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京都大学に3ヶ月で受かった勉強方法〜記憶する方法は繰り返すこと。1日1つ英単語を覚える方法では全部忘れる。〜



前回、京大数学も暗記科目。全ての問題は類推でしかない。の中で「あらゆる問題は暗記科目である」というお話をしました。

過去問をたくさん解いて解き方のパターンを覚えることで、どの問題も類推で解けるということでした。

今回は実際に記憶するための方法についてお伝えしていきます。

英単語を1日何個ずつ覚えるか?ゴールから逆算

高校時代、先生に「英単語を1日10個ずつ覚えていく」という勉強方法を教えてもらいました。

英単語を1日10個ずつ覚えていけば、200日で単語帳1冊分の英単語が全部覚えられるという計算です。

「なるほど!」と思った僕はこの暗記法を実践してみましたが、いくら経っても英単語を覚えることはできませんでした。

記憶が定着しておらず、200日後には、すっかり最初に見た英単語のことを忘れています。夏休みの最初に勉強したことを、夏休みが終わる頃にはすっかり忘れていたのと同じ状態です。

そこで色々と考えた結果、「1日200個覚えたあとで、さらに1,000個程度軽く見直す」という勉強方法に変えることにしました。

なぜ200個なのかというと、試験日から残り3ヶ月間を逆算した結果、そもそも1日10個では間に合わないことがわかったからです。

数学で答えを見る勉強方法もすでにやっていたため、とりあえず1日に覚える単語の数を増やすことにしました。

完全に忘れる前にもう一度見直す。繰り返すことで定着する。

実際に試してみたところ、2周目に単語を見たときに意外と覚えていたのです。そのまま継続したところ、英単語を記憶できるようになりました。

単語1個1個を見る時間は少なくても、短時間で何度も見直すことで記憶が定着します。

特に1回目はとりあえず全体像を見る程度で問題ありません。それよりも、目標としている単語数や過去問の範囲に到達することを意識しましょう。

2回目以降から徐々に、周辺の学習も行います。

たとえば、出てきた問題と似たような問題を参考書などでチェックする・暗記科目ならその範囲全体の用語を暗記できているか確認する・英単語の2つ目以降の意味を覚える、といったように、1つの分野に関して深く覚えていきました。
当時は記憶の定着に関する話は知りませんでしたが、試行錯誤しているうちに1日にたくさん覚えて何度も見直す方法に辿り着きました。

1日200個は一見膨大な量に見えますが、毎日見直すことで記憶に残るようになり、効率よく英単語を暗記していくことができます。

最終的には1日500-1000個を基本にしていました。

似たようなやり方として、繰り返すということだと、弁護士の山口真由さんが紹介している「7回読み勉強法」というものがあります。

本を7回繰り返して読むことで、記憶に定着させるというものです。

東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法 | 山口真由 |本 | 通販 | Amazon

山口さんも、自分に合った勉強を確立したことで結果を出せたと述べています。

そして、他の人から言われたことをそのまま鵜呑みにせず、自分に合った勉強法を自分で考えることが大切です。

エビングハウスの忘却曲線

中長期記憶の忘却と定着に関するデータとして、エビングハウスの忘却曲線が有名です。
一度記憶しただけでは時間が経つと忘れてしまいますが、適切なタイミングで復習することで段々記憶が定着していきます。

単語帳は複数使う。索引を使う。必要最低限覚える。

単語帳をヘビーローテーションすると1つ問題が発生します。
それは、順番で覚えてしまって、単語と意味がつながっていない状態になる場合があることです。

これを防ぐために、単語帳だけは複数使っていました。
また、索引を見て順番に意味が言えるか、という訓練もしていました。
索引を見ると似たような単語が並ぶので、間違えて覚えていないかを確認することもできます。

単語帳には、自分が間違えやすい似た単語を書き込み、その区別がついているかの確認もするようにしていました。

この他、単語については、意味を覚えておく必要はありましたが、自分で書けるようになる必要はなかったため書く練習はしませんでした。

正確には、京大の2次試験では、難易度の高い長文の英作文が出るので単語の知識が必要なのですが、そこでは難しい英単語を使わずにいかに簡単に書くかがポイントとなります。

