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京都大学に3ヶ月で受かった勉強方法〜京大数学も暗記科目。全ての問題は類推でしかない。〜



「暗記科目」というと、漢字や英単語、歴史の用語などを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

一方で、数学は問題をしっかり考えなければ解けないというイメージが一般的です。
しかし、数学も含め、全ての問題は「暗記」することで正解できるようになります。

高校時代、数学が得意だった友人が言った、「すべての問題は類推」という言葉。
その言葉が僕の世界を変えて、数学を暗記科目に変えました。

どんな問題が出題されても、似たような問題の答えを知っていれば、そこから類推して解くことができるということです。

今回はこのことについてお伝えしていきます。

得意不得意とは

類推について説明する前に、勉強における得意・不得意とは何なのか?ということについて、高校生の僕が考えたことを話したいと思います。

数学がすごく得意で高得点を取るような人でも、試験時間中に0から公式を発明しているわけではありません。みんな、公式を知った上で問題を解いています。

数学が得意な人というのは、覚えている解法パターンが少なくても、問題を見ただけで当てはまる公式をひらめいて解けてしまう人を指します。

一方、数学が苦手な人は、問題を見ても正解の解法パターンをひらめくことができないのです。僕も数学が苦手ですが、一度もひらめきで解けたことはありません。

しかしそんな人でも、答えを見て解き方の意味が理解できれば、その問題を解けるようになる可能性があります。

ただし、全く数字が同じ問題が出題されれば解けるものの、数字を変えられただけで解けなくなってしまいます。

僕は、ここが数学における得意・不得意の差だと思っています。
はっきりと分かれているわけではなく、グラデーションのようになっているイメージです。

もしも、答えを見ても問題を解けない状態なのであれば、それは得意・不得意以前の問題です。基礎が足りていないので、センター試験の勉強をしっかり行う必要があります。

全ての問題は「類推」で解ける

あらゆる問題は、解き方のパターンが決められています。

ただし、得意・不得意の話でも説明したように、1回問題を見ただけで当てはまるパターンを見つけられる方もいれば、なかなか思いつかない方もいます。

1問解くために、似たような問題を何問知っていれば解けるのか、自分で把握しておくことが大切です。

また、答えを見て解き方が理解できるレベルまできていれば、解法パターンを増やせば問題を解ける確率が上がります。

解き方のパターンを見つけるのが苦手な方でも、似たような問題をたくさん解いて解法パターンのストックを増やせば、どのような問題にも立ち向かえるようになります。

最初から答えを見て勉強する

当たり前ですが、答えを知っていれば問題を解くことができます。

僕は、わからない問題は最初から答えを見て勉強していました。

解き方がわからない問題を延々と考えていても、いつまで経っても答えは思いつきません。できるだけ多くのパターンの問題を知るためには、考えている時間はもったいないのです。

問題を解くときに、自分で決めた制限時間を超えてもわからなかったら答えを見て、その答えを覚えるようにしていました。そして、答えを覚えた状態でもう一度問題を解いてみる。この繰り返しで、似たような問題をたくさん勉強していました。

こうして解き方を覚えていくことで、解けるようになる問題が増えていき、苦手だった理数系で希望が見えてくるようになりました。

答えを見ていては考える力がつかない!なんて気にしない

僕の勉強法について、「最初から答えを見ていたら考える力がつかない」なんて批判をするような方もいました。
確かに、その人の言っていることもわからなくはないです。

しかし、3ヶ月しか時間のない中で、手段など選んでいる暇はありません。
考える力は大学に合格してからつけたら良いのです。

また、自分が数学ができないことを認めるのにも時間がかかりました。
実は中学校までは数学が得意科目だったので、自分が「わからない」ということを認められなかった、全然できないのにそれでも認められなかったのです。

