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“おケツDEダーツ”これはまごうことなきZ級!「悪魔のしたたり/ブラッドサッキング•フリークス」【ホラー映画を毎日観るナレーター】(491日目)

「悪魔のしたたり/ブラッドサッキング•フリークス」(1974)
ジョエル•M•リード監督

◆あらすじ
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見世物小屋の支配人・サルドゥと小人の付き人は、自分たちの舞台を酷評した批評家とバレリーナを誘拐。ザルドゥは裏で人身売買を行っており、奴隷に対する拷問を見せ付けていく。目をくり抜き、四肢を切断し、頭をドリルで穴を空けてストローで吸い…。(Filmarksより引用)
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「悪魔の毒々モンスター」シリーズなどでおなじみのZ級映画の帝王ロイド・カウフマンとマイケル・ハーツによって1974年に設立されたトロマ・エンターテインメント製作のいわゆるトロマ映画です。

ロイド・カウフマン(Wikipediaより引用)

トロマ・エンターテインメントは「悪魔の毒々モンスター」シリーズや「キラーコンドーム」のようなホラーやコメディ系のインディペンデント映画を多く製作しており、その作品の多くはおバカ映画やZ級映画と呼ばれています。
(インディペンデント映画•••自主制作の映画のこと)

今作もその例に漏れず、かなりぶっ飛んだ内容となっています。ストーリーはあるものの、それ以上に『監督が撮りたいもの、見せたいもの』をこれでもかと詰め込んでいるため、ストーリーというよりかはエロ、グロ、ゴアが織りなすキ○ガイじみたシーンのオンパレードを鑑賞する映像作品として見た方が良いかもしれません。

グロ描写のクオリティは今見ると少々チープではあるものの、発想がありえないくらいにぶっ飛んでいるため全グロ映画好きは確実に抑えておくべき一作だと思います。ですが私は拷問される対象が女性ばかりなのがどうしても受け付けず、少々不快でした。

ちなみにこれも池袋のTSUTAYAでレンタルさせてもらいました。U-NEXTでは配信しているようです。

ブラッドサッキング•フリークスは直訳すると吸血の奇人となります。

ちなみにジャケ写の人物は誰一人登場しません。

頭がかち割れてるおじさんが同一人物っぽいですね。

似たタイトルで「ハロウィン•ナイト 悪魔のしたたり」という作品がありましてどうやらそちらの作品とごっちゃになっているようです。詳細を知っている方がいらっしゃったら是非コメント等で教えていただけると嬉しいです。

そして、正しい方のジャケ写を見ていただけるとわかると思いますがデカデカと“ヘア無修正版”と謳っています(笑)

冒頭からがっつり全裸の女性が何人も出続けますし、ヘアも見えれば、当たり前のように胸もお尻も映ります。支配人サルドゥと子分のラルフスによる拷問で悲鳴を上げたり、苦悶の表情を浮かべたりとかなりハードなSM描写も多々見受けられます。

おそらく時代が時代なだけに「死霊の盆踊り」(1965)のようにエロの供給も目的の一つだったのかもしれません。
ホラー映画がエロを見せるための抜け道だったというお話は下記の記事で詳しく書かせてもらっております↓

そして今作の見どころは何と言ってもそのぶっ飛んだグロ描写の数々でしょう。

◇サルドゥは『サルドゥの背筋も凍るショー』という見世物小屋の支配人をしていた。そこでは“舞台上で女性に拷問を加え、場合によっては死亡してしまう”という趣味の悪いショーを披露しており、客はそれを全て偽物、ヤラセだと思って鑑賞していた。しかし拷問も殺人も全て本物で、サルドゥは裏では人身売買も行っていた。

という導入から、自身のショーを酷評したミスター•サイロを拉致&拷問、人気バレリーナのナターシャも同様に…という風にストーリーは展開していきます。

もうグロ描写を描きたいがために考えたストーリーとしか思えないですね。

四肢切断、頭部に万力、眼球えぐり出し、乳首に電流、おケツでダーツ、おケツスパンキングギロチン、指賭けすごろく、珍棒ホットドッグ等など

拷問大喜利かのような奇想天外なグロ描写のオンパレードでした。

支配人のサルドゥ

サルドゥはサルドゥなりに信念のようなものがあり、「サディズムとエロティシズムの融合は芸術だ!」、「私の芸術を認め謝罪しろ!」などこだわりやプライドのある人物です。更には自身を鞭でシバいてもらって恍惚の表情を浮かべるなど、SもMもイケることが明らかになります。

子分のラルフス
拉致をする際は吹き矢を使用します。

子分のラルフスはサルドゥ指示の下、女性に危害を加える実行犯で、本作の貴重なコメディリリーフとして機能しています。際どい衣装の女性を吊るし上げ、陽気な音楽と共にシンバルを鳴らしたり、事あるごとにサルドゥと踊ったりと可愛らしいオーバーオールのアフロおじさんです。

そしてワンシーンしか登場しない脇役にも関わらず、サルドゥたちよりも遥かにインパクトを残すのが闇医者です。

最後は女性たちが監禁されている牢屋に押し込まれ、食べられてしまいます。

サルドゥが人身売買した女性のメディカルチェックのために度々往診に来るようで、お代の代わりに手術と称して、歯を引っこ抜く、ドリルで頭に穴を開けて脳みそをストローでチューチュー吸うなど流石のサルドゥもラルフスもドン引きのキ○ガイ行為を繰り返します。

事あるごとに「ママが〜」と口にするマザコンで、親離れできていない成人男性=マザコン=変態
という当時の偏見の図式が見て取れます。

いかにして女性の裸を見せるか

どれだけぶっ飛んだグロゴア描写を作れるか

に焦点を当てている意欲的な作品ではあるものの、フィクションとはいえ女性が暴力を受けているところを見続けるのはあまり気分の良いものではありませんでした。

☆この度ホームページを開設しました!
もしよかったら覗いてやってください。

渋谷裕輝 公式HP↓


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