蒼崎青太郎

26歳男。映画が好きです。色々偏ってます。非常に怠慢な人間なので更新頻度は多分低めです…

蒼崎青太郎

26歳男。映画が好きです。色々偏ってます。非常に怠慢な人間なので更新頻度は多分低めです。名前の由来は『魔法使いの夜』の蒼崎青子から。本名ではありません。

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「書く」という行為を通して考え続けるために。noteを始めた理由と続ける理由。

 僕がnoteを始めた理由は、『ジョジョ・ラビット』という映画に関するレビューを書くためだった。何となくこれは一度noteで書いてみようと思った。  それから色んな人のnoteに書かれた文章を読んでいるうちに、「ブログやTwitterではなく、このnoteというプラットフォームで文章を書き始めよう」と思い始めた。  文章を書くためには、別にnoteである必要はない。単に文章を書くだけならはてなブログでも構わないし、WordPressでそれっぽい個人サイトを立ち上げて書いたっ

    • 「社会人」という言葉の気持ち悪さ

       僕はこの国の「社会人」という言葉が嫌いだ。この言葉から感じる気持ち悪さは何とも言い難いものがある。  そもそも「社会人」という言葉は日本にしか存在しない不思議な概念なのであるが、多くの日本人がその事実を意外と知らないまま使っている。この「社会人」という言葉を敢えて英語に訳すとなると「full member of society」となる。  この国における「社会人」という不思議な概念は一体いつ生まれたのか。以下の論文を参照にすると、『言苑』(1938年)が辞典として最も早

      • 自粛中に観た映画 vol.2

         前回のvol.1からそんなに経っていないが、それなりに映画を観たので自分の記録用としても。  vol.1は以下の過去記事にて。 1.『四月の永い夢』 これはかなり好きになった映画。亡くなった元彼を忘れられない元女教師の物語。特に何か大きな事件が起きるわけでもなく、ゆったりのんびりと過ぎていくだけの映画。しかし鑑賞後はどこか清々しい気持ちになれる。優しい映画を求めている人におすすめ。 2.『クロワッサンで朝食を』 フランス映画。エストニアで母親を看取った主人公の中年女性

        • 自粛中におすすめの「太平洋戦争」本7選

           地域によっては緊急事態宣言が解除されようとしているが、今後も自粛を求められる生活は続くだろう。    そんなわけで暇を持て余し、何か本でも読もうかと思っている人も多いことだと思う。自分で物事を考える力を養うにはやはり読書が一番であろうが、何でも読めばいいとうわけではないし、何を読めばいいか分からない人もいるはずだ。  そこで今回は、僕がおすすめする大東亜戦争・太平洋戦争に関する本を紹介しようと思う。あの戦争は今や左右のイデオロギー論争ばかりに使われている。  しかしそんな

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        • 偏ったエッセイ
          3本
        • 偏った映画評
          7本
        • 偏ったアニメ評
          1本

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          自粛中に観た映画 vol.1

           緊急事態宣言が発令されたから早1ヶ月程が経った。当然ながら映画館はどこも休館。公開予定だった新作映画はほとんど全てが公開延期となった。  しかしながら、現在はNetflixやAmazonプライムビデオといったような、映画配信サービスの存在によって、気軽に映画を楽しむことが出来るようになった。これまでの自粛期間で僕が観た映画を紹介する。何か観たいが何を観れば良いか分からない時の参考程度になればと思う。 1.『Love Letter』 言わずとしれた岩井俊二監督の名作。Am

          自粛中に観た映画 vol.1

          12歳で右翼になった少年

           かつての僕のことである。僕は小学6年の頃に右翼的な人間となった。今でこそ江藤淳や小林秀雄、エドマンド・バークといった先人を尊敬しているが、僕が右に傾いたのは保守派からの影響を受けてなどではない。原因はプラモデルである。  僕の祖父は模型作りが趣味だった人で、ある日模型店に一緒について行った際、零式艦上戦闘機、いわゆる零戦のハセガワ製の1/72スケールのプラモデルを買ってもらった。そして完成したプラモデルと、箱絵の零戦のイラストは12歳の僕の目には異様にカッコよく映った。買