このため、単語帳に出てくるような英単語を書けるようになる必要はなく、中学校レベルの英単語でいかに表現するかを考えていました。

数学・物理・化学も同じく暗記

先ほどは英単語の暗記を例に挙げましたが、数学・物理・化学においても同様です。

せっかく過去問を解いても、1回だけだとすぐに忘れてしまいます。忘れないうちに何周も繰り返すことが大事です。

3ヶ月間の計画作りの記事でもお伝えした通り、計画を立てる時点で過去問を何周するかを決めておくことをおすすめします。

そして実際に問題を解く時、1周1周に時間をかける必要はありません。完璧じゃなくてもいいので、繰り返すことが大切になります。

僕自身は、数学の日、物理・化学の日と決めて、冬休みに計画を立てるために解き始めたころの最も時間をかけていた時でも、1日最低3年分の過去問はやっていました。
やると言っても、1問も解けないので、答えを見ながらいかにわからないか考えるだけです。
1日3年分で、計画を立てるために7年分ほどやると、だいたい1週間ほどで数学・物理・化学が1度終わります。

過去問はざっくりと、最終的には赤本で十数年分。それにZ会の教材で1年分ほど、だいたい25年分ほどの教材を繰り返し解いていました。

2次の勉強に入ってからは、1日最低5年からスタートしました。
5日間で1週できる程度で、数学・物理・化学合わせると10日間で1週できる程度です。
そこからどんどんペースをあげて、古いもので最低3周。新しいものは最低5周は解いたと思います。

国家公務員試験も同じく暗記

ちょっと試験は違うものの、国家公務員試験も暗記で解くことが可能です。

国家公務員試験は、センターよりさらに幅が広く、政治・経済・世界史・日本史・時事問題など幅広い問題がでます。

この全分野を完璧にしようと思うととても大変なので、まず取捨選択し、必要のない分野はかなり捨てます。

その上で、僕の場合は「1週間でできる政治・経済」みたいな本が学校にあったので、それを読んで勉強をしていました。

もちろん1週間かけて勉強しません。
1日…というか数時間でとにかく終わらせます。
そしてヘビーローテーションします。
3週間しかない中で、1週間もかけて勉強している暇はないのです。

まとめ:見直すことで記憶が定着

人間の記憶は、何回も忘れて何回も覚えていくことで定着します。

僕は残り時間が足りなかったために1日に大量の英単語を暗記しましたが、結果として記憶の定着にあったやり方を実践できていました。

英単語に限らず他の教科でも、問題をたくさん解いて答えを確認し、見直しを繰り返すことで学習内容が身につくようになります。

過去問を解く際は、計画を立てる時点で何周するか決めておくことが必要です。

過去問をやっている時、わからなくて考え込んでいると時間がかかってしまい、問題を解ける量が減ってしまいます。答えを見ながらでもいいので、どんどん繰り返していくことがおすすめです。

また、この記事で紹介した山口真由さんも、自分に合った勉強法を確立したことで成功したと述べています。

成功体験はその人の経験をベースにしているため、紹介されている方法が必ずしも自分に合うとは限りません。

他の記事でも繰り返しお伝えしていますが、自分で考えることが大切になります。

【学び方〜京都大学に3ヶ月間で受かった勉強方法〜】

【プロフィール】
柚木理雄
シェア街始めた人。普段は、株式会社Little Japan代表取締役、NPO法人芸術家の村理事長、中央大学特任准教授など。
現役で京都大学・京都大学大学院を卒業後、農林水産省に入省。
空き家を活用した場・コミュニティづくりからスタートし、地域と世界をつなぐゲストハウス「Little Japan」やシェアハウス、コワーキングスペース、カフェ/バーなどを運営。
宿のサブスクリプションサービス「Hostel Life」、リアルとオンラインのまち「シェア街」などのサービスで地域に関わる人を増やす取り組みを行っている。

【クレジット】
インタビュー・編集:りあの



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