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第18夜 イタリア旅行記⑤

まえがき

皆様こんばんは。

本日もお越し下さり
誠にありがとうございます!

前回はイタリア旅行記の第4回という事で
6泊7日のナポリ旅について1万字を超える超大作を執筆しました。
意図して1万字を書いたのではなく書く内に記憶が蘇ってきたためにいつ間にやら1万字を超えてしまったのです。

今回はイタリア旅行記の最終回です。
大学院の最終プレゼンを終え、
日本への帰国のが近付く中で
少しでも旅行を詰め込みたかった私は
ミラノから程近いボローニャとトリノに
赴くことにしました。

今回はそんな無理やり詰め込んだ
1泊2日のボローニャ旅行と、
日帰りトリノ弾丸旅行の全貌を
備忘録として残していきます。

今回はナポリと比べ日数が非常に少なく、
前回ほど文章量が多くならないはずなので
読みやすい記事になると思います。

本日もよろしくお願いします!!!


ボローニャ (Bologna)

大学院終了!!!

10月7日、
大学院の卒業論文もどきのプレゼンが完了。
これで長かったようで短かった一年間の
大学院のプログラムも無事完遂となった。

※成績発表や卒業式は先の話だったので
イタリア滞在中における大学関係の用事は
何一つ残っていなかったという意味である。

怠惰学生を極めていたので
大学にもクラスメートにも思い入れはない。

「この大学で何かを得たか」と聞かれれば
特筆すべきことは何も浮かばないのだが、
「省エネでよくここまでやり過ごしたな」
とは思ったりする。

私の帰国日(ビザの有効期限)は
10月16日だったので、帰国まで10日もない。
この10日間で色々詰め込みたかったのだ。

イタリアの著名な観光地でまだ行ってない
場所が2つ残っていたのである。
それがボローニャとトリノである。

特にボローニャは何としてでも
お会いしたかった方がいたので
マストで行かなければならない地であった。

卒論発表の翌日にボローニャに行く算段は
事前に立てていたので先方への事前の
アポ取りは済ませていた。

宿もブッキングドットコムで抑えた。

移動手段は往路も復路も
格安バス(FlixBus)である。
格安バスでも所要時間は約3~4時間、
乗り心地も悪くないので良い選択である。
こちらもアプリで事前にチケットを抑えた。


2022年10月8日 バスにて

午前9時発のバスに乗り込んだ。
到着予定時刻は12時05分である。

若い学生が大量に乗っていて
その集団の中に私の席があった。

一人の若い学生から声を掛けられ、
「ワシらの友達が一人だけ最前列に
 おるんやけど、あんちゃんの席と
 変わってくれたりせえへん?」
と頼まれたので快諾した。

二階席の最前列ということは
窓以外に遮る物が何もない眺めの良い
結構上等な席なのである。
加えて座席前のスペースが広いので
荷物も置けるし足も延ばし放題だ。

期せずしてラッキーが舞い込んだのだ。
やはり私は「持っている」のかもしれない。


ボローニャ到着、早速メシ。

ボローニャに到着した瞬間、
ランチ時なのもあってか街中から
良い薫りがプンプンしてきます。
お腹が空いてしまうじゃああないか!

赤の街ボローニャ。

私がかねてよりお会いしたかったのは
ボローニャでファッションのOnline Buying
を生業とされているIzumi様という方です。

夕方からお茶をさせて頂く約束なので
まずは一人でランチをすることに。

「食の宝庫」とも称されるボローニャ。

ボローニャに来たら堪能すべきものは
以下の通り。
・ラグーのタリアテッレ
・ラザニア
・トルテリーニインブロード
・生ハムの盛り合わせ
・パルメジャーノレッジャーノ
・ランブルスコ(ワイン)

1泊2日、気合で全て頂くことにしました。


Izumi様よりボローニャのオススメの
レストランリストを賜っておりましたので
その中から一店ピックアップしました。

【Taverna del Postiglione】

こちらの店では以下2品を喫食。

Mortadella di Bologna
con bocconcini di Parmiggiano Reggiano 24 mesi con gocce di aceto balsamico

➡一つの皿に、モルタデッラ(ボローニャのソーセージ)、24ヶ月熟成のパルミジャーノチーズと少量のバルサミコ酢が乗ったもの。

Lasagna tipica di Bologna

➡ボローニャの伝統的なラザニア。

大変に美味!! 御馳走様でした!!!

