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祝福できないならば呪うことを学べ

今日は哲学していきたいと思います。笑

哲学って堅苦しいイメージありますよね。

僕もそうでした。

でも、カフェアルバイト時代に大学教授の常連さんから「ニーチェが京都にやってきて、17歳の私に哲学のことを教えてくれた。」という本をおすすめしてもらって読んでみたんですが、まぁ読みやすくて、哲学初心者の僕にはぴったりの内容でした。

(僕が読んだのは普通の本でしたが、漫画版もあるみたいです)

物語調で話が進んでいくんですけど、女子高生の前にニーチェやキルケゴールなどの偉大な哲学者が現れて、彼女に人生についての教えを説くというものです。

いろいろと考えさせられる言葉がありますが、今回はニーチェに絞って、いくつかをピックアップ、シェアしていきます。

ですがその前に。

偉大な哲学者の一人であるカントの言葉にこんなものがあります。

哲学を学ぶことはできない。ただ哲学することを学びうるのみである

哲学に関する本などを読んで知識を蓄えるだけではなんの意味もない、学んだ哲学を通して自分で思考することで初めて意味をなすということです。

今回いくつかの言葉を共有しますが、その言葉が何を意味するのか、ぜひあなた自身で考えてみてくださいね。

では始めていきましょう。


すべての習慣は、我々の手先を器用にし、我々の才知を不器用にする

この言葉。


たとえば「みんなと同じ選択をしたから大丈夫」と考える人がいるとします。


僕も含め、多くの人に当てはまることだと思います。


ニーチェの言葉に基づいて考えると、習慣的に周囲に合わせるのは、自分で考える能力を徐々に衰えさせてしまっているということになります。


まぁ周りに合わせるのは楽だし安心ですからね。


確かに友達や彼女、彼氏と遊びに行くときに「どこでもいいよ、みんなに合わせる」って言う人ってたくさんいる気がします。


いってしまえば、これも考えることを放棄した発言であって、自分も気づかないうちに考える力を低下させてしまっているんですね。


「おれ(わたし)優柔不断だからさ〜」とか「どこ行っても楽しめるから平気〜」言ってる場合じゃない。(自分に言い聞かせてます)


そんなことをいつまでも言ってたら、どんどん決断できない人間になってします。


どんなに小さなことでも、「決める」という行為に積極的に参加することを意識的にするべきなのだと思います。


でないと、本当に重要な決断を下さないといけないときに決断のできない人間になってしまいそう。


ひとつ疑問に思ったんですけど、ニーチェは「すべての習慣は、我々の手先を器用にし、我々の才知を不器用にする」って言ってますよね。


もし、考えること、哲学することを習慣にしたらどうなるのでしょうか?


自分と向き合うことって知見を深めるためにとても大事なことと思うんですが、考えることが習慣でもそれは僕たちの才知を不器用にするのでしょうか?


いまの僕にはそれらしい答えがまったく見当たらない。笑


時間が必要です...。


人は合理化する。手に入りそうにないものを見下し、ルサンチマン(強者に対して妬みを持つ弱者)的視点から“自己中ではない自分”を神聖化する道徳が生まれることがある。

確かにやせ我慢して、手に入れたくてもできないものを、欲しくないと言い張ったり、欲しかったのものの価値を、低くみたりすることはありますよね。


お金とかものすごくわかりやすい例だと思います。


「お金が欲しいけど、手に入りそうにない」


こういう状態にある人のうち、一定数の人は「お金よりももっと価値のあるものがあるから」「お金ばっかり追い求める人は悪だ、愚かだ」なんてことを言いますよね。


結局これって「お金を追い求めすぎない生き方がいいんだ」と自分に言い聞かせて、お金持ちを見下している状態なのだと思います。


お金よりももっとよいものを追い求める”非利己的な人”をよしとして、自分を慰めている。


勘違いして欲しくないのは、家族の絆や人との繋がり、夢へ向かって突き進む人生など、純粋なものに価値を見出すことはけっして悪いことではないということです。


僕自身、お金より人との繋がりに価値があると信じている人間です。


ここで伝えたいのは、手に入りそうにないものを見下し、斜に構える姿勢をとり、自己中ではない自分を神聖化する道徳が生まれることがあるということです。


少し話が逸れちゃうんですけど、日本人は本当にお金に関する知識が乏しいと思います。(僕も含め)


