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剪画作品紹介

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剪画作品をご紹介します。
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2023年11月の記事一覧

プレゼント I

プレゼント I

神田 いずみ 作 242×272mm
“‘The Gift I” by Izumi Kanda

 今年の干支の龍は描き甲斐があるためか、多くの作家さんたちが描いてくれました。その分クリスマスの作品は少なめでしたが、個性的なものが集まりました。中でも神田さんが描いたスノードームは可愛らしく、とても人気があります。
 雪の夜、サンタクロースの帽子をかぶってペンギンたちにプレゼントを差し出すクマさん

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辰年に想いを込めて

辰年に想いを込めて

原子 みす江 作 242×272mm
‘Making a Wish for the Year of the Dragon” by Misue Harako

 ギャラリーには勇ましい龍の絵が並ズラリ。もちろん強面だけでなく優しい龍を描くことも可能なのですが、もう少し可愛らしい龍を…という人はタツノオトシゴを描いています
 原子さんが描いたのは金色の輪郭に赤い彩色がなされたタツノオトシゴ。背景は

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龍虎の戦い

龍虎の戦い

高橋 隆 作 392×233mm
“The Battle of Dragon and Tiger” by Takashi Takahashi

 実力が伯仲するもの同士の戦い…そんな龍と虎の姿を描いた作品です。龍はとぐろを巻くように身をかがめ、手足を大きく広げています。対する2匹の虎は龍との間合いを取りながら、今にも襲いかかろうとしているかのよう…。どちらも強さと王者の風格を象徴し、そても人気の

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私のなかの龍

私のなかの龍

居木井 啓子 作
242×272mm “A Dragon in My Heart” by Hiroko Ikii

 日本では龍は神様として崇められ、強く、神々しい姿で描かれることが多いようです。今回の作品展でも、龍がカッコよく、精悍な感じの龍がズラリ。その中でこの作品のタイトルが目に止まります。
 私のなかの龍…体を起こし、正面をしっかりと見据えるその姿。背中は青い鱗に覆われていますが、全面は様

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龍の花

龍の花

大内 美佐子 作 260×350mm
“Dragon Flowers” by Misako Ouchi

 暗い空に白い月。そしてそれを見上げるかのように空を仰ぐ龍の姿。その龍は花々の中から空に向かっているのでしょうか。闇夜の紫の花々は静寂を象徴するかのように静かに咲き誇り、とても神秘的に見えます。
 背景には墨でまだらに染められた和紙。花々には少しずつ色調を変えた紫の紙を丁寧に張り込んでありま

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辰

南舘 千晶 作 280×410mm
“The Dragon” by Chiaki Minamidate

 赤い雷紋(四角の渦巻き)と黒い龍を合わせた作品。シンプルな構図と色彩で、見る側に強烈な印象を残します。実は、大きさとデザインをちょっと変えてみると、この組み合わせはラーメンの器にあるデザインなのです。誰もが無意識のうちに見ているものですが、大きさと配置が違うと、全く違った印象を残します。
 

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時を閉じ込める

時を閉じ込める

小野寺 マヤノ 作 305×432mm
“The Color That Locks Up the Time Within” by Mayano Onodera

 すでに終了した「茶色は秋の色」展に出展した作品です。少し複雑に見えますが、実際には3枚を重ねて切り、それらを1枚の絵の中に張り込んであるので、実際より込み入って見えるのです。むら染の赤めの和紙の下に濃い茶色の和紙を少しずらして置き、そ

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