ただし、かなり胃に来る重たさです。

肉系とチーズ系が美味しいのは
確かなのですがボローニャ飯は2 4歳の成人男性にもかなりズッシリ来ます。


Izumi様と待望の御対面!!

大満足でレストランを後にして、
マッジョーレ広場はネプチューン像付近で
Izumi様と待ち合わせることになりました。

ネプチューン像の写真をパシャパシャ
撮影していると日本語で声を掛けられた。

ネプチューン像

Izumi様であった。
Izumi様はSNS上では顔出しをされておらず
私の方からは探しようがなかったのである。

私はインスタグラムでは顔が出ているため、
Izumi様曰く
「国籍不詳顔を探したら見つかりました」
とのことであった。

実際私は国籍不詳顔である。
ナポリではスペイン人に間違われ、
東南アジアにいそうな顔とも言われるし、
沖縄出身っぽい顔とも言われるし、
日系外国人にもいそうな顔らしいのだ。
そしてどの会社にもいそうな雰囲気だそう。

「国を跨いでどこにでもいそう」な
多国籍スーパーモブ顔ということである。

実際は北海道民と秋田県民のミックスで
東京生まれ東京育ちです。
あ、でも小平市は東京じゃねえか。

Izumi様は姿勢が良くシャキッとしていて
『凛としている』という言葉が合っていた。
そして非常に気さくで話しやすい。
私の様な若造にも優しく接して下さった。


話が横道に逸れてしまった。

Izumi様と合流した私は
Izumi様のオススメのカフェに向かった。

【Café Pastry Gamberini】

Izumi様曰く、
ボローニャで最もエレガントなカフェ。

こちらでカプチーノとティラミスを
楽しみながらIzumi様とお話をさせて頂いた。

見た目だけではなく、味も良かった。

そして同時に
私はある方の到着を待っていた。

そして遂に到着、合流された。

ローマ旅行で夜御飯を御一緒させて頂いた
ボローニャ大学の大学院生兼料理研究家の
Aoiさんである。

前回は偶然ローマでお会いしたものの、Aoiさんの拠点は大学のあるボローニャ。せっかくのボローニャ【在住】女性とのお茶会なので、Aoiさんもお誘いすれば面白いのではないか、と思った次第である。時間を割いて来て下さいました。すっかり女子会トークに華が咲き、私はたまに茶々を入れつつ、お二人の盛り上がった様子に満足しました。私の選択は大正解だったかも知れません。

お二人とも本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。


ラグーのタリアテッレを食べよう!

Izumi様に感謝とお別れを告げ、移動。

その後もAoiさんと行動を共にすることに。

そして実はもう一方、
お呼びさせて頂いた方がいたので
その方のボローニャ到着を暫し待つことに。

ナポリ旅行中に知り合った、
大阪のイタリアンでシェフをされていて
二週間フィレンツェ郊外で料理の勉強に
来ていた方である。ナポリで連絡先を交換していて、ボローニャ観光に行く時期が被っていたので夜御飯にお誘いした次第である。

その方とも無事に合流。
夜御飯に行く前に
Aoiさんが御友人2人を呼んで下さったので
合計5人でお茶をしに行きました。

五人でのお茶会が終わった後、
件のシェフの方と夜御飯に向かいました。

Izumi様セレクトのお店が予約満杯で
席を抑えられなかったので、同じエリアの
別の店に赴く。そこも繁盛していたが
ギリギリ座ることが出来た。

【Trattoria "La Finestrella"】

こちらの店では以下を喫食。

Tagliatelle al Ragu di Bolgnese
(ラグーのタリアテッレ)
カプレーゼ
ランブルスコ
ティラミス

こちらも大変に美味!!御馳走様でした!!

そしてランブルスコ、
お酒が苦手な私にも甘めで飲みやすい!

