マガジンのカバー画像

コラム

13
しんたろうのコラム
運営しているクリエイター

記事一覧

小学生の金言

コラム「小学生の金言」

 白状するが私は学童クラブの指導員を10年以上やっており、普段小学1年生から3年生までの児童らを見ている。全国における学童指導員や保育士への待遇、給料の低さへの不満などをグチグチと記したところで、きっと読者もゲンナリすると思うので…ここはあえて別のことをつづることにする。
 ずっと文芸をかじっている私からすると、子どもの言葉のセンスには侮れないものを感じる。 まだ何にも染

もっとみる

ぃよ!世界のNIPPON!

コラム「ぃよ!世界のNIPPON!」

 〈日本の要〉ともいわれる沖縄に住んでいるとよく見える光景なるものがあると思うが、日本という国がよく見える場所というものが海外にあるとしたら、それはどこだろうと考える。バブル時代を謳歌し「わが国は先進国」などという幻想を見たのち、今までいったいドコや何を見て過ごしてきただろうか。よく「日本ほど安全で暮らしやすい国はないよ」と聞くが、〈世界の国民自殺率 ワース

もっとみる

いつのまにやらゲーム新時代

コラム「いつのまにやらゲーム新時代」

 きたるクリスマス、子や孫へゲームをプレゼントする予定の方も世の中たくさんいらっしゃることだろう。
 思い返せば「漫画ばかり読んでるとバカになるよ」だの「テレビゲームばかりやってるとロクな大人になれないよ」とさんざん言われていた迫害の時代から数十年、今や漫画やゲームは日本を代表する立派なカルチャーとなった。 コンピューターゲームをスポーツ競技とする〈eスポー

もっとみる

那覇でパレードやるってよッ

コラム「那覇でパレードやるってよッ」

 今月20日レインボーパレードが那覇で開催されるとのことで、主催のピンクドット沖縄が参加者を募集している。沖縄市レインボーパレードから10年、ついに那覇での開催であり、感慨深い。「パレードは日本では不向きだ」という声も昔から多くあるのだが、あいにく現在の日本のLGBTQへの差別、ひいては人権意識の低さは目も当てられないレベルで嘆かわしい。
 同性婚を次々認め

もっとみる

夏が過ぎ、あえて今ぬる湯の話を

コラム「夏が過ぎ、あえて今ぬる湯の話を」

 コロナ禍であるが、感染対策を徹底しつつ旅行を楽しむ人もすっかり増えた。これから秋と冬、県外の紅葉や雪景色を楽しみに旅行の計画を立てている沖縄県民も多いことと思う。「今度の冬、東北で雪を見ながら温泉に入る予定なんです」とウキウキして話す人に会うと、私はよけいなこととは思いながらも「寒い日に入る熱い温泉もいいですけど、暑い夏の日に入るぬる湯の温泉もいいです

もっとみる

「目」に任されたお役目とその疑惑

コラム「「目」に任されたお役目とその疑惑」

 「目は口ほどにものを言う」とはよくいったもの。 丁重に話しかけてくれた女性の目が赤く充血していたりすると(ありがとう、僕が嫌いだとそんなにわかりやすく教えてくれて♪)とすがすがしい気分になる。
 H・R・ギーガーのモンスターデザインで知られる映画「エイリアン」であるが、怪物がいかに凶悪であるかを表現するため、とにかく邪悪な目つきのデザイン案を多数練っ

もっとみる

日本の漫画の読者と作者と編集者は今

コラム「日本の漫画の読者と作者と編集者は今」

 時代とともに流行も移り変わるもの。1970年代から今より20年ほど前にかけてヒットしていた漫画作品と、今現在ヒットしている作品の違いを意識してみたことはあるだろうか。昔の漫画は一つのページのこま数が多く10こまなんてわりとよくあったが、比べて今の漫画は一つのページで大体4~5こま、多くて6こま。 今は見開きで合計10こまあれば多いといわれている。 

もっとみる

トイレのフォルムは、いざなう

コラム「トイレのフォルムは、いざなう」

 用を足した後、男性は便座を上げたまま、女性は便座を下ろしたままトイレを出るといった、どちらが真の便器の姿(使い方)かという、論争というには地味な意識の対立のようなものが昔からあったように感じる。しかしこのコロナ禍によって、ウイルスの拡散を防ぐため便座のふたを閉じてから流してトイレを出ましょうという風潮が広まり、世間の便座問題にやっと平穏が訪れ始めたのでは

もっとみる

アクセントのアレコレに思うこと

コラム「アクセントのアレコレに思うこと」

 喉や口腔周囲筋は筋肉である以上、トレーニングを2日も怠ればたちまち劣化してしまう。いわばそれらを仕事に使い毎日メンテナンスしている人はアスリートである。と、私は思う。
 NHK日本語発音アクセント辞典というものがある。現在における日本標準語の正しいとされるアクセントのとり方が、単語ごとに国語辞典の分量で収められていて、それら全てを覚えるとなるとめまいが

もっとみる

ワクドキ☆浴衣あしび〜

コラム「ワクドキ☆浴衣あしび〜」

 夏、きれいに浴衣を着こなしてお出かけしている女性や殿方を時折目にする。 とてもお洒落だと思うし憧れる私。影響され、数年前から暑い日の夜、ごくたまに浴衣を着て外出するようになった。 ユチューブにアップされた着付けの動画を参考に、バランスがゆがまないような着方や帯の結び方数種類を勉強したものである。友人からは「きれいに着れてるね」と褒めてもらったりするのだが、他人

もっとみる

怪談!

コラム「怪談!」

 近年、怪談ブームが再来しているという。前回の怪談ブームといえば、ホラージャンルの映画や書籍が世にあふれかえった1990年代であるが、私が思うに今コロナ禍で誰もが家で過ごす時間が増えた結果、ユーチューブの視聴が盛んになっているのではないだろうか。
 というのも、怪談を生業(なりわい)とした怪談師の方々が、 ユーチューバーとして大量に怪談の動画をアップしているのである。いやはや人

もっとみる

クラフトビール いっぺ〜ま〜さんな件

コラム「クラフトビール いっぺ〜ま〜さんな件」

 7月も下旬にさしかかり、暑い夏真っただ中。まさに今ビールのおいしい季節である。
 ビールといえば。8年ほど前、アサヒスーパードライがアメリカとベルギーで開催されたビールコンテストで金賞を獲得した。 スーパードライというと、飛び抜けて個性的な味というよりは非常に優しくバランスの良い味というのが私の印象であり、それが海外で高く評価されたことに驚いたが

もっとみる

宮城、痔になったってよ

コラム「宮城、痔になったってよ」

 本当に自分に厳しい人間なら言葉を選ぶ努力くらいするはずである。「僕はピーマンが嫌いだ。 ピーマンなんか世界中からなくなってしまえ!」というような文章を批評と称して発表する人間ももとよりそんな文章を何も考えず掲載する新聞も恥ずかしい限り。なので沖縄タイムスの信用を落としてしまわないためにも私は自分を律する姿勢や言葉を選ぶ努力を怠らないよう努めていく所存。今まで新

もっとみる