季節外れのアサガオ

子供の運動会が、雨天延期で今日開催。

季節外れのアサガオが、きれいに咲いていた。

背後にはキンモクセイの香り。

 

「季節はずれ」「仲間はずれ」だろうが、植物もひとも、その固有のタイミングで咲く。

 

学校にはいろんな子が通っている。
中学、高校とほとんど不登校だった子もいれば、小学からほとんど行けなかった子もいる。

 

いろんな子が学校に来る。
いつも一番後ろの隅に座っている子も、いつも先生の真ん前最前列に座っている子も、それぞれの不登校を経験している。

 

やっとの思いで来ている子も、どきどきしながら来ている子も、一見すました顔に見える。
人間関係をやり直したくて、自分自身との関係を結び直したくて、人生をリスタートさせたくて、学校に来る。
いくつもの後悔と、握りしめる希望と、うっかり目が合う絶望が混じった表情をしている。

一人で部屋に引っ込んでると、怖いけど、安心するよね。
安心毛布を部屋に残して、不安と勇気をかばんに入れて学校に来た。

 

修学旅行に行けなかったり、コロナ対策ですべてを奪われたり、仲間はずれにあったり、学校の教室に入れなかったり、それぞれの穴あきの現実を超えて、教室のいつもの席につく。
どの授業も一回こっきりの「今、ここ」体験だ。

 

明日ハロウィーンなのか。
今日の授業で配るプリントにお菓子を添えてみよう。

 

あなたが生きる今日を、超歓迎していること。
あなたがここに来た勇気を、たたえる大人がここにもいること。
あなたの味方は、あなたが思うよりたくさんいること。
いつか、あなたのタイミングで受け取れますように。

 

今日も全力で授業やります。
来てくれてありがとう。

 

季節はずれでも、仲間はずれでも、ちゃんと咲けるよ。

 

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