昼の重たいラザニアに加えて
肉ベースのタリアテッレの重さは
かなり胃にダメージを与えていたが
めちゃ旨いので知らんぷりを決め込んだ。

レストランを後にし、例のシェフの方と
夜のボローニャを軽く散歩し
ジェラート屋で休憩をした後、解散した。

給水タイム。

シェフの方も、お付き合い下さいまして
誠にありがとうございました。
大阪に行った際はお店に立ち寄ります!

月に銛をぶっ刺すネプチューン。
正面。夜には夜の姿がある。
夜のボローニャは良いぞ〜!!!

2022年10月9日 

ボローニャ2日目。
20時35分ボローニャ発
23時30分ミラノ着のバスで帰るため
夜までしっかりボローニャを満喫できる。

再びIzumi様のレストランリストから
一店舗ピックアップして赴くことに。

【Ristorante da Nello al Montegrappa】

Izumi様曰く
「ポルチーニがいつも美味しいお店」
とのことで、前日重たい肉とチーズで
痛めたお腹をポルチーニで休めるために
この店にした次第である。

お腹を休めるつもりが……
パルマ産24ヶ月熟成の
プロシュートを注文しちまった……
嗚呼、なんと罪の深き事を...…

24ヶ月熟成パルマ産プロシュート

ついでに前夜美味しかったので
再びランブルスコも注文...…
私はダメ人間。自制が効かない。

ランブルスコ(ハーフボトル)

酒弱人間なので、
グラスで注文しようとしたら断られた。
「ハーフボトルならあるで」
とのことなのでハーフボトルを注文。

ハムが美味し過ぎて、
本来ダメなペースでワインを
口に運んでしまっていた。

着実に顔が赤くなってきている。

ハムを食べ終えると、注文していた
ポルチーニのリゾットがやってきた。

これがまた美味いんじゃ!!!!!
ポルチーニ茸って本当に美味い。
リゾットも米がアルデンテで良い。
口の中に薫りと味が拡散していく……
この感覚がなんともクセになる。

ティラミス食った記憶が微塵もないけど
フォルダに残ってました。

ハーフボトルの半分なので
実際はワイングラス一杯分しか
飲んでいなかったのだが、
勢い良く飲んでしまったため、
頭が痛くなってしまった。

ボトルに口を付けたわけではないので
「この余ったワイン他の客にあげられます?
 捨てるの勿体ないです」と聞いてみたら、
ボトルに持ち帰り用の栓をしてくれた。

そんな手があるんかい!!!!

会計を済ませ、店を退店した。

一日中ランブルスコのボトルを片手に
ボローニャを歩き回ることになりました。
傍から見たらただの飲んだくれである。

店を出たものの、とにかく頭が痛い。
どこかで休憩したい。ちょっと眠りたい。

⇩白昼堂々ここで座って昼寝しました⇩

サン・ペトロ―ニオ聖堂

宿泊先はチェックアウト済みで
荷物はバックパックに全て詰まっているので
寝ているのを悟らせないように、
目はサングラスで隠しておきました。
※よい子は真似をしないように。


ボローニャで鬼の世界遺産登り。

サン・ペトロ―ニオ聖堂のド真ん前で
罰当たりにも仮眠を取って無事に回復。

そんな時にAoiさんから連絡が入る。
時間が出来たらしくボローニャの
オススメスポットを案内して下さるそう。

なんとも有難い!!!!!
Aoiさんには本当にお世話になりまくりで
感謝してもし切れない。いずれ報恩せねば。


Aoiさんのオススメスポットは

丘の上にある教会【サン・ルーカ】

教会は丘の頂上にあって、
教会まではポルティーコ(Portico)と呼ばれる
屋根付きの柱廊が約3.7㎞に渡り続いている。

そう、3.7㎞の坂道を上り続けるのだ。
当然は帰路は歩いて3.7㎞の坂を下る。
往復で7.4㎞なので
【体力に自信アリ】でないと厳しい。
※交通機関もちゃんとあります。

頂上からは
美しきボローニャの赤い街を一望できる。
丘を登り切った後に達成感と共に見る景色は
最高のご褒美である。

ボローニャの赤を一望できます。

舐めてかかると結構ハードですが
無事にコンバースで登り切りました。
体力お化けの元気っ子だから当然です。

左手に注目!!!
飲み切れなかったランブルスコ!!!
ワインボトル片手に登り切りました。

しかし以後私はコンバースを
【健康な足絶対殺すマン】
と呼ぶようになりました。

頻繁に来ているらしいとは言え
Aoiさんも体力が凄い。

登りも下りも終始笑いっぱなしで
あっという間に時間が過ぎました。
お陰様で最高に楽しかったです。
心より感謝申し上げます!!!!


