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2022年3月の記事一覧

動物との暮らしに憧れを抱いていた美大生による卒業制作

- - - 🎙 - - - まずは私の卒業制作の紹介から。 作品タイトルは「BOWHOUSE」 日常生活から非常事態まで一貫して使用できる、愛犬と飼い主のための防災テントです。 - - - 🐶 - - - 2020.4-5 「ペットのための」防災準備は万端ではないよね 元々動物との暮らしに関わる卒業制作をしたいと思っていた私は、ペット関係のお店でアルバイトをしていたことや、知人にペットを飼っている方が多くいたことから初期の段階で「ペット関係の制作をしたい!」と決まっ

正解のない世界での生き方とは

「時代が大きく変わった」とよく聞きますよね。 占星術なら「土の時代」から「風の時代」と言われ、 時代背景では「組織」から「個人」の時代と言われ、 「物質的な豊かさ」から「精神的な豊かさ」の時代と言われ。 私たちを取り巻く環境はここ数年で劇的に変化したと言わざるを得ないですよね。 今まで正解と言われてきたものは、どんどん通用しなくなってきているでしょう。 分かりやすい例で言えば、 罵声や暴力が当たり前に行われてきた体育会系のノリはもう通用しませんし、 公務員、大

ポスト家族論 ~古くて新しい生活単位~

安心なマンションに住んでいる。 というのも、セキュリティがしっかりしてるとか、そういう意味ではない。入居中の6部屋のうち、5部屋に友人が住んでいる、ちょっと変わったマンションなのだ。 このマンションを大きな一軒家に見立てるなら、私たち夫婦の部屋はリビング・ダイニング。住人はこの部屋を自由に出入りしている。 外出して帰宅してみると、私の部屋なのに誰かが我が物顔でくつろいでいたり、 「白いご飯あったりする?」 と、まるで実家に帰ってきたかのように白飯をさらっていく人がい

誰も排除しない民主主義ー少数派意見の尊重の実装方法とは

世界各地の紛争地で調停役を務めてきた東京外国語大学教授の伊勢崎賢治さんの最新のインタビューでこう言われている。 特に詳しいのがこちら。 全文を読んで理解できたのだけど、まさか、この熱狂が戦争を終わらせることの障害になっているなんて思いもしなかった。 インタビューを読んで、大切だと思ったのはここ。 民主主義は多数決ではない。少数意見の尊重との二本柱ということ。実際、米国大使館のサイトにも民主主義の原則が紹介されていた。 そして、伊勢崎さんは、僕らが感情的になり、少数派を

「齟齬の営みの中で―水内俊雄教授最終講義に参加して」

 大阪市立大学の水内俊雄先生が最終講義に参加した。2002年にホームレス自立支援法が成立した。翌年、水内教授の一行が北九州ホームレス支援機構(現抱樸)に調査に来られた。それが教授との出会いだった。 2006年「ホームレス支援全国ネットワーク」が設立された。支援団体の交流や研鑽、さらに国に対する政策提言を行うための組織で私が現在も代表をしている(誰か交代して欲しい)。その際「これからは現場からの声と共に調査に元づく裏付けを有する政策提言」を行うための学識のチームが必要だと考え

ストーリーとしてのDX

こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。 今回のタイトルをご覧になり、一橋大学の楠木建教授の著書『ストーリーとしての競争戦略』を思い出した方が多いことでしょう。ベストセラーになった本ですので、読んだことがある方も多いかもしれません。 10年前の本にDXの原理原則がある? この本が出たのは2012年ですので、ちょうど10年前です。もちろん「DX」という言葉は出てきません。しかし、この本には、DXの大前提が書かれているように思います。 最近のDXに関するイ

ウクライナと地図

私たちは有事に接したとき、「情報を集約する」という必要に迫られます。 それが自然災害であっても、戦争であっても。 3月11日──。今年もその日を迎え、当時のことを思い出しています。 あのとき、あの瞬間、私は六本木の東京ミッドタウンにあったヤフー本社で勤務していました。最初は、何が起きたのかわからず、テレビやインターネット等で急いで情報をかき集めました。 そんな中、現在Georepublic Japan代表を務める東修作さん、さらには当時、ヤフーグループの一員だった関治

