数学講師ごとう|東大→京大|逆転合格

東京大学 理科Ⅰ類→京都大学 工学部物理工学科・大学院工学科。東京大学を中退後、45日…

数学講師ごとう|東大→京大|逆転合格

東京大学 理科Ⅰ類→京都大学 工学部物理工学科・大学院工学科。東京大学を中退後、45日の受験勉強で京都大学へ入学。E判定からの逆転合格で難関国公立大に合格した子生徒も多数。趣味は筋トレ、パズル、アメフト観戦。▶HP:https://shishinkan.com/

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自己紹介|東大中退→45日で京大に合格した話

はじめまして。数学講師ごとうです。普段は兵庫県で大学受験のための数学、理科、化学などを教えています。 これからこのnoteには、難関国公立受験の数学受験に役立つような知識、数学問題の「面白い」アプローチ・解法等を書いていきますが、それにあたり、まずは自己紹介を掲載します。 数学を使って人類はどこまで行けるのか?大阪生まれ大阪育ち、高2のときに、航空宇宙工学という分野があることを知りました。 「ロケットを飛ばすには数学の知識が必要となる」。もともと数学好きだった私は強い関

    • 【解説】モノの大きさや小ささを意識した発想/東京大学 1997年 後期試験数学

      こんにちは。少しご無沙汰しております。 今日は久々に東京大学の数学の入試問題を1つ、紹介しようと思います。1997年東大後期試験の数学の問題の1つです。 解法をこんな感じで考えていけばいいんじゃないかというのを後述していますので、まずは何も見ずに解き方を考えてみてください。方針だけであれば、紙やペンがなくても、最後まで頭の中で考えることは可能です。ぜひ挑戦してみてください。 問題下図のように、1 辺の長さが1 の正3 角形で、平面を分割する。 これらの1辺の長さが1の

      • 【コラム】指数関数のグラフを見たときの錯覚

        お久しぶりです。投稿する期間が少し空いてしまいました。 久々の投稿は、数学コラムで始めたいと思います。 今回は高校数学Ⅱで学ぶ指数関数y=x2のグラフの形について、皆がよくする勘違いについてお話しようと思います。 グラフの錯覚定義域が大体0≦x≦13の範囲では下のようなグラフになります。このとき、y座標は約8000あたりまで描図されています。 このグラフを見ると(人によって判断は区々でしょうが)xの値が大体7あたりを境にx軸から離れ、その後に急激に増加しているように見

        • 【コラム】理数系科目が苦手なみんなへ、僕の視界共有

          こんにちは。今日は数学の解説や数学コラムではないですが、ふと感じることがあったので更新したいと思います。 理数系科目が苦手なみんなへ。正直言って僕はずっと理数系科目が好きだったので、正確にその気持ちに寄り添うことはできないかもしれません。ただ僕が見ている世界を共有することで、ちょっとでも理数系科目への興味が湧いてくれたら嬉しいなと思い、先日あったことを共有したいと思います。 先日フッ素加工された鍋を水で洗っていた時に、この写真のような状態になりました。水量は深さ約5mm、

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        • 国公立大学 数学問題の解説
          6本
        • 受験に効く数学コラム
          5本

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          【コラム】数学が好きな人への国語のススメ

          こんにちは。少し久しぶりの更新になってしまいました。 今日は数学の問題の解説ではなく、コラムを投稿したいと思います。 皆さんは(中学生のときに買ったはずの)国語便覧、ちゃんと読んでいますでしょうか?国語が好きな人にとってはすでに目を通していることも多いかもしれませんね。 一方で、数学は好き(得意)だけど国語は嫌い(苦手)という人の場合は、学校で購入した国語便覧に埃を積もらせているのではないでしょうか・・・。まさに私もそうでした。 今回はそんな過去の自分に向けて、国語便

          【コラム】数学が好きな人への国語のススメ

          【解説】意味不明な問題文への抗体を作っていこう!/東京大学 1987年 理系数学大問5

          こんにちは!最近は寒い日が続いていますが、僕は暑がりなのでちょうどいいなと思ったりしています。皆さんは季節の変わり目なので、体調管理にはくれぐれもご注意ください。 今日は僕が興味深いと昔から思っている問題の解説をしたいと思います。皆さんにはぜひ「意味不明な問題文への抗体」を作っていってほしいとも思います。 ときに、数学の試験では「そもそもの問題文が何を言ってるか分からない・・」となるときがあるでしょう。そんなときでも「核となる部分がどこか?」「問題作成者は何を問いたいのか

          【解説】意味不明な問題文への抗体を作っていこう!/東京大学 1987年 理系数学大問5

          【コラム】組み合わせの計算nCrで数学オリンピックに挑戦(Part2)