ボローニャ〆の夜御飯

サン・ルーカを下り終え、
Aoiさんとお別れした後は、
ボローニャ旅行〆の夜御飯へ。

ここでもIzumi様のレストランリストから
一店ピックアップして行く事にした。

【Osteria dell’Orsa】

Izumi様曰く、
「ボローニャに来た学生が絶対に行く、
 かなりカジュアルで安めのオステリア」
とのことでした。

実際行ってみると大繁盛していた。
「地元の人に愛される名店」感が
プンプン薫ってきてテンション爆上がり。
少し待って店内に入ることができた。

ボローニャに来て唯一
食べれていなかった品があり
真っ先にそれを注文した。

それがこちら

Tortellini  in Brodo
トルテリーニ イン ブロード

トルテリーニというのはパスタの一種で
ラビオリと似ていてパスタの中に具を詰める
タイプのパスタである。

ブロード(Brodo)は聞いたことがある人も
中にはいるかも知れない。
野菜や肉から取ったスープのことで
日本的に言うならば出汁に近いだろう。

つまるところ、
Tortellini  in Brodoとは
スープに詰め物パスタを入れたもんである。

あまりにも重たいボローニャ飯で
散々胃を痛めつけ、そしてサン・ルーカを
【健康な足絶対殺すマン】で制覇し
疲れた身体にこの料理は染み渡りました。
本当にボローニャなのか疑う程に
大変胃に優しい味がしました。

薄味というわけではないです。
むしろ旨味はしっかり感じます。

ただ、口の中へのしつこさがないのです。
端麗スープで口当たりあっさり、
しかしながら味は濃厚なのです。

これもまたボローニャで食すべき一品。

ちゃっかり食後にパンナコッタも喫食。
レストランに入るとティラミスか
パンナコッタを注文する身体になりました。

大満足でバスに乗りミラノに帰還しました。


トリノ(Torino)①

2022年10月11日
日本帰国まで残りわずか5日。
日帰り弾丸旅行の男の朝は早い。

朝6時45分ミラノ発
朝8時30分トリノ着の格安バスに乗る。

「朝早い」と言ってもこの程度である。
学部生の時に宅配便の仕分けのアルバイトのために早朝4時半起床の生活を3年半続けた私からすれば朝飯前どころの話ではない。

※「朝飯前」という言葉は食事が一日二回だった江戸時代中期頃までにおいて、朝飯前は力が入らかったことから、「朝御飯前でもこなせる簡単な仕事」という意味に転じて「朝飯前」と言うようになったのだが、私的には「朝飯前」ですらない余裕な起床ミッションだったので「断食中」の方が適当である。
「朝6時45分発のバスなんて断食中だ」

この時の衝撃だが
チケット価格が往復で6.98ユーロだった。
ミラノ中央駅からトリノのターミナル駅Torino Porta Nuova駅までの距離は約150km.

東京駅から軽井沢までが概ね160㎞である。
片道150㎞を約500円で往復できるのは
完全に頭がイってしまわれている。


余談はさておいて、
8時半に無事にトリノに到着。

少し周辺を散歩して
歴史を感じる瀟洒なカフェを発見。
【Gerla 1927 Ristorante Caffetteria】

落ち着く内装が良いですよね。

とりあえずエレガントに
カプチーノとブリオッシュを決める。

仕事前の1杯を飲む人達。カッコいい。
カフェは憩いの場であり
1日の始まりの場であり
コミュニティスペースでもあるのだ。

午前中のトリノでの用事は以上だ。

実は今回の日帰り弾丸旅行、
その主たる目的はトリノにはない。

トリノから電車で約50分の
郊外の小さな町ブラ(Bra)にあるのだ。


ブラ (Bra)

