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レザーフェイス75歳!まだまだ現役殺人鬼です。「悪魔のいけにえ レザーフェイス•リターンズ」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(567日目)

「悪魔のいけにえ レザーフェイス•リターンズ」(2022)
デイビッド•ブルー•ガーシア監督

◆あらすじ
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メロディと妹ライラ、友人のダンテとルースは新しいビジネスを始めるため、ゴーストタウンと化しているテキサス州の小さな町ハーロウにやって来る。この町では約50年前、5人の若者が人間の皮膚を被った殺人鬼に襲われる凄惨な事件が起きており、唯一の生存者サリーは現在もその犯人を探し続けていた。知らぬ間に殺人鬼の棲家に足を踏み入れてしまったメロディたちは、想像を絶する恐怖へと突き落とされていく。(映画.comより引用)
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トビー・フーパー監督が手掛けたホラー映画の金字塔「悪魔のいけにえ」(’74)

『5人の若者が旅の途中で立ち寄った一軒家で想像を絶する恐怖に襲われる』

というシンプルなストーリーながら、人皮のマスクを被った大柄な殺人鬼•レザーフェイスのインパクトや、視聴者に想像させる余白を残す“見せない恐怖”で衝撃を与え、今なお愛され続けている不朽の名作です。

1作目のこのラストカットが忘れられません。
(映画.comより引用)

以降も続編やリメイク、更にはパクリもといリスペクトが込められた類似作品等も多く作られております。そして今作は「悪魔のいけにえ」シリーズ9作目にあたり、1作目の直接的な続編と位置づけられています。

1作目の公開からは48年が経過していることもあり、シリーズを象徴するキャラクターでもあるレザーフェイス(ババ・ソーヤー)役のガンナー•ミルトン•ハンセン氏は残念ながら死去しており、今作ではマーク•バーナム氏が起用されています。

ガンナー•ミルトン•ハンセン氏が演じるレザーフェイス(m.crank-in.netより引用)

またオリジナル版のヒロインであるサリー・ハーデスティ役のマリリン・バーンズ氏もすでに亡くなっており、代わりにオルウェン・フーレ氏がサリー役を引き継いでいます。

マリリン・バーンズ氏演じるサリー
(映画.comより引用)

ストーリー自体は少々薄味ですが、随所に「This is悪魔のいけにえ」と言っても過言ではないレベルのグロ描写、スプラッター描写があり、非常に見応えがありました。

ちなみに、当初監督であったライアン&アンディのトヒル兄弟は「クリエイティブ上の意見の相違」という理由で解雇され、急遽デイビッド•ブルー•ガーシア氏が監督に起用されたそうです。

Netflix独占配信のため、その他のサブスクでは視聴できないようです。

Filmarksより引用

今作もストーリーは至ってシンプルで

◇テキサスの田舎町•ハーロウを訪れた若者4人は新規ビジネスで一儲けしようと計画していたが、その町にはあのレザーフェイスがいたのだった。

というもので、ストーリーを楽しむというよりかは、豪快なスプラッター描写を楽しむというスタンスで見たほうが良いかもしれません。

banger.jpより引用

レザーフェイスによる容赦のない殺戮描写は渾身の出来で、原型が無くなるまで頭を叩き潰したり、1作目同様にチェーンソーを振り回したり、大勢の若者がたむろしているバス内で殺戮を繰り広げたりと見応えたっぷりです。

時系列的に1作目の出来事から50年が経過しているらしく、そう考えるとレザーフェイスはおそらく75歳ぐらいになっています。

『75歳のおじいちゃんが重たいチェーンソーを振り回しながら、あれだけアグレッシブに動き回ることは可能なのか』

と気になるところではありますが、レザーフェイスならばいけるんじゃないでしょうか。

75歳、頑張ってます。
(banger.jpより引用)

ですがいくつか気になってしまうところもあり、

オリジナル版ではレザーフェイスを含むソーヤー一家は自分たちの生活のために数え切れないほどの殺人を行っていました。しかし今作ではレザーフェイスの親代りであったジニーが故意では無いにしろ主人公たちのせいで死亡してしまい、その復讐のために再びチェーンソーを手に取り殺戮を繰り返します。

1作目のように、父ちゃんから怒られてヘコんだり、びっくりしてズッコケたりする愛おしさやひょうきんな部分が失われ、ただただ復讐心に突き動かされるだけの殺人鬼に成り下がってしまったように感じました。これが少々残念で、“悪魔のいけにえ”というブランドがあるにも関わらず、ありがちなB級ホラーに見えてしまいました。

1作目唯一の生き残りであるサリーが再び登場するというのはファンからしたら激アツなんですけども、役者さんも違いますし、結局は仲間の復讐のためにレザーフェイスを追い続けているという、これまたありがちな設定です。しかもようやくレザーフェイスと対峙したと思ったら割とすぐに殺されてしまいます。

オルウェン・フーレ氏演じるサリー
(banger.jpより引用)

一応、主人公のピンチを救ったり、ショットガンを託したりとそれなりに見せ場はありますが、あれだけ期待させたのだからもっと活躍しても良かったんじゃないかとも思いました。

学校で起きた大規模な発砲事件で自分だけが助かってしまったことに罪悪感を抱き、今もそのトラウマに苦しみ続けている主人公ライラが、姉のメロディを助けたるためにトラウマを乗り越えるクライマックスは非常に面白かったです。

主人公ライラ(banger.jpより引用)

安心安定の倒したと思ったらまだ生きてましたエンドからのレザーフェイスがメロディの首を切断して踊り狂うラストは1作目のオマージュを感じるものがあり、個人的にはかなりハマりました。

めちゃくちゃ面白かった!とまではいきませんでしたが、シリーズファンならば見ておいて損はないと思います。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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