          こんにちは。当社にも新入社員が入ってきました。新しい季節を感じる時期ですね。 今回も引き続き、組み合わせ記号nCrについての問題をみていきましょう。今までnCrを単なる数式 n!/(n-r)!r!であると認識していた人も、前回のPart1の内容にて記号の意味に触れることができたのではないでしょうか? 今回は問題の難易度を上げて、2014年数学オリンピック予選問題に挑戦してみましょう。 問題a+b+c=5をみたす非負整数(a,b,c)すべてについて を足し合わせたものを

          【コラム】組み合わせの計算nCrで数学オリンピックに挑戦(Part2)

          【コラム】組み合わせの計算nCrを使いこなす(Part1)

          今回と次回の2回にわたって、場合の数で学ぶ演算子「nCr」に注目してみたいと思います。 もともとこの記号は次のように定義されています。 n個の異なるものからr個取り出すときの方法の数 この定義に基づいて数式の意味を考えてみると、様々な等式が を用いた計算をすることなく証明できます。 ウォーミングアップまずはウォーミングとしてこの等式の意味を考えてみます。 左辺は定義どおり n個の異なるものからr個を取り出すときの方法の数 と捉えることとしましょう。しかし、右辺

          【コラム】組み合わせの計算nCrを使いこなす(Part1)

          【解説】積分せずに時間短縮|東京大学 文系数学大問4(2018年)

          こんにちは。数学講師ごとうです。 今日はちょっとした「時短テクニック」と「面積に対する面白い考え方」を紹介できればと思い、2018年の東京大学 文系数学 大問4の解説をします。 問題放物線y=x2のうち、−1≦x≦1をみたす部分をCとする。座標平面上の原点Oと点A(1,0)を考える。点PがCの上を動き、点Rが線分OA上を動くとき をみたす点Sが動く領域を座標平面上に図示し、その面積を求めよ。 解答点Sが動く領域を図示すると、次のようになります。 この領域の面積を求め

          【解説】積分せずに時間短縮|東京大学 文系数学大問4(2018年)

          【コラム】円周率って何の率?|今日は円周率の日

          今日は3月14日。世間はホワイトデーですが、円周率の日でもあります。 ということで、今日は円周率についてのコラムを投稿します。 「円周率」って、何の率?皆さんは円周率というものについて、ほんの少しでも考えたことがありますでしょうか? 小学校のとき、あるいは中学校で円周率=πであると習うときに、「エンシュウリツ」という7文字の羅列として記憶の中に格納していませんでしょうか。 言葉の意味を意識的に捉えようとすると 「一体、円周率って何の率(割合)を表したものなんだ?」

          【コラム】円周率って何の率?|今日は円周率の日

          【解説】小学生でも答えられる1問。論理的に証明できますか?|一橋大学1973年数学

          こんにちは、数学講師ごとうです。昨日は国公立大学の前期試験の合格発表でしたね。合格した皆さん、本当におめでとうございます。後期試験のある皆さん、引き続き頑張っていきましょう。 今日は【論理的に証明すること】の難しさと面白さを体現している問題を紹介したいと思います。少し古い問題になってしまい恐縮なのですが、1973年の一橋大学の前期試験の数学です。 問題平面内で4つの正方形の辺を重ねてできる図形は何種類か。ただし、同一平面内で回転して重なるものは同じとみなす。 (1973

          【解説】小学生でも答えられる1問。論理的に証明できますか?|一橋大学1973年数学

          【解説】思考力が問われる1問。2021年神戸大学前期/理系数学大問5

          こんにちは。数学講師ごとうです。 国公立大学、前期二次試験を受けた皆様、(後期試験もまだありますが)ひとまずお疲れさまでした。 今回の記事では、最新の国公立二次試験のなかから、神戸大学の理系数学の大問5の解説をしたいと思います。この問題は「今何を自分がしているのか?」の思考力が問われる、面白い1問であると感じます。(トップの写真はお借りしたものですが、神戸の桜にしました。みんな、受かってますように、の祈りを込めて。) 問題 解説では、順番に(1)から解いていってみまし

          【解説】思考力が問われる1問。2021年神戸大学前期/理系数学大問5

          【解説】東大に入れるかも?と、意識した数学問題

          高校生になり、とある東大の数学問題に出会いました。 1994年の前期試験、問1。この問題に出会ったことによって、私の人生は大きく変わったのです。 問題 とするとき、任意の実数x に対し,f(x) > 0 が成り立つことを示せ。 解説与えられたf(x) を次のように変形する。 実数の二乗は必ず0 以上の値をとることから、f(x) > 0 であることが分かる。 そう、実にシンプルな解法で正解へとたどり着ける。 人生の転機となった数学問題この問題は高校に入学後に二次関

          【解説】東大に入れるかも?と、意識した数学問題