2022/8/8週|PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)とマーケターが担う役割の違いとは
プロダクトマーケティングマネージャー(PMM)を組織機能として必要だと感じたのは、たしか2021年1月の正月休みだったと思うので、そこから早1年半以上が経っていると思うと光陰矢のごとし、なのですが、この8月からタイミーでもPMMを組織化しました。(組織化したタイミングなので立ち上げ自体はもうちょっと前です)
今日は、PMM組織化によって変わったと感じることやコミュニケーションのプランニング〜実行、検証を担うマーケターとの役割の違いについて、考えていることをまとめておきたいと思います。
(ものすごいスピードで組織も変容していくと思うので、あくまで今日時点のお話)
以下、下記の参考記事も大いに参照しながら書いていきます。
🖋プロダクトマーケティングマネージャー(PMM)とは
PMMとは、で個人的にわかりやすいなと思うのは下記の表現です。
複数のチームが交差する場所に位置しながら、下記のような役割を果たす職種と定義されます。
🗒PMMの役割
1.マーケティングチームの立ち上げおよび/またはリード
2.市場調査の実施
3.製品のGTM(Go-to-Market)計画を管理する
4.バリュープロポジション、ポジショニング、メッセージングの具体化
5.ペルソナとユースケースの作成
6.価格戦略への取り組み
7.実践的なマーケティング戦略の構築と実行
8.ステークホルダーとの一貫したコミュニケーションの維持
9.新しい製品の可能性を見出す
💪PMMに求められるスキルセット
マーケターとプロダクトマネージャーの両方に共通する多くのスキルを使用します。
コミュニケーション
ストーリーテリング
アセット開発
プロジェクトマネジメント
コラボレーション
ネゴシエーション
顧客のニーズと行動の理解 etc.
ちなみに、プロダクトマネージャー(PdM)との違い、は本記事では触れませんので上記の参照記事をぜひご一読ください!
💻タイミーのPMM
立ち上がったばかりなので上記の役割を全て担えているかと言うとそうではないですし、むしろPMMが全てをカバーする必要もないと考えています。
というのは、PMMの役割は、
❶担当プロダクトの製品ライフサイクルのフェーズ
❷関連組織における役割の存在有無
により、スコープが千差万別になると思うためです。
プロダクトや組織が立ち上げ段階か、成熟市場のものかで担うべきところも変わりますし、会社内の他の組織が何を担っているかにも影響されます。
したがって、マネジメントとしては何を担って欲しいかを明示し、他の組織とのアラインメントをしておくことかなと思います。(これは自分のお仕事なので、、自戒)
その中で、実際に実現できていることとして、上記の役割でいうと
2.市場調査の実施
と
3.製品のGTM(Go-to-Market)計画を管理する
を強力に推進してくれていると思います。
👨👩👧👦PMMグループの役割
現在のPMMグループは下記の2つの役割をキーワード化してくれています。
①Discovery:
- ワーカーさん(アプリを利用してくださるユーザーさん)とクライアントさん(アプリに求人を出してくれる事業者さん)が何を求めているかを一番理解する役割
- 顧客と事業価値の探索と、課題を発見・評価をする役割
②Delivery:
- 作ったものを適切な対象に戦略的に届ける役割(Go To Marketの企画・実行)
弊社バージョンだと下記のようなfunctionと連携しながら(交差点に位置するように)動いていくことが多い(くなる)と考えています。
PdM
カスタマーサクセス
インサイドセールス
コミュニケーションを担当するマーケティング職
カスタマーサポート
直近ですでに成果としてわかりやすく現れ始めているのは下記のような顧客理解・ユーザーインタビューの取り組みです。
横断的なユーザーインタビューの積み重ねから組織として顧客像を定義し、戦略や施策に活用している話 ↓
ユーザーインタビュー参加コストを極小化する仕組み ↓
上記の取り組みのベースを主導してくれたことにより、明らかに共有知や共通言語が生まれ、課題として捉えるものや解決の精度が上がっていると思います。
💡PMMとマーケティング職の違い
さて、現在はPMMとコミュニケーションを担当するマーケターの組織を明示的に分けています。
分けてはいますが、実務上は「マーケティング」と入っている通り、前述の役割はいずれもマーケターと呼ばれる職種の人がやるお仕事領域という認識です。
むしろ、そのお仕事領域の中の一部分を取り出して「PMM」と名付けている感覚があります。(意図的に取り出せるのであれば、上述のようにスコープが千差万別になるのも当然)
「マーケティング」とタイトルがつく仕事の中で特にコミュニケーション領域は具体的なHOWも広がる一方で、それぞれに相応の専門知識が必要です。しかもタイミーの場合、Two-sided platformと呼ばれる2つのプレイヤー(ワーカーさんとクライアントさん)が存在するビジネスを展開しているので、雑に言うと「toCもtoBもある」状態で、カバーするべき領域が非常に広いです。
したがって、PMMとマーケターを分けることで軸足をどこに置くかをクリアにしておくことは意味があると思っています。
職務領域について、両者は軸足の違いのみであるため、「2.市場調査の実施」は主にPMMが主導することを想定していますが、コミュニケーションを担当するマーケターにも入り込んでいくことを求めます。
加えて、「3.製品のGTM(Go-to-Market)計画を管理する」の領域も最初の旗振りをPMMが行いますが、メッセージング〜具体まではコミュニケーションを担当するマーケターが担当することもありそうです。
なので、ハッキリと職務領域が分かれているというよりも、グラデーションの中で少しずつ互いの領域をオーバーラップしているような状態が現在です。
最後に補足までですが、軸足は異なる分、牙を研いで欲しい点の優先順位は異なります。
🌟PMM:
▶︎誰よりも顧客を知っていること、解くべき課題の集積所であること、部門横断の舵取りができること
🌟マーケター:
▶︎「伝える」に関する各領域の深い専門性追求と、その専門性に基づく工夫、実行力
人数が増えたり、能力開発が進んでいくと変わりゆく可能性は大ですが、現状のタイミーのPMMとマーケターについてまとめてみました。
記事執筆日現在、マーケティング部の募集はしていないのですが笑、きっと近い将来PMMもマーケターも募集し出しますので、ぜひ下記の採用情報をたまーにチェックしてみてください![PR]
ではでは今週はこの辺で。
お読みいただきありがとうございました。
📓この記事について
株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
タイミーは、すぐに働けてすぐにお金がもらえるスキマバイトアプリです。
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