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基礎科学 哲学

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基礎科学の執筆論文のなかから、哲学分野のもの(最も基礎的・原理的なもの)をまとめたものです。
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記事一覧

存在とは、相違である/基礎科学としての、存在論哲学の証明

・基礎文献

・本文

存在とは、相違である。

例えば、異なる左右の空間に位置する、ということ以外は、それを成立させる要素・条件が、まったく同一である2個の[リンゴA・B]があるとする。
このそれぞれが存在できるのは、両者の空間的位置までもが同一ではない、という相違関係が結ばれているためである。

これがもし、空間的位置までもが同一で、両者が重なり合っているのであれば、それはすなわち、1個のリン

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研究・開発とは、抽象度を順序とした体系的な実在化である/諸究明・実現の原理的達成の方法についての証明

・基礎文献:

1.

2.

・本文

現象の真実在性とは、〈主観〉/〈現在〉の時空に構成される【体験】の自明性に拠って立つものである。

つまり、研究・開発においても、先ずこのように認識・自我に関する時空をこそ、実在化しうる過程だと捉えるべきである。

時空とは、空間内容のより具体(=特殊)的な要素の変容によって、時間現象たらしめられるものであり、逆説的に、より抽象(=普遍)的な要素である程度

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真理とは、現在の主観的な意識体験である/原理原則・基礎科学としての、認識論・真理論哲学の証明

真理とは、現在の主観的な意識体験のことであり、これは、自明である、既知である、真実在である、ということである。

これを[命題A]とし、証明する。

また、以下では【体験】と略称する。

・【体験】とは何か。

空間には〈主観(自明な現象の広がり——自我の意識)〉/〈客観(主観以外)〉が、
時間には〈現在(主観の自明な変容の期間)〉/〈過去・未来(現在以外)〉が、それぞれ対置される。

これらの組

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