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待ち焦がれていた36年ぶりの続編!ポップでダークなファンタジーコメディホラー第2弾「ビートルジュース ビートルジュース」現在上映中【ホラー映画を毎日観るナレーター】(662日目)

「ビートルジュース ビートルジュース」(2024)
ティム・バートン監督

◆あらすじ
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死後の世界で「人間怖がらせ屋」を営む推定年齢600歳のビートルジュースは、かつて結婚を迫るもかなわなかったリディアのことをいまだに忘れられずにいた。リディアは自身の霊能力を生かしてテレビ番組の司会者として活躍しているが、私生活では一人娘アストリッドとの関係に頭を悩ませている。アストリッドは幽霊の存在を信じておらず、母の霊能力もインチキだと思っているのだ。ある日、数世紀前から死後の世界の倉庫に封じられていたビートルジュースの元妻ドロレスが復活し、ビートルジュースに対して復讐を企てる。一方、アストリッドが死後の世界に囚われてしまい、リディアは最終手段としてビートルジュースに助けを求めるが……。(映画.comより引用)
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公式サイト↓

ティム・バートン監督の出世作ともなったコメディホラー映画「ビートル•ジュース」(’88)から36年後を舞台に、『人間界に再び現れた人間怖がらせ屋のトラブルメーカー•ビートルジュースが巻き起こすドタバタ劇』描いております。

前作の記事はこちらから↓

私は「バットマン」(’89)、「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」(’93)、「マーズ・アタック!」(’96)など、ティム・バートン監督作品の中でもとりわけ好きな作品に関してはもう何十回と見ているくらい同監督の大ファンなので、今作の続編が製作されたのも心の底から嬉しかったですし、世界観やキャストもそのままなところにすごく愛を感じました。

主人公•ビートルジュース
死後の世界に暮らす人間怖がらせ屋で推定年齢は600歳です。今作でバツイチだったことが明らかになります。
(映画.comより引用)

そんな主人公のビートルジュースを演じるのは前作から引き続きマイケル・キートン氏です。

御年73歳です。(マイケル・キートンWikipediaより引用)

さらには前作のヒロインであるリディア役のウィノナ・ライダー氏、リディアの母•デリア役のキャサリン・オハラ氏も前作から引き続きのご出演です。

ウィノナ・ライダー演じるリディア(画像左)
霊能力を持ち、36年前(前作)ではビートルジュースに結婚を迫られました。(映画.comより引用)
リディアの母•デリアを演じるのは「ホーム・アローン」シリーズのケビンの母親役等でもお馴染みキャサリン•オハラ氏です。ヒステリックババアをやらせたら彼女の右に出る者はいません。(映画.comより引用)

ちなみにあまり知られてはいませんが、前作「ビートルジュース」でビートルジュースの吹き替えを担当したのはあの西川のりお師匠です。続編となる今作では山寺宏一さんが担当されていらっしゃいますが、その代わりに、死後の世界のコールセンターにクレームを入れるおじさん役で再び出演されていらっしゃいます。その他にもあの世の受付係を友近さん、あの世のクリーニング屋の店主をロバートの山本さんがそれぞれ声を担当されていらっしゃいます。

そして下記に掲載している動画の2:00あたりから師匠が声を担当している貴重なビートルジュースが少しだけ見られます。まんま西川のりお師匠なビートルジュースです笑

あと、余談ですがタイトルにもなっている「ビートルジュース」とは主人公ビートルジュース(beetlejuice)の本名であるベテルギウスの英語読みの発音にbeetle(カブトムシ)とjuice(ジュース)を当てはめたものです。

劇場によっては特典としてポスターが配られます。
(映画.comより引用)
ポスターの裏面は山寺宏一さんや戸田恵子さん等など、吹き替えを担当された方々がそれぞれの役の格好をしたものになっています。(news.yahoo.co.jpより引用)


今回はかなりネタバレが多くなっていますので、これから鑑賞される方はお気をつけください。




ビートルジュースのハチャメチャ具合や暴走っぷりが今作の一つの見所ではあるんですけども、演じたマイケル・キートン氏が73歳であり、体力的な問題もあるのか前作に比べるとその暴れ馬っぷりは少々鳴りを潜めているようにも感じました。

