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#映画感想文

『プーと大人になった僕』と『劇画・オバQ』を比較して

『プーと大人になった僕』と『劇画・オバQ』を比較して

※2500字を超える記事です。
 お時間のある時に、
 お付き合いいただけると嬉しいです。

※この記事は、
 2018年11月2日に書いた記事に、
 加筆修正をしたものです。

先日、劇場で
『プーと大人になった僕』を
観てきました。

タイトルの通り、大人になった
クリストファー・ロビンのもとに、
くまのプーさんが
やってくるという話です。

本作の予告を観て、
思い出していたマンガがありまし

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映画レビュー『水曜日が消えた』(2020)月曜~日曜、どれも本当の自分

映画レビュー『水曜日が消えた』(2020)月曜~日曜、どれも本当の自分

説明でなく、映像で伝える力朝、寝床で目覚めると、
ベッド脇のサイドテーブルには、
ゴミと吸い殻が山盛りの灰皿、

その横には、ちょこんと
小さな包みにくるまれたお菓子が、

「ごめん。あとはよろしく」
と書かれた付箋メモと
一緒に置いてあります。

男は、まだベッドの中ですが、
隣に誰かが寝ていることに
気がつきました。

まったく知らない女性です。

慌てて、男は彼女を
家から追い出しました。

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映画レビュー『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)栄光など手にしなければ

映画レビュー『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)栄光など手にしなければ

栄光など手にしなければ人間は一度栄光を手にし、
それが失われると、
なんとも惨めな気持ちになるものです。

大スターでなくとも、
世間から見ればどんなに
ささやかな栄光であっても、

その栄光が過ぎ去った時、
誰もが同じような心境になるでしょう。

そんな人間の惨めさを
見事に描いたのが本作です。

本作は2014年に公開され、アカデミー賞、
ヴェネツィア国際映画祭などで、
多くの賞を受賞していま

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