見出し画像

職場で得る「やりがい」

昨年の今頃の話。私は仕事から帰宅し料理をしていた。いつも通り何も変わらずにしていたつもりが気が抜けすぎていたのか、左手中指を文字通り「ざっくり」と切り(お医者様は削ぎ切りとおっしゃっていた)8針縫う、という夏を経験した。痛みに伴い「あ〜やっちゃったわ〜」とすごく冷静に中指を心臓より上に持っていき血を止めようと抑えていた私は強心臓とは言わずとも、やっぱりちょっとだけ強めな心臓のようで、大きくパニックを起こす事はなかった。

だけど夏という時期もあり、消毒を含む通院や神経修復リハビリ、そして抜糸と約2ヶ月間病院へ通うため、平日出社の会社員である私は早退シフトを申請していた。そのことが何よりも心残りだった。


〜〜〜

私が「休む・早退する」という事は、フォローをしてくれていた人が絶対的に存在していた。あの時、私はチームの人達に助けられてばかりいた。申し訳なく思う私に「早く治るといいね」と毎日のように話しかけてくれる優しい人たちに囲まれていた。だから「逆の立場になったら絶対嫌な顔する事なく率先して力になろう」、そう思いこの1年間できることを増やしてきたつもりだ。そして今ようやく出番が来たようだ。

特連・夏休みや世情を受け突発の在宅勤務・休息を取る人が増え、チーム人数は常に通常の半分の数になった8月。側から見たら殺伐と見えるかもしれない。でも私は今大きくやりがいを感じて毎日働いている。個々の仕事は勿論のこと、普段よくしてもらってばかりの先輩達の力に少しでもなれることが嬉しくてしょうがないのだ。こう考えると私はやっぱり、「人のためになると分かることが好き」という押し付けがましい気質なのだろう。それが微々たるものであっても、自分の成長を実感し且つ、任せてもらえることに喜びを感じ、そして日頃の感謝を形としてお返しできることが最大の幸せになっているのだ。

そうして改めて、私が休みをもらう時の周囲への負担と有り難さを痛感し、今の職場で幸せだな〜と電車に乗りながら、心地よい疲労を毎日得ている。私は確かに周囲よりも足らないことが多く生まれたようだ。それでも人に恵まれ幸せに毎日を過ごしている。これ以上、何を望むのか。




この記事が参加している募集

#習慣にしていること

130,873件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?