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書き出し用__アステリアの鎖

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休載してしまった小説をぼちぼちとかきあげるマガジン。 最終的には加筆修正バージョンをのこして、作業用の小話は消す予定です。
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2023年2月の記事一覧

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 52

 アステリアは、世界を浄化してまわるたびに演説する。 ――自分は魔王を封印したに過ぎない…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 51

「世界……ですか?」  ティアの発したスケールの大きい話に、ファウストの顔つきが変わった…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 50

 ファウストは一瞬だけ目を見開いたあと、少し困ったような顔をして、翠色(すいしょく)の瞳…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 49

「そんな、あなたは十分すごいですよ」  ティアの言葉を聞いて、ファウストは嬉しそうに微笑…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 48

「ところで姫様、大分落ち着いたご様子ですが、どうでしょう、儀式を棄権いたしますか?」 「…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 47

「そうです」  ティアの問いかけに、ファウストは静かに応えた。父にそっくりな顔なのに、ど…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 46

「あ、そうだ。あなたの手当てをしないと」  一連のことを思い出していたティアは、ファウストが自分を救うために自らの掌を噛みちぎったことを思い出した。  慌てて彼の右手をとって傷口を確認しようとすると、血はすでに止まっており、ピンクの肉がごぼごぼと盛り上がり始めてる。  おいしそう……。  目に飛び込んできた健康的な肉の色に、盛り上がっていくピンクの塊に、唾液があふれてきて止まらない。 「その、ファウスト殿は回復魔法が使えたのですか。血が止まっているのに、気が付きません

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 45

 意識すればするほど、ファウストと父との類似点が見つかって、彼の顔をまともに見られない。…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 44

「あぁ、なるほど。そういうことですか」  対して、ファウストの方はティアの変心に納得がい…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 43

 どうして気づかなかったの?  日よけの帽子は燃えた車内に取り残されて、あらわになった頭…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 42

 これが夜族の性(さが)だとするなら、多種族とよく諍いを起こす理由がよくわかる。  血肉に…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 41

「う……ふっ」  か、硬い。噛み切ることできない。  純血の夜族ではないから、ティアには…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 40

『娘の血統鑑定はどうでしたか?』  彼方から聞こえるのはティアの父親との記憶だ。宮廷魔導…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 39

 フロントガラスから火花が見えた瞬間、ティアは反射的にカーラの頭にかかっている純白のベールをはぎ取った。このベールは強力な衝動抑制装置であり、ゴルゴーン種の血を引くカーラの食人衝動を抑制するとともに、彼女の兄弟ともいえる頭の蛇たちは、普段はベールの力で眠っている状態だ。  はぎ取ると同時に、ユニークスキル【月の女神(トリウィア)の手】を発動させてカーラの魔力リミッターを解除し、さらにカーラの蛇を操ってプルートスに接触させ、彼にも同様に魔力リミッターを解除させる。  これで賊