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2020年5月の記事一覧

三月の水(五月のコロナver)

ジョビンのカバー恭平版。2020年5月1日録音。

アートとハート

こんにちは、詩・絵書きとオンラインカウンセラーをやっている、入透(いりす)と申します! この記事では、私が運営するATELIER SUIの活動内容と、その目的についてまとめています。 はじまりは思いつきATELIER SUI(アトリエ スイ)は、もともと私が個人的に作品をまとめておくためにひっそり作った、作品庫のようなサイトでした。 そして、この作品庫と同時運営していたのが、オンラインカウンセリングルームAIRです。設立当初は認知行動療法を中心とした、言葉でのやりとりがメ

ヤンキーの時代|10年代とは何だったのか

未来の歴史からふりかえった時、"10年代"は時代の決定的な転換点とみなされるだろう。 それをより具体的にいうならば「メディアの変容」と表現したくなる、インターネット空間での大きな変化のうねりである。 インターネットが「時代の欲求」の先端的な表現媒体である点は、10年前と今でも変わらない。システムの原理も変わっていない。 変わったのは、ネットの画面越しに立ち現れる「虚像」が、見る者/配信する者の「今、ここ」と、より積極的に密接にリンクし始めたことだ。 SNSや動画配信は

作品を殺すのは誰か

私には好きな小説がある。 番外編を合わせれば一〇冊を越えるシリーズ作品で、登場人物の一人一人に奥深い設定があり、魅力的で、主人公とともに謎を解き明かしながら進むストーリーも臨場感があって大好きだ。 しかしそのほとんどがすでに絶版となっており、新品を入手することは困難になっている。また、シリーズはまだ完結しておらず、続編は存在するとのことだが、その公開・発売には至っていない。 そのシリーズ作品と、それを執筆している作家と、ファンの話をしようと思う。 とても長くなってしまったので

全店舗閉店して会社を清算することに決めました

\\ 出版が決まりました // 私が起業したきっかけ、カフェの開業、事業拡大、そして全店舗閉店して会社を精算するまでの全て書いた本の出版が決定しました! 2020年11月2日発売 『全店舗閉店して会社を清算することにしました コロナで全店舗閉店、事業清算、再出発を選んだ社長の話』(実業之日本社) Amazonで販売中です! https://amzn.to/3mLughG ※写真はお店を片付けた時に従業員と記念に撮ったものです。 こんにちは。東北地方でカフェなど飲食店

ふるさとが治安悪すぎてヤクザに軟禁された話

「手榴弾は拾わないでください」僕の故郷の北九州というところはバカみたいに治安が悪いところです。暴力団、ヤンキー、ひったくり、スリ、性犯罪、飲酒運転の発生率でだいたい全国1位を総ナメにしていました。 今はだいぶマシになったらしいですが、僕が住んでいた頃はそれはそれはヒドイものでした。上京した理由も「ここから逃げたい」でしたし。 僕はあの町で生きるために「治安が悪いこと=オモシロイ」に脳内変換されるようになりました。嫌だったけど愉快でもある故郷の思い出たちを順不同で書いていこ

インスタ映え無い写真

上の写真、一見すると地味な写真。すくなくともインスタ映えする一枚では無いね。 母娘の2ショット撮ろうとしたら2人とも泣きだして後ろ向いたからこうなった。 だからこの2人にはきっと大切な写真になる。そこが一番大事だ。

帰ってきたヨシダナギが見つけた「ドラァグクイーン」という象徴

5月25日、ヨシダナギさんの新刊『DRAG QUEEN -No Light, No Queen-』(ライツ社)が発売開始となりました。 出版記念として、紀伊國屋書店 新宿本店では、合計57面展開の超巨大フェアが始まりました。1F広場、1F話題書、4F芸術書棚の3箇所に、ドラァグクイーンたちが勇ましく、その姿を見せてくれています。ドドン。 緊急事態宣言により休業していた新宿本店の営業再開に合わせるように、発売を延期していた本書を出版できることを、まずはとても嬉しく思います。

みんなこのことを忘れるのだろうか

戻って来にくいよろこびのこと「このあと、どういう世の中になると思いますか」と聞かれる機会が増えた。 不意にやってくるので、「うーん、どうでしょう、」というような不確かな入口から入って、そのときに思いついたこと、相手が期待しているであろうテーマに関連することを話してはみるものの、結局は入ったのと同じ、不確かな出口から出る。 ぼくの経営する「本屋B&B」では、2012年7月からの7年半、毎日トークイベントを開催してきた。最大で100人以上、平均でも50人近くが集まる。 ひと

文学ムック「ことばと」創刊記念のオンラインイベントを開催します。

文学ムック「ことばと」創刊記念のオンラインイベントを開催します。 日時:2020年5月30日(土)19:00から 出演:千葉雅也、マーサ・ナカムラ、山本浩貴(いぬのせなか座)、佐々木敦(「ことばと」編集長) 配信URL:https://www.youtube.com/watch?v=OsAQStfRaBw (書肆侃侃房のYouTubeチャンネルにて)

062.『文化政策の展開 アーツ・マネジメントと創造都市』野田邦弘 著

“ ―― 地方自治体の文化への取り組みは、各種教室や市民講座の開催など社会教育の一部としてスタートした。その後、全国に公立文化施設の整備が進み、ハード面では文化環境が整っていく。しかし、これらの施設では、管理優先で硬直的なうえ専門性を欠いた運営が多くみられ、ユーザーから批判を受けることとなる “ 戦後、文化政策は大きく変化してきた。国による法整備に始まり、行政の文化化を目指した70年代。ハコモノを量産した80年代。そして多様な主体の参画や文化による地域再生戦略に至った現

学校という場でこそ生まれる「学び」を求めて――生徒たちと向き合えない春に(金子奨)

金子 奨(公立高校教師) ないないづくしの新学期「あのう、スマホもパソコンもないんですけど、どうしたらいいですか?」  辛うじて実施できた入学式後のホームルーム教室。担任が「今後の動向については学校のホームページをこまめにチェックするように」と呼びかけたところ、男子生徒が不安げに話しかけてきた。 「そうか。じゃ、伝えるべきことがあれば、担任からその都度連絡してもらうね」 「ありがとうございます」 「で、どうしたら連絡がつくのかな?」 「提出した書類に書いてある母親のスマホに

特別掲載:「デジタル分散主義」の時代へ 【ダグラス・ラシュコフ】

いままでの「経済」のあり方の上に、デジタルテクノロジーがただ覆いかぶされば、それで自動的に「経済」が更新されるわけではない。「いまの経済」はもっと根源的なところから批判に晒され、変更を迫られている。アメリカの鬼才テックシンカー、ダグラス・ラシュコフは、いまわたしたちが生きている経済環境を「デジタル産業主義の時代」と定義し、その問題点を厳しく告発する。そして、ありえたはずのデジタルエコノミーの姿をいま一度想像することを促す。彼は来るべき経済のありようを「デジタル分散主義」(Di

ドイツを代表する人気哲学者、ビュンチュル・ハン教授の新型コロナ論考公開!「私たちはウイルスに理性を引き渡してはいけない」

数年前から日本では、ドイツ哲学者マルクス・ガブリエルのブームが起こっていますが、ドイツやヨーロッパ各国において、彼と並び称されるのが、前ベルリン芸術大学教授のビュンチュル・ハン(Byung-Chul Han)先生です。 弊社では、ベストセラー『疲労社会(Müdigkeitsgesellschaft)』ならびに、国家の情報管理について記した『透明社会(Transparenzgesellschaft)』(いずれもMatthes & Seitz Berlin)の版権を取得し、刊行