蛇10年　大蛇軍→蛮領、山白攻略戦

☯時代背景

大蛇国は蛇8年より、順風満帆な快進撃を繰り広げていた。戦力としては三国の中で最も力が衰えているので、真正面から交戦すると圧倒的劣勢の中で交戦することになるが、ここ二年間はうまく立ち回り、趙燕領と蛮領を交互に侵略することに成功した。

一度ここで、蛇10年当時の出陣図を掲載する。

そしてついに蛮国首都の喉元、偏堵の地まで奪えたことで蛮国は首都の防衛に忙しくなると想定し、蛮領の端である山白の地に侵攻を繰り出した。

総大将にはいつも通り鎖蛇大将軍、副将に青大将大将軍を任命した。

しかし、なんと今年は蛮軍は趙燕軍に対し、防衛すると思いきや、大軍を大蛇軍に向け防衛してきた。総大将として屯諒銀大将軍が立っており、副将は趙偉龍大将軍であった。

更にこの軍には蛮国筆頭将軍の南郷政君大将軍の姿は報告されておらず、蛮国は国内に一定数の精鋭軍を余力としてのこした状態で、大蛇軍に対し防衛軍を派遣した形になった。

それでも大蛇軍は劣勢の中でこれを討たねばならなかった。以下当時の両軍軍容である。

☯1日目

先に侵攻した大蛇軍を紹介する。

・総大将：鎖蛇 (13)
・副将：青大将 (15)
・第一軍長：蛇道 (12)
・第二軍長：蛇活 (12)
・第三軍長：海雲 (11)

以下、大将軍1名、将軍8名、将校6名
総勢20将で構成される。

次に防衛する蛮軍を紹介する。

・総大将：屯諒銀 (14)
・副将：趙偉龍 (13)
・第一軍長：厳介 (13)
・第二軍長：片韓 (13)
・第三軍長：太鳳 (12)

以下、大将軍3名、将軍10名、将校11名
総勢29将で構成される。

大蛇軍と蛮軍の大規模衝突は数年ぶりであった。

蛇2年に大蛇軍は蛮軍に徹底的に掃討され、かなりの痛手を負ったが、蛇10年になり国力も回復した。

当時大蛇軍を討った総大将、馬豹大将軍が昨年趙燕国に討たれた事は、大蛇国にとって蛮国に逆襲する好機でしかなかった。

それほど長年大国の筆頭将軍が討たれた速報は列国にとって蛮軍の武の象徴の脱落を示すものであった。

一方、今回の蛮国の防衛軍の総大将は筆頭将軍ではなく、二次将の屯諒銀大将軍が任命された。

筆頭将軍の軍勢は国内に余力として残しておく作戦である。他にも数将予備隊で残された。

そして、いよいよ両軍対面し、布陣を完了させた。
当時の布陣図は以下の通りである。

両軍開戦初日は、様子見のために広く横陣を展開した。

唯一、お互いに第三軍のみが直接ぶつかり合ったが、特段将の犠牲は無いただの小競り合いであった。

中でも目立ったのは蛮軍第二軍で、大蛇軍の本軍から第二軍までかなり広範囲に交戦を繰り広げていた。

☯２日目

この日、大きく動いたのは大蛇軍であった。

大蛇第三軍長、海雲が初日と方向を変え、蛮軍第二軍長片韓に向け突撃したことにより、片韓の横陣がわずかに揺らいだ。

その隙を突き、大蛇軍第一、第二軍が蛮軍本陣に向け突撃を開始した。

以下当時の布陣図である。

精鋭軍所属の将軍、訓麗万が本陣護衛に派遣されていた。

彼の決死の防衛でなんとか趙燕軍の侵攻を防いだが、大蛇第一軍副官の海能将軍により討ち取られた。

しかし、ここで蛮軍の反撃の陣営が展開された。
本陣に向けて入ってきた大蛇第一、第二軍の退路を断ったのである。

ここで、蛮軍第二軍所属の将軍、文陽が飛び出し、なんと大蛇軍第二軍長、蛇活大将軍と交戦し見事これを討ち取った。

とんでもない切り返し劇で、大蛇軍は一気に士気が下がった。大軍同士の戦いで開戦二日目に軍長の一角を失ったのはかなりの痛手である。

☯３日目

大蛇軍、第二軍の指揮官は副官の海能将軍が一時昇格することで立て直された。

海能はそのまま後転し、背後から迫る蛮軍第二軍を攻めた。これにより第一軍の脱出を謀った。

しかし、これをやすやすと許すはずもなく、蛮軍は本軍が動きこれを追い打ちした。

片韓も当然これには苦戦したが、何とか勢力を保った。
後方の太凰軍の協力があったからである。

一方後退する大蛇軍第一軍は蛮軍本軍から背を討たれた。危機を感じた蛇道大将軍はあえて応戦することにした。

蛮本軍からは豹洲梨将軍が出た。

以下当時の布陣図である。

追撃は豹洲梨に任せ、本軍は大蛇軍精鋭軍の加勢に入った。ただ足止めができればよかった為であった。

しかし、これは慢心で応戦の構えを見せた蛇道大将軍により直々に豹洲梨は討ち取られた。

そのため、精鋭軍に有効な助軍を派遣できず精鋭軍同士は激しく争った。

☯4日目