正解のない世界での生き方とは
「時代が大きく変わった」とよく聞きますよね。
占星術なら「土の時代」から「風の時代」と言われ、
時代背景では「組織」から「個人」の時代と言われ、
「物質的な豊かさ」から「精神的な豊かさ」の時代と言われ。
私たちを取り巻く環境はここ数年で劇的に変化したと言わざるを得ないですよね。
今まで正解と言われてきたものは、どんどん通用しなくなってきているでしょう。
分かりやすい例で言えば、
罵声や暴力が当たり前に行われてきた体育会系のノリはもう通用しませんし、
公務員、大企業、銀行に勤めれば一生安泰で、定年退職すれば年金で悠々自適に暮らせるという時代でも無くなりました。
お金やマイホームなど、物質的な豊かさがあれば必ず幸せになれるというわけでもありません。
時代の変化に合わせて私たちも過去の成功法則に囚われずに模索していかざるを得なくなっているのでしょう。
かくいう私も「自分で自分の正解を決めなくてはならない」ということの不安を常に持っています。
私は「人の意識レベルを上げる取り組みをする」という目標を立て、人の相談に乗っています。
これがブレることは今後ないでしょう。
しかしその取り組み方、アプローチの仕方に対して
「これでいいのだろうか」
「これが正しいのだろうか」
「他にもっと良いアプローチの仕方があるのではないか」
という自問自答を繰り返し、「正しいかどうかはやってみた先にしか答えが分からない」という宙ぶらりんの状態に耐えて毎日を積み上げています。
特に一人一人の個人に対して向き合っていると万人に共通する答えなんてものはなく、常にその人にとってベストに最も近いベターを一緒に模索しなくてはなりません。
「自分の〇〇の方法が正解だ!」ということを言えばそれによって言葉の強さは出ますし、その言葉の強さによって人も集まってくるのでしょうが、
それは自分自身の傲慢さに繋がり「貢献したい」という気持ちを曇らせますし、それによってクライアントを依存させることになってしまう可能性があると考えています。
何故なら現実には絶対的な正解はないのに、正解があるように振る舞うことでその不安につけ込んでいるからです。
そしてそれをすれば必ず後に後悔することになるとわかっているのでしないのです。
この世は絶対的な正解はなく、一人一人が自分にとっての正解を探さなくてなりません。
自分にとっての正解を決めないということは他者が示した正解に従うと言うことになります。
それをいわゆる「他人軸の人生」と言うのでしょう。
昔ならそれも正解と言えたのだと思います。
一流大学に進学し、公務員、大企業、銀行に勤め、結婚し、マイホームを持ち、子どもを授かって、定年退職後も退職金と年金で暮らせるという生き方が、ある意味保証されていた時代だったからです。
時代は変わり、現代は保証されているものはありません。
なら「自分で決めたこと」に従って生きることでしか、本当の意味で人生を全うすることはできないのではないでしょうか。
正しいものがない世界で「どのように生きるべきなのか」、これを決めることができた人だけが「輝きを放つ」と思っています。
そこに至るまでは何となく生きていても到達できないことがまた難しいところ。
私も自分だけではそこに至る道筋すら見つけることができなかったと断言できます。
ただその「輝き」は私たちが寿命を全うする時に、安寧と誇りをもたらしてくれるのではないでしょうか。
正解のない世界ではより多くの苦難も起こるでしょう。
しかしその先にあるものを信じて共に歩いていけば見えてくるものも増えてくるだろうと信じています。
ではでは。
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