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人はだれしも、「○○」がある方向へ行動します。
利益の思考法
「ついていきたい」と思われたい。その感情こそが、諸悪の根源です。人は、「メリットを感じたときに」利益についていくものです。
「いい人なんだけど、この人についていっても成長できなさそうだな…」
そう思われてしまうと、途端に部下たちは離れていきます。
あなたの周りの上司にも、いい人だけど…そんな上司がいるのではないでしょうか。
リーダーがすべきことは、部下達を「組織の利益」に向かわせることです。
大きなマンモスの肉が「組織の利益」であることを認識させ、そこから「個人の利益」が発生する。それが正しい順番です。
あなたには、ついていきたいと思われるリーダーになってほしい。
世の中の仕組みに則って、リーダーの言動を正していきましょう。
部下の「タテマエ」を本気にするな
人間は何を基準に動くのでしょうか。
行動のきっかけは何でしょうか。
「楽しいから動く」「気持ちがいいから動く」「安心するから動く」…
いろいろな行動のきっかけがあると思います。
ただ、突き詰めると、行動のきっかけは一つです。
それは、「自分に利益があるかどうか」です。
人は自分に利益があると判断したときに動きます。意識的にも、利益があるかどうかを基準にしています。
人間とは、そもそもそういう生き方です。
利益があれば動く。それだけです。
逆に、利益が減ることには「恐怖」を感じます。利益が減ると思えば、減らない方向へと行動をとるはずです。
「言行一致していない」が大前提
「リーダーについていきたいかどうか」も、すべて「自分に利益があるかどうか」できまります。
部下がそのリーダーの下にいることが自分にとって「利益」だと判断すれば、「ついていきたい」となります。
「利益にならない」と思えば、いい人であっても、ついていきません。そんな経験があなた自身もあるのではないでしょうか。
本当についていきたいと思われるリーダーは、「利益をもたらしてくれる人」です。仕事に厳しくても、「数年後には成長できるはずだ」と、利益を感じさせることが大事です。
もしかしたら、部下は口では
「楽しく働ければ、それだけで満足です」
「ラクに働ければ、成長しなくてもいいです」
というかもしれません。
しかし、その言葉を真に受けてしまっては、リーダー失格です。
本当に楽しいことだけをやりたいのであれば、それはプライベートで友達や恋人と遊んで楽しんでいると思いませんか?
「ラクに働ける方がいい」と本心で思っているだけなのであれば、責任の少ないフリーターなどの働き方をしているはずです。
つまり、どちらにもリーダーが考えるべき問題ではないのです。
それに、部下も本心では「楽しいだけじゃダメ」「ラクなだけじゃダメ」と分かっているはずです。
人は常に、言行一致しているわけではありません。
本音と建前があります。
リーダーの仮面も、まさにタテマエを利用したマネジメント法です。
組織に属している以上、本心では「成長意欲があること」を前提にリーダーはマネジメントし、部下を「使えない社畜」にしないようにすべきです。
仮面をかぶり「利益が何か」を見極めていきましょう。
どこまで行っても組織あっての個人
今の世の中は、「フリーランスになろう」「副業をやろう」「会社をうまく利用して、個人のスキルアップをしよう」という流れがあります。
しかし、識学では「会社にうまく使われる」ことを意識したほうが成長は早いと考えます。どこまで行っても「組織あっての個人」という考え方です。
個の力、個の存在だけで生き抜いていける人は、ごくわずかです。
ほぼ全ての人は「組織やコミュニティに貢献できているかどうか」によって対価を獲得する存在です。
独立して社会から評価を受ける仕組みも、組織の中で上司から評価を得る仕組みも、本質的には一緒です。
会社で評価されない人が社会から評価されることなんて、滅多にありません。
会社を飛び出して自力で社会から評価を得る方が、難易度は上がります。
独立して一人でやっていく。会社のトップとしてやっていく。
それは、市場からの評価をダイレクトに獲得する存在になるということです。より大きな「社会」というコミュニティに認められることは高度なことです。
会社員であれ、個人商店であれ、「社会の一員として」成果を上げていかないといけません。
だから、「個人」と「組織」は本来分けられるものではありません。
「組織の中の個人」「組織あっての個人」があるだけです。
独立して成功できる人は、組織でもやっていける人です。その順番を間違えないようにしましょう。
次回からのnoteでは、そもそも人間が組織として集団をつくる理由からみていきます。