資本主義の社会で生きていくのなら、何をするにもお金が必要になるのに、中学校や高校ではお金に関する授業などはまったく行われません。


性教育は行われているのに、金融教育はほぼ無ですよね。


不思議です。


ある調査で中高生相手にお金に関するアンケートをとった結果、8割弱が「お金は汚いもの」と答えたそうですよ。


お金についての教育が何も行われず、脱税やインサイダー取引などのニュースが世間に広まって悪いイメージだけが浸透している状態。


「〇〇氏が年収□□億円を突破しました!」なんてニュース流れませんもんね。(プロ野球選手くらい)


恥ずかしい話ですけど、僕も最近まで税金やクレジットカード、株などの仕組みに関する知識はほぼゼロでした。


ほとんどの人がそうだと思うですけど、これってものすごく危ない状態ですよ。


僕たちの生きる現代社会では確かに、お金持ちがさらにお金持ちになり、そうでない人がさらに貧しくなりやすい仕組みができてしまっていると思います。


でも、その事実にだけに目を向けてお金持ちを非難するのはどうなのでしょう。


彼らはそれ相応の金融リテラシーを備えているから、お金を儲けているわけですからね。


お金について何も学んでいないのに彼らと自分の格差に対して非難をするのはあまりにも無責任なんじゃないかなぁという気持ちがあったりもします。


いまの社会の仕組みでは、お金について知らない人からどんどん搾取されていきます。


怖い...。


なので僕は勉強します。


あなたもぜひ。


祝福できないならば呪うことを学べ

なかなか強烈な言葉ですね。笑


でもこれは明るい教えです。


僕たちの生きる世界では「他人を祝福してあげること」が一般的に正しいとされていますよね。


でも、ニーチェは「祝福できない自分を恥じて、自分を否定することはない」と言っています。


それに「道徳に支配されず、自分の本心を誤魔化すことなく生きることが大事」とも。


道徳は、みんながいいと思っているものをあなたもいいと思い込んでいるだけかもしれません。


他人から言われたことを鵜呑みにするのではなく、一度疑うことで自分なりに考え直してみることが重要なんです。


ニーチェは、そのことを「呪うことを学べ」という言葉で説明しています。


道徳に支配されて、生きる意欲を失ってちゃ意味がないですからね。


一度疑い自分なりに考えた結果、その道徳に沿った行動が正しいと思ったのなら、それを信じて従う。


もし違うと思ったのなら、その道徳に抗えばいいんです。


あなたは誰かを満足させるために生きているんじゃないんですからね。


信じる道を進む勇気を持ちましょう。


私たちは、感動的な意見や、自分の心に響いた意見など、感動の先にあるものが、真実で正しいものだと断定しがちだが、そうとは限らない。ただ自分にとって聴き心地のいい言葉を“これこそが真実なんだ”と思い込んで感動しているだけというパターンもある。しかし、己の可能性が広がった時に感じる感動、これは生きていく上で追求していくべき感動。たとえ苦しみが繰り返されるとしても、絶えず、己の可能性に挑戦し続けて、自分の可能性が広がった時にこそ、感動、いや至高の喜びがある。

なぜそれに感動したのか。


自分にとって都合のいいことだからなのか。


それとも苦しみを乗り越え自分の大きな可能性を感じたからなのか。


これは、僕たちみんなが気をつけないといけないことですね。


失恋したときに失恋ソングを聞いたりするのはまさに「自分にとって都合のいい」パターンな気がします。


似たような境遇を歌っている曲には感情移入できるし感動もします。


音楽ってほんとにすごい力持ってますよね。


歌い手の背景に何か特別な歌う理由があったりした時なんかは、ものすごく感動を覚えたりします。


でもこれらは音楽であって言葉ではないので、また別なのでしょうか。


これが「ただ自分にとって聴き心地のいい言葉を“これこそが真実なんだ”と思い込んで感動しているだけというパターン」なのかは今の僕にはちょっとわからない。


でも、己の可能性に挑戦し続けて、自分の可能性が広がったときに感じる感動は人生を通して追求するべき感動であるのは賛成です。


確かに、自分自身が何かを達成したとき、何か大きな可能性を感じたときの感動って別格ですよね。


カフェでアルバイトをしていた時、最初の時期はほんとにポンコツでお店に迷惑をかけているのも実感していて、苦しい時期だったんですけど、耐えて踏ん張って、それをやっと乗り越えて、お店に貢献できていると実感できたときの感動は今でも忘れられません。


皆さんにも似たような経験があると思います。


この感動は追い求めるべきです。


肝に命じておきたいと思います。


今回はここまで。


哲学を扱っているにも関わらずとても読みやすい本なので、哲学に触れてみたいというかたはぜひ本書を手にとって読んでみてください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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