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お題:#カレーにこれ入れる/足し算の哲学と引き算の美学

隠し味信者、隠れ身の術すぎる事実に気づく。

手作りカレーにこだわりの隠し味……以前はありましたねぇ。(遠い目)
かつては隠し味信者だった。足し算すれば美味しくなるだろうと。

スパイスをミックスして自家製で〜…とか、ルーは使わずにカレー粉で〜…
……なんてこだわりは、特にないくせに。
市販のルーに “+α” で、しょうゆにケチャップ、ウスターソース、
インスタントコーヒーやココアパウダー……なんでもござれ状態

しかもインスタントコーヒーを誤ってドバッ! と投入してしまい
めちゃくちゃ苦くなってしまった、ありがち失敗談を持つ身。
それ以来、ビビって隠し味は各々ちょびっとずつ。

元々カレーなんて味が濃いものなんだから、私が入れるような微々たる
隠し味は本当に忍びの如く隠れていたんじゃないかと思う。

伝説の家政婦と好みの味に共通点! で安堵

そんなカレー迷子状態のある日……
バラエティー番組を観ていると、伝説の家政婦さんが
カレー作りを披露していた。
(「伝説の家政婦」といえば、テレビっ子にはお馴染みですよね……
  1人しかいませんよね。そうです、頭に浮かんだその方です!)

彼女イチオシのカレールーは、なんと我が家でも1番使用頻度が高い
有名食品メーカーの同一ブランドの商品
時々特売品に浮気するけれど、安全・安定の…実績にも信頼のおける品。

「しめしめ……あのお方が薦めるルーなんだから、私の味覚も
 なかなかのものらしい。少なくとも馬鹿舌ではなさそうだな」   
と安心した。

カレールーは英知を結集した完全体である。

しかし、彼女は「隠し味は一切入れない」とおっしゃるではないか!
「カレールーは食品メーカーでも看板商品で、各社商品開発部が
 力を入れて作り上げている」と……
……ほうほう。言い分を聞こうじゃないか。(なぜか偉そう)

隠し味を入れることでむしろバランスが崩れるから、一切入れない
というような主張だった。

※うろ覚えで……失礼します。
 放送当時に聞いて、頭に残っている記憶なので
 あくまでもニュアンスでお送りしております。
 もし違うような趣旨だったら、ご本人ならびに関係者各位
 たいへん申し訳ありません。
 (Web上での番組で紹介したレシピの詳細記事には
  だいたいそんなニュアンスと受け取れる記載があります)

市販のカレールーを信頼することに異論はなし!

それを聞いて、隠し味信者であったはずが……すとんと腑に落ちた
食品メーカー勤務の味覚のプロが何人も集結して
ああでもないこうでもないと試行錯誤の上、世に送り出した商品だ。
これ以上(自分の舌よりも)信頼できるものはないではないか!

……それでも「これあまり好みではないな……」と感じる商品も、
正直あるにはある。
旨い」に絶対的正解はないから。
人それぞれ味覚は異なるし、それにフィットする商品も異なる。
だからこそ……カレールーというジャンルに限定しているにも関わらず
世の中にこんなにも豊富なラインナップがあるのだから。

しかし、私は自分が「旨い」と感じ、信頼をおいていたはずの
カレールーさえ疑って(隠し味を入れて)いた、さもしい自分を恥じた。
それ以来(有識者の受け売りではあるが)
隠し味は入れないようにしている。

……いや、一つ嘘をついてしまった……。
インスタントコーヒーを少し入れることだけは許してほしい!
どうしても、入れるのと入れないのとでは「深み」の差を
感じてしまうのだ。

その「深み」が化学で立証されない、
自己満足の「うま味成分」でも構わない……。
それもまた、カレー作りを楽しむ自由であると思っているから。

スパイス男子とは分かち合えない料理の悦び……

ただし! お高いスパイスを並べて悦に入り、何時間もかけて煮込み
(そのくせ後片付けをしないのは最低レベル。
 自分専用のキッチンなら知ったこっちゃないので勝手にしとくれ。)
カレーは哲学だよ」などと主張する男性とは……一生相容れないと思う。

「こちとら、衣食住の『食』としての料理なのでね」と
つい鼻息が荒くなってしまいそうだ。
料理は趣味でも道楽でもなく、「生活」の一部だから。
でも、「食べられればなんでもいい」と投げやりな態度ではなく、
美味しいものを市販のものに頼りつつも、極力手作りと言える範囲内で
作って
味わいたいという心意気での……「生活」の中の料理。

……まぁ、それもお互いにカレー作りを楽しむ自由があるので
(スパイス男子の価値観も否定しない)
別フィールドで交わらないようにすれば、平和でいられると思う。

以上、【noteのお題:#カレーにこれ入れる】に対しての
私なりの回答をまとめると

・市販のカレールーを入れる
・隠し味は入れない
 (ただし、インスタントコーヒーを少量入れたい衝動は抑えられないので   
  そこは目を瞑ってほしい)
・具材はいたってベーシックな玉ねぎ・じゃがいも・にんじん・お肉
 (一推し:ポーク、ニ推し:チキン)
・たまに素揚げのなすやパプリカなどを添えて(なので入れてはないか)
 おしゃれカフェ飯気取りをする

という、なんの変哲もない、いわゆる家庭的な【おうちカレー】だという
結論になりましたとさ。

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