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「幸せ」の正体~結婚と子供と幸福度~

自分の家庭に平和を見出す者は
最も幸福である

ゲーテ(詩人)


金がすべてじゃないが
すべてにおいて金がいる

丑嶋 馨(カウカウファイナンス社長)


私は母親になるために生まれてきたの
子どもより大切な存在なんて、あるかしら

オードリー・ヘップバーン(女優)




先日、『残酷すぎる幸せとお金の経済学』
という本を読みました。

「幸せ」って主観的、抽象的概念で
つかみどころのないもの。

実は、このテーマについて
ここ30年で経済学による実証的分析が進み
新たな研究結果が続々と発表されています。

それらを数値的に計測・分析し
「幸せ」の正体を導き出すということで
かなり衝撃的かつ面白い内容でした。




子どものいる女性ほど幸福度が低くなる



「子どものいる既婚女性」
「子どものいない既婚女性」では
どちらのほうが幸せの水準が高いでしょう?

答えは…

なんと

「子どものいない女性」です。

約2万2千人の既婚女性を分析したところ
日本では子どもを持つことによって
幸福度が低くなることがわかったんだとか。

さらに子どもの数が増えていくにつれて
幸福度は下がっていくといいます。

個人的にこの結果はショッキングでした。

子どもって幸せの象徴じゃないんですか…


もちろん、子どもがいなくても
幸せな人生を送っている人はたくさんいます。

でも、子どもがいることで
幸福度が高まった女性も多いはず。

子どもがいることで
苦しくて泣きたくなる日があっても

愛おしい子どもの存在は
女性の幸福度を大幅に上げてくれて

子育てを通じて、自分自身の成長や
変え難い喜びを実感させてくれる…

そう思いたいです。

なぜ子どもを持つと幸福度が下がるのか?


この本によると、原因は3つあって
①お金、②夫婦関係、③家事・育児負担
とされています。

子どもが生まれると
お金と時間の負荷が増大するため

生活満足度が大きく低下する
というのが一番の理由ですね。

金銭的・時間的・肉体的な負担
子どもを持つことの喜びや充足感を
上回るということでしょう。

子どもが成長していくにつれ
教育や子ども同士の人間関係
反抗期、進学・就職等

子どもに関する様々な問題にぶつかることも
母親の幸福度を下げています。

そもそも、日本では
女性に家事・育児の負担が偏るという

性別の役割分業意識が依然として
残っていることも問題のようです。


ちなみに、子育てしながら
幸福度を下げない方法についても
明快に言及されています。

それは、スバリ「お金」です。

お金があれば、子供が生まれても
女性の幸福度を下げないんですって。

ということは

お金がないと
子どもを産んでくれた嫁さんを

幸せにすることができない
ということでしょうか。

確かにお金は不幸を回避できる道具ですが
すべてが解決できるとは思いません。

とにかく

出産・子育ては
幸福度が下がるほど大変なことで

相応の覚悟がいる

ということは
肝に銘じておきたいと思います。

同時に、両親(特に母親)に対する
感謝の念がわいてきたので
「母の日」の贈り物は奮発しちゃいました♪

「結婚」=「幸せ」なのか?


このテーマは前回の記事でまとめました。


結婚と幸福度の相関関係についての
研究結果によると

日本で最も幸福度が高いのは
「既婚女性」
であり

次いで幸福度が高いのは
「既婚男性」となっています。

つまり、
結婚している人たちのほうが幸福度が高い。

これは日本に限らず
世界的にも共通した傾向で

調査対象77カ国中
未婚者より既婚者の幸福度が高い国は
70%を超えています。

ちなみに、
最も幸福度が低いのは「独身男性」であり
その低さが際立っています。

年代別にみると、日本においては
「未婚の40~50代男性」の不幸度が
いちばん高い。


これだけ見れば
「結婚=幸せ」の公式が成立している
と言えますが

そう結論づけるには短絡的すぎます。

「未婚男性」の場合
年収の低さも幸福度を下げる大きな要因
となっていますから。

ただ、年収だけでいうと
1,000万円ぐらいで幸福度は頭打ちになる
との結果もあり

未婚か既婚かが一定の影響を与えている
と読み取ることができます。

とはいえ
「結婚しなければ幸せになれない」
という誤解
は生まないように
注意したいところです。

おわりに



結婚という観点で大雑把にいうと
既婚者のほうが独身者よりも
幸せ
な傾向にあるようです。

ただ、身近にいる
多くの夫婦の姿を見ていると

安易な判断で相手を選んだ人
後になって後悔している人が多いと感じます。

結婚生活が幸せなものになるかどうかは
「夫婦関係の良し悪し」によって
ほとんど決まるんじゃないでしょうか。

夫婦関係に不満のある女性の幸福度は
未婚女性や離婚した女性の幸福度よりも
低くなっているんです。

家庭は、夫婦という
“赤の他人”から始まっているわけで

夫婦の絆というのは
愛情はもとより、尊敬や信頼を内包した

“人格的なつながり”によってもたらされる
と思っています。

そして、夫となろうとする者は
やはり、力をもたねば
家族を守っていくことはできない。

子どもを持つために
女性の幸せを犠牲にするようではダメだ。

人間力も重要だが
とりわけ経済力は欠かすことができない。

そんなことを再認識させてくれた本でした。




最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

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