2022年10月某日。
私がミラノでお世話になっていた板前さんに

「今度トリノに行く予定なのですが、美食や
 オススメのレストラン等ございますか?」

とバドミントンの練習の時に伺ったところ、

「せっかくピエモンテに行くなら、トリノも良いけどアルバとかブラに行くと良いよ。秋は白トリュフが旬で美味い。後はピエモンテは肉が美味しい。アルバは毎年この時期に白トリュフ祭りをやってるし、ブラはスローフード発祥の地として有名だよ。」

と回答を頂けた。

アルバの白トリュフ祭りはスケジュールが
合わなかったので【スローフード発祥の地】
ブラに行くことにしたのである。


【スローフード】

スローフードとは、1980年代にこのブラという土地に端を発する社会運動のことで、当初は「地域の食、伝統や文化を楽しむスローな生活様式を保護する」取り組みとして始まった活動で、現在は、消滅の危機に瀕した食の伝統を守るプロジェクトや、国内外の食の伝統を集めるイベントやネットワークづくりなどを行っているそう。

キーワードとして「おいしい、きれい、ただしい」を掲げている。「きれい」については、食品の生産過程において環境が破壊されてしまうような方向には向かわない、環境持続性について言及している。また「ただしい」についてであるが、これは英語の方がイメージが付きやすい。”Fair”を意味していて、倫理的かつ持続的な生産活動から生み出される食への志向を示している。フェアトレードのコーヒーやチョコレートならばイメージがしやすいだろう。つまりは生産者を搾取したり奴隷のように扱った上で生産される食を求めないという事である。現代に生きる若者である我々世代からすれば「あ、SDGsみたいなもんね」とすんなり理解が出来ると思われるが、1980年代にこの思想や活動が生まれていたと考えると、随分と未来的で先進的だったとは思えないだろうか。


再び舞い降りた幸運。

車窓から見える景色は田舎そのもの。

トリノから電車に揺られて約50分、
ブラ駅に到着した。
田舎なので人が少ない。

事前に調べておいた白トリュフのパスタが
食べられるお店に向かおうとしていた矢先…

日本語が聞こえる。

こんな片田舎で日本語が聞こえる。

父親とその息子にも見える年齢差の
日本人2人組が立って話していた。

衝動的に話しかけてしまった。
こういう時の自分の恐れの無さには
自分でも驚いてしまう。

その場で2~3分話して、
お二人のランチに御一緒することになった。
流れがスムーズ過ぎる。

私のブラ観光はブラ駅前で終了した。

※あっという間の出来事でブラの写真がない


チェラスコ(Cherasco)

お二人のランチ場所はブラではなく
チェラスコという街にあったのである。

トリノから約50分かけてブラに到着し
ブラからバスで更に20分かけて移動した。

トリノから田舎に移動したはずが、
田舎だと思っていた場所から
更に田舎に移動したわけである。


電車内でもお話は進む。

お二人は親子では無かった。

お父さんだと思った方は、
ピエモンテ州のバローロ(Barolo)という人口数百人の小さい村小さい街でシェフを生業とされている方だった。
(※以後「お父さん」と記載)
【Locanda La Gemella】

息子だと爽やかイケメンは、
ピエモンテ州のバルバレスコ(Barbaresco)という人口数百人ので料理修行に来ている私と同い年の方だった。
(以後「イケメン兄さん」と記載)
【Antine'】

バルバレスコもバローロも
イタリアにおける最高級ワインの生産地。

お二人ともワインソムリエの資格持ちの
ワイン好き同士。この日はお父さんのご友人のシェフがチェラスコで営む店でワインを飲みながらランチをする日だったらしい。


バスを降りると塔がお出迎え。

ゴミ一つ落ちていない美しい街並み。
しかし、もはや殆ど人が見当たらない。
人や人の移動が無いと、
時の流れが止まったようにさえ感じられる。


バス停を降りて、お二人の後ろを
ついて行くと、数分でお店に到着した。

【Osteria La Torre】


入り口を見て目を疑った。

【ミシュランビブグルマン】掲載店…

ビブグルマンでも怖いよ!!!
だってミシュランだもの!!!

