京都大学に3ヶ月で受かった勉強方法〜独学最強。「何時間勉強」ではなくて、何問できるようになるか。〜
今回は、勉強において独学が最強な理由についてお伝えしていきたいと思います。
僕は独学に変えたことで、一気に成績を伸ばすことができました。
独学が最強な理由
大学受験や資格取得など、何かを学習するときは「独学」が最強だと思っています。
独学で勉強するということは、学習方法やスケジュール管理などを自分で考えなければいけません。
大学受験で例えるなら、志望校に合格するために最低限必要な点数の計算や、本番までにやらなければいけない勉強・捨てるべき勉強の取捨選択が必要です。
このように、成果を出すためのやり方を自分で考えて構築していく過程で、自分にとって正しい方法が見つかるようになります。
実際に僕が京大に3ヶ月で合格できたのも、自分に合ったやり方を見つけ、最短ルートで努力できたからでした。
夏休み、毎日勉強したのに成績が落ちた理由
僕は最初から独学で勉強していたわけではなく、高3の冬までは授業や塾で習った通りに学習を進めていました。
以前の記事でも書いた通り、高3の夏休みは特に勉強に力を入れており、1日10時間以上学習していたと思います。学校での夏期補習と地元の予備校に毎日通い、そこで授業を聞いていました。
しかし、夏休みが明けても成績が上がるどころか、むしろ落ちてしまいました。
その理由は、補習や予備校で学んだことを頭に定着させていなかったからです。
夏休み中も毎日授業を受けていましたが、授業を聞いて満足してしまい、その後の復習はしていませんでした。
せっかく覚えた授業内容も、時間が経てばどんどん忘れていきます。授業後に復習して自分のモノにする作業を怠っていたせいで、学んだことが全然身についていなかったのです。
この失敗をもとに、1日中授業を受けるだけだった夏休み中の勉強スタイルから、講義の時間を減らした独学中心の勉強スタイルに変更しました。たまに数学の授業を受けることはあったものの、基本的には自分で過去問を勉強していました。
そもそも、僕が通っていたのは大手の予備校ではなく、地元の塾でした。
同じ校舎に通っていた塾生で京大に受かったのは僕1人だけです。
ただし、合格する情報を得るために、塾が必要になる場合があります。
私の勉強法は、過去問を解いて、その解説を読み、わからないことや周辺情報を教科書や参考書で勉強し、解説にさらに書き足していくことでした。
それをやっていて気がついたのが、化学の過去問を解いて、それから学校で使っている教科書や参考書を読み返してみると、そもそも過去問の内容が載っていなかったりすることがあります。
しかも難しい内容ではなく、ただ知ってさえいれば解けるような問題ばかりです。
そこで僕は、足りない知識を補うために、夏休みに授業を担当していた先生に質問したり、その周辺情報を集めるためのプリントをもらったりしていました
「高校を選んだ時点で発生する情報格差とその対策。」の記事で書きますが、このほんのちょっとの情報格差で簡単に取れる点数を落としてしまうことがあるので、その点では、塾に行っていてよかったと思っています。
しかし、知識を得たあとは自分で過去問を解いて練習するしかありません。過去問は赤本に公開されているので、塾で授業を受ける必要はないのです。
授業と独学の情報量の差・講義を受ける効率の悪さ
僕が塾の授業を受けるのを減らしたのは、講義を受けることの効率の悪さに気がついたからです。
僕は、講義で人の話を聞くのは大半無駄だと思っています。授業は自分1人に向けてやっているわけではないので、すでに理解している内容も聞かなければいけないし、反対にわからない部分をつっこんで聞くこともできません。
また、口頭で説明されるより、テキストを読んだ方が圧倒的に得られる情報量が多くなります。
1時間で読み終える本を朗読すると何時間もかかってしまいます。同じ1時間を使って情報を得るなら、文章を読む方が圧倒的に早いです。
つまり、授業は口頭で説明するため、得られる情報量が少ないという問題があります。
1時間の授業の中で何問解けて、何問解説してもらえるでしょうか?
