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SONE
2019年1月18日 20:08
暖房を止めた僕の部屋は冬の冷気に包まれていた。寒さはまるで隠れて会わなくてはいけない2人の関係を壊そうとする世間の常識のようで、僕らを引き離そうとしているように思えた。僕達は冷気を遮ろうと、常識から逃げようとして、毛布の隙間を無くし、身体を密着させていた。そのおかげで、ベッドの中だけは暖かく自由だった。僕は彼女を背中から抱き、彼女は僕の手をずっと握り、止めどなく言葉を紡いでいた。「なんでこ
tapioca
2019年1月12日 21:47
小説家の誠一郎氏と、恋を主食とする人間で盛り上がろうという志の元、恋が主食同盟マガジンを作りました。お題を決めて作品を募集していきたいと思います。とりあえず「忘れられない瞬間」で、形式自由で募集する予定です。ある程度選択肢があった方がいいのかな。1.短歌2.俳句3.詩4.ショートストーリー他に形式はあるのだろうか。ご意見参加希望などお待ちしてます…:(´◦ω◦`)
笹塚 心琴
2019年1月14日 00:19
ぎゅっとなった、その胸は確かな痛みを覚えて、ときめきを主張している。昔覚えた魔法も呪文も、もはや意味がない。 鏡の前で、愛しい名前を口にした。それだけで涙が溢れてきた。馬鹿みたいに、いま、恋をしている。いや、みたいじゃなくてきっと馬鹿なんだ。「馬鹿」って、こういう時に使う言葉なんだ。 新しいチークを買った。オレンジ系の色彩。さっそくそれを予行演習する。少しはかわいく見えるだろうか。でも、あ
2019年1月13日 22:39
「飲みすぎた」「もう一軒行く?」「コーヒー飲みたい」「でももう2時だからカフェとかはやってないよ」「じゃあ、コンビニでコーヒー買って、お家で飲もうよ」「え?うち?」「ダメ?」「いや、ダメじゃないけど、大丈夫なの?」「うん。大丈夫」「そうなんだ。じゃあ・・・」「でも、朝には帰るから」「わかってる。ねえ、好きだよ」「知ってる」「キス、していいかな?」
竹遊亭田楽
2019年1月13日 00:53