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論より証拠!常識を疑うボイトレ

こんにちは!
ナチュラルボイス覚醒トレーナーのひろです。

今日は多くの人が陥りやすい、ボイトレの罠についてお話します。

息はいっぱい吸えた方がいいって本当?

先日職場の後輩と話していて、個人的に面白い!と思ったことがあります。
音楽の授業だったか、仕事の研修でだったか、呼吸の仕方について教わったそうです。

そのやり方はどんなものかというと、
①お腹を膨らませる
②加えて胸を膨らませる
というもの。
一吸いで、お腹→胸の順番に膨らませろという指導だったそうです。

本人は①までは分かったが、②の意味が分からなかった、でも何となくできそうな感じの時もある…と言っていました。

ただ、「その呼吸をすることで話しやすさや声に変化はあった?」と聞くと、「いや、特に…」と即答。
それでも彼女は真面目な子なので、しばらくは頑張ってそれを練習していたそうです。

効果や再現性の高いことこそ続けるが吉

後輩の話から私が感じたのは、
①やり方をできる限り言語化して伝えられない指導は、万人向きではない
②一定期間、やってみても効果が感じられないトレーニングはやめてよい
ということです。

身体の使い方や発声面において、イメージが大事な場面は多々あります。
想像できないことをやろうとするのは難しいですし、感覚的なものに頼るのが効果的なときもあるでしょう。

ただそれは、限界まで言語化することに努めた上での話です。

私の後輩に指導した方は、腹部を膨らませてから胸を膨らませるための身体の使い方にまで言及しなかった。

実際にはこれ、限界まで息を吸い込むと肺がもうひと膨らみして、結果的に胸が膨らむ現象が起こるのですが、試せそうなら一度やってみて下さい。

最後、どの辺りが力んでいる感じがしますか?

限界まで頑張って吸い込むと、鎖骨の中心の窪んだ辺り、またはそれより少し上の辺りに力が入る感覚がありませんか?

頑張って大量に息を吸おうとすると、現実的には喉回りの筋肉を力ませて緊張させ、負担がかかりやすい状態を作りやすいのです。

そもそも、日常生活で会話をするとき、プレゼンするとき、会議で発言するとき、歌うとき、そんなに限界まで吸うという行為をやれますか?

逆に、そんなに息は必要ですか?

吸った分だけ苦しくなり、早く吐きたくなるのが人間の身体の構造です。
本当に発声に必要な呼吸法ですか?

そんなことを思いました。

論より証拠。
やってみて、身体に起こった現象を根拠に物事を考えてみて下さい。

誰かが言っているから、きっとそうだからと、理論を鵜呑みにしなくていいんです。

もし、頑張り屋のあなたが既に色んな理論を試みているのなら、
改めて、

自分の声にどう影響しているのか?
もしかしたら、これは要らないんじゃないか?

そんな風に分析してみてほしいなと思います。

時には足し算だけでなく、引き算を。

最後まで見ていただき、ありがとうございました!

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