しかもその中には、自分にとって必要のない解説も含まれています。
しかも、授業で1問取り扱っている間に、独学なら同じ問題を2回、3回と解くことが可能です。
こう考えると、自分で必要なところにしっかり時間をかけて、できる問題を増やしていった方が圧倒的に効率がよくなります。
また、授業を聞いただけだとその場でわかった気になってしまい、すぐに忘れてしまいがちです。あとで復習すれば記憶は定着しますが、それでも効率は悪くなります。
授業の目的は、知識が0の情報で分野全体の内容を把握することと、授業で習っていないような追加の情報を得ることです。
解ける問題を増やすには、独学中心で勉強を進めていく方が効果的といえます。
自分にとっては、独学と授業の割合は9:1ぐらいが理想でした。本当は、授業がもっと少なくても良いかもしれません。
何時間勉強したかではなく、京大の問題を何問解けるようになるか
受験勉強で大切なのは、「何時間勉強したか」ではなく、「京大の問題を何問解けるようになるか」です。
夏休みは1日授業を受けていたため勉強時間は長かったものの、解ける問題は増えていませんでした。
改めて、自分に合った勉強法に変えたことが大きな転機だったと思っています。
そして、独学で京大の問題を解けるようになるには、ステップ通りに勉強していく必要があります。
<京大の問題を解けるようになるまでのステップ>
答えまで丸暗記している状態なら解ける
数字を変えても解ける
似たパターンでも解ける
1の「答えまで丸暗記している状態なら解ける」とは、自力で問題を解くことはできないものの、解説を読めば理解できる状態を指します。
京大に合格するには、まずはこのレベルまで到達しなければいけません。
ここに到達するためには、センター試験の勉強などで基礎的な学力を身につける必要があります。具体的には、教科書や参考書などの例題・基礎問題が解けるようになるレベルです。
もしもセンター試験の解説を読んでも理解できなければ、中学の勉強などに戻ることもおすすめします。
センター試験の勉強→2次試験の勉強の順で、レベルを上げていきましょう。
現時点で「問題を解けるようになる」という目標から遠いところにいたとしても、少しずつ近づけていくことができます。
授業で周りと同じ内容を教えてもらうよりも、独学で自分の立ち位置を見極めながら勉強に取り組むことが大切です。
まとめ
繰り返しますが、受験勉強で必要なのは「何時間勉強したか」ではなく「志望校の問題を何問解けるようになるか」です。
3ヶ月間の計画と生活習慣づくりに関する記事でも触れましたが、どれだけ長時間勉強したところで、京大の問題が1問も解けなければ意味がありません。
言い換えれば、模試・学校のテスト・問題集などが解けなくても、京大の試験で合格最低点より多く正解できれば受かるということです。解けるようになる問題を間違えないようにしなければいけません。
ただ何となく授業を受けるだけでなく、勉強のやり方を独学で考えたからこそ、具体的な目標を立てた上で効率的に成績を伸ばせたのだと思います。
次回からは、問題を解く上での具体的なコツや暗記方法についてお伝えしていきます。
【学び方〜京都大学に3ヶ月間で受かった勉強方法〜】
独学最強。何時間勉強するのではなくて何問できるようになるか。(本記事)
【プロフィール】
柚木理雄
シェア街始めた人。普段は、株式会社Little Japan代表取締役、NPO法人芸術家の村理事長、中央大学特任准教授など。
現役で京都大学・京都大学大学院を卒業後、農林水産省に入省。
空き家を活用した場・コミュニティづくりからスタートし、地域と世界をつなぐゲストハウス「Little Japan」やシェアハウス、コワーキングスペース、カフェ/バーなどを運営。
宿のサブスクリプションサービス「Hostel Life」、リアルとオンラインのまち「シェア街」などのサービスで地域に関わる人を増やす取り組みを行っている。
【クレジット】
インタビュー・編集:りあの