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製作総指揮をPresentsと表記するのはズルい!「ジョージ・A•ロメロPresents BOOK OF THE DEAD ブック•オブ•ザ•デッド」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(506日目)

「ジョージ・A•ロメロPresents BOOK OF THE DEAD ブック•オブ•ザ•デッド」(2009)
ジェフ•モナハン監督
マイケル•フィスチャ監督
トム・サヴィーニ監督

先日、品揃えが豊富というだけで最寄りでもなんでもないのに足繁く通っている池袋のTSUTAYAでホラー映画コーナーを物色していました。

するとゾンビ映画界の巨匠ジョージ・A•ロメロ監督の聞いたこともない作品を発見し、特に内容なども確認せずにレンタルしました。

確かにジョージ•A・ロメロ監督作品とはどこにも書いてません。

帰宅中に色々と確認したところ

ジョージ・A•ロメロ監督は製作総指揮のみを務めており、若手監督5人によるオムニバス作品ということが判明。さらには今回私がレンタルしたのはpart1で1〜3話のみ収録されており、part2の方に残りの2話が収録されているそうです。

あまりにも情報が少ない作品かつ、part2は池袋のTSUTAYAには無かったため気になるばかりです。

絶対ゾンビ映画だと思いますよね?

ジャケ写を見た感じ、ゾンビ系のオムニバス作品なのかと思いきやpart1にゾンビは登場しません。

原題は「DEADTIME STORIES」なので、ゾンビとはあまり関係のなさそうなタイトルです。また日本の配給会社がやってくれたっぽいです。

『ジョージ・A•ロメロ✖〇〇オブ・ザ・デッド』

は絶対にゾンビじゃないですか。

見る前も後も色々と惑わせてくる作品でした。

「谷間に潜む陰」
ジェフ•モナハン監督

◆あらすじ
自然保護活動をしているアンジェラ一行はとある調査のためにジャングルを訪れる。順調に作業は進んでいたが、キャンプ地の無線に「ウンバリを見つけた!」と仲間から連絡が入ったことで事態は一変。仲間が次々と何者かに殺害される。しかしアンジェラは躍起になってジャングルの奥地へと進んでいく。そしてそこでさらなる恐怖に見舞われることになる…

映像が少々チープで「これは大丈夫かな?」と不安になりましたが、後半の畳み掛けやさらし首のくだりは中々に見応えがありました。25分くらいの尺がちょうど良かったです。

おそらくウンバリという植物(果物?)に不老長寿の効果があり、原住民たちはそれを守るためにジャングルに立ち入った人々を襲っているんだと思います。

アンジェラは夫が三年前にこのジャングルで行方不明となっているため、危険を顧みずに突き進んでしまうという選択と自然でした。最終的にはさらし首となって夫の生首の隣に並べられて久々の再開を果たすという終わり方もキレイで良かったです。

•「びしょ濡れ」
マイケル•フィスチャ監督

◆妻を亡くし、一人寂しい生活を送るジャックは海で翡翠の入った怪しい箱を拾う。骨董屋に持っていったところ買い取りを拒否され、さらには「他には何が入っていた?」、「絶対に探すなよ!今すぐ埋めてこい!」と意味深なことまで言われる始末。実は箱の中にはミイラのような手も入っていたのだった。骨董屋の忠告を無視し、何かに取り憑かれたように箱を探し続けるジャックはついに全パーツを集めてしまう。

ヤバい人魚を殺してバラバラにして封印したモイライの箱をたまたま見つけたジャックが、人魚を完成させてしまったことでその人魚に襲われる…
という話なんですけど、作品のテーマというか大事な部分はあまり理解できませんでした。雰囲気もあるし、面白かったんですけどたぶん完全には楽しめてないんだと思います。

ミイラのクオリティはかなり高かったんですけど、人魚の下半身が完全にコスプレだったのが少々残念でした。

•「往診」
トム・サヴィーニ監督

◆あらすじ
拘束しておかなければ見境なく他人の血を吸ってしまうジミーを心配した母は、マースティン医師に助けを求める。ジミーは他人の命を奪ってしまったことへの後悔の念に苛まれて自首をしようとしていたが、母親がそれを阻止するために拘束しているのだった。血液検査の結果、ジミーがヴァンパイア化していることが発覚。しかし、ここからさらに恐ろしい事実が明らかとなる。

ジョージ•A・ロメロ監督作品常連で、特殊メイク、俳優、監督と様々な顔を持つトム・サヴィーニ氏が手掛けているため安心して見ることができました。

ヴァンパイア化したジミーを何の躊躇いもなく殺害するマースティン医師。実はマースティン医師もヴァンパイアで、過去にジミーを襲ったものの殺しそこねており、生かしてしまったことでジミーもヴァンパイア化していた。

という終盤の畳み掛けが絶妙で非常に面白かったです。個人的にはこれがぶっちぎりで良かったです。

それぞれの話の冒頭と終わりにジョージ•A・ロメロ監督御本人がストーリーテラーとして登場します。

「朝もやに浮かぶ生首。素晴らしい光景です。」

「真実の愛は腐敗しても死ぬことはない。」

等などロメロ節を効かせたコメントを残し、最後は「お楽しみいただけたかな?」で締めます。

なんだか映画評論家の淀川長治さんみたいですね。

この作品について何か知っている方やpart2の在庫が存在するお店をご存知の方は教えていただけると幸いです。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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