オンラインライブを観た➁(スカート/SHISHAMO)
6.28 スカート「在宅・月光密造の夜 vol.4」
スカート澤部渡による弾き語りライブ。4月から続けてきたこの配信もひとまず一区切り。やってなかった曲もしっかり押さえたクライマックスに相応しい選曲だった。原曲ではシマダボーイのパーカッションが独特な高揚感を煽る「沈黙」はよりぽつねんとした響きを持っていたり、「オータムリーヴス」のうねるような構成の終わりに鳴る口笛は美しかった。個人的には「ストーリーテラーになりたい」が嬉しすぎて！弾き語るタイプの曲じゃないって本人も言ってたけど、あの弾けるようなメロディがアコギに乗るの、新鮮でよかった。女声コーラスも全部澤部さんがやらなきゃだから大変そうだったけど。「サイダーの庭」も、意外とやってなかったんだよなぁ。久々に聞いたけど、爽快かつファンキーでバランス最高。こういうの聴くと、次はバンドセットも観たいなぁと。佐藤優介の静止ピアノ、見たいぜ。
-setlist-
1.静かな夜がいい
2.視界良好
3.君がいるなら
4.沈黙
5.オータムリーヴス
6.だれかれ
7.すみか
8.ストーリーテラーになりたい
9.サイダーの庭
10.夜のめじるし
11.アポロ
12.月光密造の夜
-encore-
13.ランプトン
14.駆ける
15.わるふざけ
6/28 SHISHAMO ワンマンツアー2020春『今だけは天使みたいに大事にしてね』振替オンラインライブ!!!
『SHISHAMO6』のアルバムツアー開催見合わせに伴って開催されたライブ。YouTubeに大量にツアーや節目のライブ映像がフルでアップされていてその作りこまれた公演は印象づいてたけど、今回はかなりのストレートなライブ。ぐっと大人びたグルーヴを聴かせるようになったアルバムの世界観に相応しい、余裕とスマートさに満ちた2時間に及ぶちゃんとしたワンマン。
幕開けはベッドに座り、間接照明の中で宮崎朝子が弾き語る「今だけは」。2曲目にアルバム終盤を飾る、ミディアムバラード「またね」と不意をつきまくる選曲。途中からぐっとギターロックスイッチの入る「真夜中、リビング、電気を消して。」までじっくりと世界観に浸らせる。観客ごと巻き込んでいくタイプだったワンマンライブのイメージを刷新したようなセトリだ。
強烈な怒号を浴びせる「忘れてやるもんか」、跳ねるリズムとレトロなメロディで贈る「キスをちょうだい」など、新機軸な挑戦の多いこのアルバム。早口でタイトにまくしたてる「ひっちゃかめっちゃか」は今後ライブで映えそうだなぁとかいろんなことを創造してみた。開けた「君の隣にいたいから」に続いて「曇り夜空は雨の予報」でぐっとパーソナルに寄る流れ。SHISHAMOはこの開いて、閉じてを繰り返しながらファン層を拡大しつつ、大切なものを守り続けているバンドだ。どんな状況下においても、このスタンスは変えないで欲しいと思う。この不可侵の美学はバンドの特異点だ。
アンコール前に楽器の出音をチェックしていて、不意に現場ライブが恋しくなったりしたが、1曲目は「明日も」だ。これまで、メンバーのバックショット越しに客席を映すという演出をこれまで行ってきたが、無観客のこの会場でもそれは行われた。本当にがらんとした空間。しかしその1つ1つにいたかもしれない自分を宿せる。我々のイマジネーションが試される時間であるが、同時に演出を変えずにやりきるプライドもひしひしと感じた。
フェスなどでの人気曲を一切排し、近年の作品の旨味をアルバム曲の間に配置した今回のセトリであったが、最後に持ってきたのが初期からある名曲「恋する」だったのでやはりブチ上がる。これはもうしょうがない。2010年代初頭の若手フェスバンドブームの遠い記憶を一気に蘇らせる特大アンセムなのだから。6分近くあるのにそれを一切感じさせない、謎の魔力を放つ1曲だと再認識した。どれだけ大人になっても、この歌は忘れないでね！！
-setlist-
01. 今だけは
02. またね
03. 真夜中、リビング、電気を消して。
04. 天使みたい
05. すれちがいのデート
06. フェイバリットボーイ
07. ハネノバシ
08. 水色の日々
09. 二酸化炭素
10. 忘れてやるもんか
11. 君の大事にしてるもの
12. キスをちょうだい
13. きっとあの漫画のせい
14. ひっちゃかめっちゃか
15. ねぇ、
16. 君の隣にいたいから
17. 曇り夜空は雨の予報
~encore~
18. 明日も
19. 妄想サマー
20. 明日はない
21. 恋する
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