見出し画像

「神の手を見た夜」。日本がドイツから歴史的勝利。「神の手」権田選手がスーパーセーブ連発。堅守が逆転劇を生んだ

サッカーワールドカップ(W杯)で、日本が歴史に残る勝利を挙げた。優勝4度を誇る強豪ドイツから2-1の逆転勝利をつかんだのだ。「守護神」権田修一選手が、「神の手」でスーパーセーブを連発。堅守から流れを生んで、日本勝利の2ゴールを演出したと言っていい。日本サッカー界に新たな歴史を生んだ1日となった。

後半24分から25分にかけてのドイツの波状攻撃。それを「守護神」権田選手が次々と防いでいく。

エリア内右側からのシュートを体で弾き、こぼれ球からのシュートもスーパーセーブ。攻撃の手を緩めないドイツは、次に左からクロスを上げて、ヘディングシュート。それも権田選手が横っ飛びで防ぐ。さらに、そのこぼれ球をシュート。それも弾き出して、計4本の枠内シュートの嵐を防ぎ切ったのだ。

あの時の権田選手の表情が忘れられない。これだけの決定的なシュートを何本も止めたのだ。気分が高揚して、雄たけびを上げるなどしてもおかしくない。

しかし、権田選手はいたって冷静だった。顔色一つ変えない。シュートを止めるのは当然と言わんばかり。権田選手には「神の手」が宿っているように思えた。

あの表情を見たときに、日本は、これ以上失点しないだろうと確信した。ドイツから見たら、恐怖にしか思えないだろう。何本シュートを放っても得点にならない。そして、権田選手の冷静な顔つき。自分たちは「神」に向かって、シュートを打ち続けているのではないか。

先取点を奪ったのはドイツだった。しかし日本にとって、流れの中で奪われたゴールではない。前半30分にエリア内からクロスを上げようとしたドイツの選手を止めようとした権田選手。相手と交錯してしまい、それがPKを献上する形となった。ドイツに先取点を奪われて、苦しい展開になったのは事実だ。

しかし、その後、ドイツが次々と細かいパスをつないで、シュートに持ち込んでも、権田選手がセーブし、日本選手の守備陣が体を張って、ボールを止めていた。

ドイツ選手のパスは華麗だった。しかしシュートがゴールにつながらなければ、焦りを生むだけ。本来はゴールを生むためのパス。それが次第に「パスのためのパス」となっていった。それも日本守備陣の堅守によるものだった。

ドイツが何本シュートを打とうと、権田選手は横っ飛びのスーパーセーブを見せるなど、しのぎ続けた。日本の効果的な選手交代もあり、日本がリズムをつかむ。あとは日本のゴールシーンを待つだけだったのだ。

後半30分に、途中から出場したMF堂安律選手が同点ゴール。MF南野拓実選手の左からの折り返しが、キーパーに弾かれたが、こぼれ球を堂安選手がきっちりゴールへ突き刺した。

さらに38分にも、途中出場のFW浅野拓磨選手が縦パスを受けて、ドリブル。ゴール右側から狭い角度ながらも、キーパーの上を突き刺す勝ち越しゴールを決めた。

堅守が生んだ歴史的逆転劇。強豪ドイツを下した日本代表、この流れを作った権田選手。

「神の手を見た夜」だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?