恐怖で肩をすぼめながら入店した。

注文するお品物を決め、
お二人が決めたワインも頂いた。

私はピエモンテらしい料理を聞いて
食すことにした。
めちゃめちゃ美味であった。

生食できるサルシッチャ
サルシッチャブラは絶品。
全てのソーセージが過去のものになりました。
Vitello Tonnato
ピエモンテ州でポピュラーな冷静料理らしい。
Vitelloは仔牛肉
Tonnatoはソースの名前で
ツナやアンチョビ、マヨネーズ等で作られる
Tajarin al Ragu di Salsicca di Cherasco
Tajarin(タヤリン)はピエモンテ州で親しまれる
パスタの種類である。タリオリーニより細い。
チェラスコのサルシッチャを用いたソース。

この店ではワインが2本開いたが、
片方は1本約120ユーロ(約16,000円)…

いよいよ怖過ぎる会計の時間。

なんと料理代金込みで
全額お父さんに御馳走になってしまった。

会計の後で厨房を見学する時間。
料理全然できないけど社会科見学みたいで
結構見ていて楽しかった。

お父さんカッコ良過ぎました。
私も将来そんな大人になります!!!
御馳走様でした!!!


レストランを後にしたあと、
3人でバスでブラまで戻った。

「まだエノテカ(ワインの店)で飲む」
とのことで引き続きご一緒させて頂いた。

お父さんがイケメン兄さんにワイン選びを任せた。イケメン兄さんセレクトのワインは
見たことない美しい金色のワインであった。

また御馳走になってしまった……

帰りの電車の時間が迫っていた。
お二人に感謝を告げて、
ブラ駅まで元陸上部の走りをした。

もっと丁重な挨拶をしたかった。
いつか絶対お店に行きます!!!

本当にありがとうございました!!!


トリノ (Torino)➁

ブラから電車に揺られ
夕方6時頃にトリノに帰還した。

ミラノ行のバスは22時15分発なので
夜のトリノを軽く散歩して
夜ご飯を食べる位の時間はある。
(最初からそういう算段ではあったのだが)

夜のトリノは良い。
実に優雅で、洗練されている。

Torino Porta Nuova駅
サン・カルロ広場にて

清潔感も他の都市とは段違いである。

出来ることなら
エジプト博物館に行きたかった…
でも!!私は美食が優先だった!!

トリノでの夜ご飯はグーグルマップで
評価の良さげなレストランに行った。
※当たりではなかった。

チェラスコのお店でお父さんに
「アニョレット」という詰め物パスタを
食べることを勧められていたのだが、
無事に食べることが出来た。

Agnolotto

食後に無計画に遠くまで散歩し過ぎて
帰りのバスを逃すところだったが、
再び陸上部の走りでカバーした。
一人だからできることである。

カラフルなボローニャとは対照的。

日帰り弾丸旅行とは思えない程に
充実&大満足な内容であった。


トリノ観光は十分に時間が取れなかった上、
白トリュフも食べる時間が無かった、
バルバレスコとバローロのレストランも
是非とも行ってみたい。
これはイタリアリベンジ確定演出である。


あとがき

まえがきで

今回はナポリと比べ日数が非常に少なく、
前回ほど文章量が多くならないはずなので
読みやすい記事になると思います。

と宣言しておきながら
書き始めたら再び尋常ではない量に…
誠に申し訳ございませんでした。

これにて、イタリア旅行記は終幕です。

どうやら私は思い出を書く時に
人ベースで書く傾向にあるらしく、
出会った人と過ごした時間が濃い程に
文章が増えてしまうようです。

ナポリは単純に旅行日数が多く、
トリノとボローニャは
人と過ごした時間が濃密だった。
ということになります。

ミラノだけでなく旅先でも
多くの人と出会い、助けられ、
「自分は人に生かされているのだな」
ということを深く深く実感しました。

私も「この人と出会って良かった」と
思って頂けるような人を目指し生きます。

美食、人との触れ合い、美しき景観と刺激
人が生きる上で必要なものが
イタリア旅行には全て詰まっていました。

齢24にして、新鮮で、濃密で
代え難い貴重な経験が得られたと
心から思っております。

送り出してくれた両親
イタリアでお世話になった方々
SNS上で交流して下さった方々

心の底より感謝申し上げます。
誠にありがとうございました!!


記事を読んで下さいまして
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