前半から中盤にかけては出番も少ないうえにどことなく大人しい印象で、そこから尻上がりに調子を上げていき、クライマックスの結婚式のシーンでいよいよ本領発揮の大暴れという感じなので、トータルで見るとそこまで前作と変わらないのかもしれませんが、もっと最初の方からトップギアな姿を見たかったなとも思いました。

今作のビートルジュース(映画.comより引用)
36年前のビートルジュースとリディア
「ビートルジュース」(’88)より(映画.comより引用)

•『アストリッドの思い人であるジェレミーが引き起こす人間界もあの世も巻き込む大騒動』

•『ビートルジュースへの復讐に燃える元妻ドロレス』

という2本の軸を中心に話が展開していくのかと思いきや、『ジェレミーに騙されてあの世へ連れて行かれたアストリッドを取り返すために、リディアが再びビートルジュースを呼び出し、あの世へ助けに行く』という一つ目の軸がメインに物語が展開し、ドロレスの存在自体が少々中途半端に感じました。

ビートルジュースの元妻•ドロレス
吹き替えは沢城みゆきさんが担当されています。
(映画.comより引用)

物語の冒頭で復活を果たしたドロレスは一方的に離婚され、さらにはリディアにうつつを抜かしているビートルジュースに復讐をするべく、ビートルジュースの居場所を吐かせようと、次から次へと霊を襲い、あの世の警察からも指名手配されるようになります。

元々は身体がバラバラの状態で保管されていたため、それを自分自身でホッチキスでつなぎ止め、ツギハギだらけとなったビジュアルは非常にインパクトがありました。さらには何の躊躇いもなく相手の命を吸い取り、皮だけにしてしまう冷酷さも持ち合わせています。

生前は俳優であの世では警察を務めるウルフ(画像右)からも追われます。(映画.comより引用)

これだけのキャラとインパクトがあるにも関わらず、中盤までビートルジュースの出番自体がちょっと少ないこともあり、自然とドロレスの出番も限定的となり、いまいち機能しているように思えませんでした。

映画.comより引用

そして、まんまとあの世に行ってしまったアストリッドでしたが、実はジェレミーは過去に両親を殺害していたとんでもない大罪人の霊で、アストリッドの命と引き換えに復活しようと企んでいた不届き者だったというわけです。

騙されて霊界送りにされそうなアストリッドを救うべく、リディアは仕方なくビートルジュースを呼び出し、結婚することを条件に協力を仰ぎ、2人であの世へと向かいます。そしてあの世での逃走劇を経てアストリッドを取り返し、人間界に霊が雪崩れ込んだりもしつつ、クライマックスの結婚式のシーンへと続いていきます。

アストリッド役のジェナ・オルテガ
「ザ•ベビーシッター~キラークイーン~」(’20)や「X エックス」(’22)等どの作品でも非常に印象的な俳優です。
(映画.comより引用)

そこへドロレスが乗り込んで来たり、ウルフ率いる警官隊が突入してきたりと“これが見たかったんだよ”のしっちゃかめっちゃかなミュージカル調のドタバタコメディで物語は最高潮を迎え、気持ちよくエンディングまで駆け抜けます。この終盤は全てが噛み合っていてすごく良かったんですけど、ほんの少しだけ、中盤がなんだか上手くいっていないというか、シーンがバラバラで継ぎ接ぎな感じがしてしまいました。

ティム・バートン監督作品は脇役にもこだわりを感じます。
(映画.comより引用)

『霊能力者であるリディアの力を信じることができず、クラスメイトからはからかわれ、さらには父親の死をきっかけに母との関係がギクシャクしてしまったアストリッド』というところにスポットを当て、“リディアとアストリッドの関係修復”、“偶然あの世で再会する父親”、“家族の絆”みたいなところをシンプルに描いてもよかったような気がします。

もちろんそのあたりは人によって好き好きですし、誰が見ても十分に楽しめる内容になっております。私はタイミングが合えばもう一回見に行くと思います!オススメです!

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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