ロシアによるウクライナ侵攻について

ロシアによるウクライナ侵攻の勃発した翌朝は、ちょうど期末試験の最中だった。 言うまでもなく許しがたい暴挙である。 すでに今年度の授業は実質的に終了していた。生徒たちに、どうしたら伝わるだろうかと思案して、普段はあんまりそんなことはしないのだが、朝、新聞の一節を朗読した。 《今日、約70年続いた『戦後』は終わってしまったのだ。》という文句をよみあげる。子どもたちは反応する。 「えー」「そんなにすごいことなの」 それでも粛々とテストは続く。「どういうことなのか教えて下さ

A4コピー用紙の予備を、意地でもスッキリ収めたい店主が作った「箱」の話

A4コピー用紙のストックに居場所がほしい。 そんなことを言い続けて久しい。 現代人の仕事は、プリンターが身近なものになって以来、A4コピー用紙に支えられてきたと言っても過言ではない。 しかしながら、A4コピー用紙の500枚束を棚に置いておく時や、袋を開けたあとにどうやって保管しておくのかということについて、人類にはまだ答えが出ていないように思う。 コピー用紙の包み紙そのものをオリジナルデザインにできないか……なんて問い合わせもしたけど、効率面からメーカーさんからは難しいと

いい原稿にはコンテクストが詰め込まれている

かなり久しぶりに、たぶん二年ぶりくらいに、仕事で取材原稿を書いた。 基本的にライター業は半引退しているけれど、依頼をくれた方が恩師なので、断れるわけもないし、恩師の依頼はなにがあっても引き受けたい。むしろ、いつも気にかけてくれて、ありがたいくらいだ。 そして、ひさしぶりに取材を行い、自分で文字起こしを行い、構成を作って、原稿を書く、一連のライティングをこなしてみた。こりゃ、まあ大変だ。よくもまあ、昔は毎日毎日この作業をできたものだと、昔の自分を褒め称えたくなった。 原稿

ウクライナ戦争における「宥和政策」の効用をめぐる橋下徹氏へのリプライ

註:こちらは、2022年3月6日に、Twitterで橋下徹弁護士から、ウクライナ戦争での平和の到達の仕方について、私への疑問を頂きましたので、それに対する返答をまとめたものです。https://twitter.com/hashimoto_lo/status/1500461182892662787 また一番上の写真は、ウクライナのキエフで4年前に講演した際のものです。 橋下先生、真摯でご丁寧なご返答を有り難うございます。橋下先生のご説明は直接的な言い方で反発もあろうかと思い

​​永吉健一×石川善樹|「共にいる」ことで実現する、みんなのためのデザイン

2021年10月に受賞作品が発表された、2021年度グッドデザイン賞。さらに議論を深めるため、受賞作の選定とは別の切り口からデザインの潮流を見出す特別チーム(フォーカス・イシュー・ディレクター)を編成した。「フォーカス・イシュー」では、課題や今後の可能性を「提言」として発表する準備を進行中だ。 フォーカス・イシュー・ディレクターを務める予防医学研究者の石川善樹が取り組むテーマは、「将来世代とつくるデザイン」。「『誰と』デザインしたのか」という作品の制作プロセスに注目すべく、

スタートアップで「社長と一緒に働く人」に言いたい3つのこと【声の履歴書 Vol.73】

こんにちは。Voicy代表の緒方です。 この「声の履歴書」という連載は、Voicyがこれまで歩んできた道のりについて創業者の私があれこれ語っていこうというシリーズです。よかったらマガジンをフォローしてくれると嬉しいです。 数回にわたる「社長と一緒に働くこと」について書くシリーズ、そろそろ最後にします。 前回までの記事はこちらの2本。 僕が伝えたいことはまとめると3つです。 1. 「僕はこう思う」という話をどんどんするここまで社長側の考えをとにかく言いたい放題書いてき

“国宝”を守る 150年先を見通す3次元の書画修理 「美とは何か」#3

 現代の経営に不可欠とされる「美意識を鍛える」。そもそも根源の「美」とは何なのか。国宝級の美術品が極める「美」とは? 文化財の多く残る京都で、明治の創業以来、書画修理を手がける表具師に尋ねた。(THE KYOTO編集長 栗山圭子)  書画の修理を手がける「岡墨光堂」。1894(明治27)年に創業し、寺社や博物館などの貴重な文化財の修理に数多く携わってきた。そのなかには、『源氏物語絵巻』など国宝や重要文化財も多い。  4代にわたり、一級の絵画や墨蹟に向き合う同社社長の岡岩太