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甲子園で約束は果たされる。決勝は「仙台育英-慶応」に。東北勢初の2連覇か、107年ぶり夏制覇か。地方大会前の思いが実現

夏の甲子園で約束が果された。決勝は仙台育英(宮城)と慶応(神奈川)が相まみえることとなった。準決勝では、いずれも初の決勝進出を狙うチームを振り切って勝ち上がった。東北勢初となる夏の連覇か、107年ぶり夏の頂点か。23日の頂上決戦が楽しみだ。

仙台育英と慶応は定期的に練習試合を行う間柄だ。今年も夏の地方大会前に試合が組まれた。この時は仙台育英が4-2でものにしている。

仙台育英の須江航監督と慶応の森林貴彦監督は、夏の甲子園で「決勝で戦いたいですね」と約束していたが、ついに実現する運びとなった。

春の選抜でも両校は初戦で激突した。その際は1-1でタイブレークの延長戦に突入。仙台育英が十回に2-1でサヨナラ勝ちを収めた。

ただし、慶応は十回表に1死満塁のチャンスを生かせず涙をのんだ。この試合はどちらに転んでもおかしくないゲーム内容だったのだ。

仙台育英は今夏の甲子園で、初戦から強豪との対戦が続いた。1回戦の浦和学院(埼玉)戦は初戦屈指の好カード。乱打戦を制して勢いに乗ると、昨夏4強の聖光学院(福島)、4年前の夏王者履正社(大阪)を次々倒した。

準々決勝では花巻東(岩手)との「東北対決」を制した。準決勝の神村学園(鹿児島)戦では、今大会初めて先取点を許す厳しい展開となったものの、逆転して2年連続の決勝へコマを進めた。

慶応は2回戦からの登場。初戦で北陸(福井)を9-4で打ち勝ち、次戦では広陵(広島)と延長十回のタイブレークの末、6-3で振り切った。準々決勝では沖縄尚学を集中打で逆転して準決勝に勝ち進んだ。

そしてセミファイナルは土浦日大(茨城)と。開幕戦を勝って勢いに乗る相手に二回に先制、六回にも追加点を挙げて2-0のロースコアの接戦をものにした。103年ぶりとなる決勝進出を果たした。

宮城勢と神奈川勢が決勝で戦うのは「高校野球100年」と言われた2015年の97回大会以来。この時は東海大相模が仙台育英を6-6の九回に4点を勝ち越して夏の頂点に立った。

仙台育英の山田脩也主将は「決勝は僕たちの集大成を見せたい。最後まで一戦必勝の気持ちで戦う」と意気込む。

一方、慶応のエース小宅雅己投手は仙台育英との対戦に「また甲子園でやりたいと思っていた。リベンジしたい」と意欲に燃える。

夏の甲子園の決勝で戦うという両校の約束が実現する。仙台育英か、慶応か。深紅の大優勝旗を手にするのは、どっちだろうか。23日の決勝が楽しみだ。

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