸せってなに?」に終結します。 結婚妊娠出

環境にやさしい本づくり──紙卸商の京橋紙業が実践するSDGs

こんにちは! 翔泳社のSDGsプロジェクトチームで活動している柴田です。 電子書籍が広く読まれるようになったいまも、まだまだ本は紙で読まれています。そのため、出版社にとって紙は生命線で欠かせません。一方、紙を大量に利用する中で、いかに環境への影響を考慮しながら事業を継続するかが非常に重要な課題となっています。 そこで今回は、翔泳社が日頃お世話になっている京橋紙業の小川さんに、紙卸商としてSDGsについてどう考えているのか、どんな取り組みをされているのかを尋ねました。 小

冷凍宅配弁当を試して実感。「食感」って大事

年に数回、料理熱が異常に高まります。ふだんはかなり適当ですが、手の込んだものを作ったり、作り置きをしまくったり、特定のメニューばかり作ったり、変わった調味料にはまったり。 今がまさにその時期で、「煮物」と「レシピ厳守」をテーマにほぼ毎日作っています。調子に乗って、新しい鍋も2つ買いました。 気になっていた宅食サービス逆に、まったくやる気が出ない時もあります。買い物に行くのも、献立を考えるのも面倒くさい。嗚呼、何もやりたくない……。そんな時、ふと思い立って、冷凍の宅配弁当を

自分の目の前で人が突然倒れたら

最近2週連続で「街中で倒れている人と出会う」ということがありました。 ◆1回目 最初に「倒れている人」と出会ったのは、会社からの帰り道。電車に乗っているときに「運よく座れて、今日はラッキー!」と思っていたら、目の前に立っていた人(男性・おおよそ30代)がいきなり意識を失って、真横に倒れ込みました。初めて「人が意識を失う瞬間」を見ました。 私はすぐに動けなくて「これ、やばいやつだ」「早く声かけないと」と思っている間に、横にいた男性が倒れた方に声をかけてくれました。その方の

酔わない人生なんて、つまらない!?

10月某日。地球沸騰の時代と言われた記録的な猛暑の夏も過ぎさり、2023年もあと少しとなりました。みなさんの今年の目標達成率はどのくらいですか? わたしの場合は例年みじめな結果に終わってしまうのがつねですが、今年は珍しくいい感じになりそうです。 「ソバーキュリアス(Sober Curious)」という、あえてお酒を飲まないライフスタイルが広まってきました。わたしもそのブームにあやかって、それまでほぼ毎日飲んでいた!お酒を今年のお正月からやめてみました。 とは言え、今夜は