          12歳で右翼になった少年

          『1917 命をかけた伝令』に没入した。

           100年前の西部戦線にタイムスリップし、自分も膠着した塹壕線の中にいるのではないかと思えるほど映画の中に没入した。擬似的とはいえ、ワンショットというのは常にいつ何が起こるか分からない状況から観ている者に緊張感を与える。こんなにもスクリーンの中の世界に没入したのは本当に久々だった。  日本人にとっての戦争といえば、第二次世界大戦における中国戦線や太平洋戦線での戦闘(大東亜戦争)が最も馴染みのあるものであり、第一次世界大戦というのはあまり馴染みがない(実際は日本は青島の戦いや

          『1917 命をかけた伝令』に没入した。

          『天気の子』を絶賛した僕が”敢えて”『天気の子』を批判する。

           『君の名は。』を確かに面白いとは思ったものの、あまり乗ることが出来なかった僕は、昨年7月に公開された新海誠監督によるアニメ映画『天気の子』を公開初日に鑑賞し絶賛した。その後映画館では8回も鑑賞したし、Blu-rayもコレクターズ・エディション初回生産限定盤をしっかりと購入する予定である。しかし絶賛はしたものの、不満な部分も多々ある。なのでここでは”敢えて”批判してみようと思う。”敢えて”批判するのは『天気の子』と新海誠が今でも好きだからだ。この僕の感情の掃き溜めのような文章

          『天気の子』を絶賛した僕が”敢えて”『天気の子』を批判する。

          実写版『ヲタクに恋は難しい』に引き継がれた『電車男』の功罪

           元々観に行くつもりはなかったが、実写版『ヲタクに恋は難しい』を観てきた。本作に対する酷評がかなり目立ったからだ。僕はあまりに酷評が目立つと一体どんな映画なのかと興味が湧き、観に行くつもりがなかった映画でも観に行くことが多々ある。それで実写版『ヲタクに恋は難しい』を観てきた訳だ。  それで実際どうだったのかというと、はっきり言って全く面白くなかった。僕は原作コミック、ノイタミナ枠で放送されたテレビアニメの両方に目を通しているが、それらに対するリスペクトの欠如が際立っていたよ

          実写版『ヲタクに恋は難しい』に引き継がれた『電車男』の功罪

          『リチャード・ジュエル』に心が揺さぶられる

           心が揺さぶられる映画だった。1996年のアトランタ五輪の際に起きた、爆弾テロ事件を巡って実際に起きたメディアと司法の暴力をクリント・イーストウッドが映画として描いた。  簡単に映画のあらすじを説明する。タイトルにもなっている主人公のリチャード・ジュエルは、決して賢い訳ではないが熱い正義感を持つ警備員で、どこかちょっとオルト・ライト的な側面が垣間見える人物だ。そんなジュエルが五輪会場近くの公園で警備の役目をしていた時、パイプ爆弾を発見し、そのお陰で爆発前に多くの人達が避難す

          『リチャード・ジュエル』に心が揺さぶられる

          『ジョジョ・ラビット』に対する違和感

           先日、映画『ジョジョ・ラビット』を観てきた。トロント国際映画祭の観客賞を受賞していたり、アカデミー賞の作品賞にノミネートされていたりと、何かと話題の映画である。僕のtwitterのTLには基本的に絶賛評が並び、「Yahoo!映画」や「Filmarks」等の映画レビューサイトでも星4以上の高評価レビューが軒並み並んでいる。米国の映画評論サイト「Rotten Tomatoes」でも概ね高評価が多いようだ。しかし僕はこの映画を観て笑うこともなければ泣くこともなく(レビューサイトの

          『ジョジョ・ラビット』に対する違和感