けれど、自分が数学ができないことを認めて、「できないなら、できないなりの方法で頑張ろう」と思えたのが大きな前進でした。

具体的には「選択と集中」、そして答えを見て解法パターンをひたすら蓄積し、類推で問題を解くという方法です。

実際、大学に入った後に単位の取得で苦労しました。
受験で捨てた微分・積分もあらためて勉強し、単位を取得し、無事に卒業できました。

答えを見てもわからないなら基礎に戻る

「パターンを覚え込む」と言っても程度があります。
残念ながら僕の場合は、最初に京大の問題を見た時には答えを読んでもよく理解ができませんでした。
そこで、まずはセンター試験に集中することにしました。

幸いセンター試験はわからない時に解答を見ればわかるぐらいのレベルにはありました。
もしここで解説がわからない場合には、中学校の勉強に戻るなども必要となってくるかもしれません。

1つ言えることは、センター試験がしっかりできるようになっていれば、京大の問題が解けなくても解説を読めば理解できるレベルにはなります。

特別な問題集等を買わなくとも、学校で習う教科書や問題集から京大の問題は直接つながっています。

本番でも苦手は苦手なりの解き方がある

本番でも、僕はひらめきに頼って解くのを半ばあきらめていました。

まずは、問題を全部見てみます。
得意分野の確率が出たら絶対に解くと決めていたので、それから取り掛かるためです。
残念ながら本番では確率が出なかったので、次の問題を探します。

この時に、1つの問題をじっくりと考えることはしません。
微分・積分は捨てた上で、それ以外の分野は、自分の知っているあらゆる解法を時間の限り試してみるのです。

あらゆる、と言っても数パターン程度しかありません。
当てはまりそうな公式、当てはまりそうな過去にやった解法、それらをひたすら試してみるのです。

実際、本番では公式を当てはめると解ける問題があり、試している間に、1問解法を見つけることができました。
自分でひらめいたわけではまったくなく、知っている公式を順番に当てはめただけです。

いろんなパターンを試していると、解けなくても、それなりに前に進むこともあります。
前に進めば、部分点を得ることもできます。
とにかく、自分にはひらめきはないと諦め、たくさんパターンを試していくことを意識しました。

京大の数学も暗記で解ける

数学の問題も、ここまでお話したような「パターンの暗記」で解けるようになります。

数学が苦手な人は、とりあえず公式や解法などをたくさん暗記し、自分が使える解き方のパターンを増やしておくことが大切です。

僕も数学があまり得意ではなく、問題だけ見ても、どのパターンを当てはめればいいのかわかりませんでした。そこで、自分が知っている全部のパターンを順番に試していって正解を導き出すという方法を取っていました。

この方法を成功させるためには、いかに似たような問題をたくさん知っておくかが重要です。

過去問をたくさん解いて知っている解法パターンを増やすことで、初めて見た問題でも何回かに1回は解けるようになります。

また、数学の中でも、確率や数列のようになぜか得意な分野はありました。
そこそこ得意な単元をいかに合格レベルに近づけていくかを大切にしていました。

数字まで全く同じ問題なら解ける状態から、似たような問題なら何とか解けるレベルまで順番にレベルアップしていけば、問題を解ける可能性が高くなります。

まとめ:あらゆる問題は暗記科目でしかない

どのような問題も、さまざまな「解き方のパターン」を暗記しておくことで、似たような問題から類推して解答することができます。

こう考えると、どの科目も「暗記科目」と言えるのではないでしょうか。

わからない問題は答えを覚えてから解き直しても構いませんので、できるだけ多くの問題を解いて、パターンを知ることが必要です。

次回の記事では、学習内容を記憶して定着させる方法について具体的に解説します。

【学び方〜京都大学に3ヶ月間で受かった勉強方法〜】

【プロフィール】
柚木理雄
シェア街始めた人。普段は、株式会社Little Japan代表取締役、NPO法人芸術家の村理事長、中央大学特任准教授など。
現役で京都大学・京都大学大学院を卒業後、農林水産省に入省。
空き家を活用した場・コミュニティづくりからスタートし、地域と世界をつなぐゲストハウス「Little Japan」やシェアハウス、コワーキングスペース、カフェ/バーなどを運営。
宿のサブスクリプションサービス「Hostel Life」、リアルとオンラインのまち「シェア街」などのサービスで地域に関わる人を増やす取り組みを行っている。

【クレジット】
インタビュー・編集:りあの


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