鹿崎シーカー

鹿やで

鹿崎シーカー

鹿やで

マガジン

  • ショック・バグズ

  • グラブルP-ドラグーン

    グランブルーファンタジーのパラレルワールド。 フェードラッヘの騎士団長・ジークフリートに憧れるジータは、ランスロットの元で日々研鑽を繰り返していた。 しかしある時、火竜ファフニールがフェードラッヘ王国が擁する星晶獣・シルフをさらってしまい……? ・パラレルワールド。ジータがもしフェードラッヘの出身だったら? ・ジョブはドラグーン。 ・サイドストーリー『救国の忠騎士』を下敷きにしてます。

  • ブラックアウト

    とある秘密を握る少女ホロは、怪しい研究所に誘拐されて……。

最近の記事

  • 固定された記事

ZENONZARD Charlotte&RindouーDoor of truthー

 探偵の朝は早い。  カーテン越しに朝日が差し込むマンションの一室で、シャーロット・シームズは目を開いた。ベッドの中に入れていた手を伸ばして控えめに鳴く目覚まし時計を黙らせ、上体を起こして伸びをする。 「ん―――……っ……はぁ」  癖のある薄桃色の髪を手櫛で梳きつつベッドから降り、自室を見回す。  少し広い、こざっぱりとした部屋に机とPC。部屋の隅に観葉植物。壁には四角いレンズのゴーグルがついた帽子と、インバネスがかけられている。  シャーロットはカーテンのかかった窓に手をか

    • 初めて献血に行った話

       人生で初めて献血に行ってみた。  理由は、特にこれといったものは無い。帰り道、進行方向にちょうど献血の看板が置いてあって、それを見てふと思った。 「そういえば、前に献血行ってみようかと思ったんだった」 「でもその時はやることあったし、また今度ってことにしたんだよな」  そうしたら、なんとなく足が向いたのだ。  献血に協力してくれという声はあちこちで聞いてきたが、実際に協力するのはこれが初めて。正直おっかなびっくりであった。  まず、献血の場所は外で、専用のバスとテ

      • プロローグA

         BOOOOOOOOOOOM!  爆発音が地面を叩き、轟と炎の唸る音がそう遠くない場所から聞こえる。真っ赤に染まった楽屋へと続く通路の真ん中で、太った燕尾服の男が膝を突いた。 「ハァーッ、ハァーッ……! お前たち……!」  シルクハットを被った男は顔を上げ、数メートル離れた場所に立つ者たちを睨んだ。  人数は五人。目出し帽をかぶり、そろいの防弾チョッキを着こんだゲリラ部隊じみた出で立ち。携えたアサルトライフルを油断なく燕尾服の男に向ける。  通路の景色は赤く、ぱちぱちと音を立

        • 竜騎士

           地面を疾風じみて駆けてくる、土色の狼型魔獣をジータはハルバードのひと振りで薙ぎ払った! 吹き飛ばされ、地に転がるその胸元に素早く接近して刺突! 「GRRRAAAAAAAARGH!」 「やあっ!」  ハルバードを跳ね上げるジータ! 中空をクルクルと舞った狼は黒く染まり、煙状に霧散した。ジータは振り返り、倒れ込んだ仲間を引きずる騎士に叫ぶ。 「ここは任せて! 城に引いて治療してください! 早く!」 「あ、ああ! 本当にすまない! すぐ戻るからな!」  仲間を引いて後退する騎士に

        • 固定された記事

        ZENONZARD Charlotte&RindouーDoor of truthー

        マガジン

        • ショック・バグズ
          1本
        • グラブルP-ドラグーン
          8本
        • ブラックアウト
          2本

        記事

          失敗作の供養

          失敗作の供養

          Case2:ドレスアップ

           数時間後。ホロは、全裸のままX字のポーズで宙づりにされていた。  四肢を引き延ばすのは青白い光のロープ。周囲は複数の金属板を球状に組み合わせた機械の牢獄で、突起状の噴射穴が板一枚につきひとつ生えている。髪は後頭部でシニヨンにまとめられ、白いうなじまでが露わだ。 「うぅっ……」  360度全方位から噴出孔を突きつけられたホロは四肢をぐいぐいとうごかして身じろぎするが、伸縮自在の光縄は解けない。羞恥の朱色で頬を染めるホロの頭上から、エミルの声が振って来た。 『はぁいホロ

          Case2:ドレスアップ

          宴もたけなわ

           王都に戻ってしばらく時間が経過し、場所は王城の式典用ホール。  奥に長い空間には、シルクのテーブルクロスがかかった丸テーブルがあちこちに並べられ、立食形式のビュッフェが作り出されていた。  所せましと置かれた様々な料理。それをいくつかのグループにわかれて囲むのは、兜を外した白竜騎士団の騎士たちだ。ホールを見渡したカール国王は両腕を広げ、騎士たちに向かって大きな声で呼びかける。 「皆の者! 此度はシルフの救出、大儀であった! 蘇りしファフニールは封じられ、フェードラッヘの誇り

          宴もたけなわ

          ジークフリート

           ファフニールの巣穴であった洞窟から出ると、周囲は静かな風の音に包まれていた。  空にワイバーンの姿はない。ギャアギャアとやかましい吠え声もしない。ランスロット、ヴェインに続いて外に出たジータは、辺りに目を配りながら呟く。 「ワイバーン、いなくなったみたいですね」 「だな。多分、親玉のファフニールが封印されたから逃げてったんだろ」  ヴェインが首を鳴らし、肩を回しながら応えた。ぞろぞろと洞窟から出て来た騎士たちから安堵の息遣い。ヴェインはひとしきり体をほぐし終えると、思い切り

          ジークフリート

          Case1:マジャリング・ホロ

           孤児院からかどわかされたホロは全裸に剥かれ、大の字で暗緑色のベッドに寝かされていた。手首足首には黒いゴム製のベルトが巻かれ、少女を磔の状態で固定している。  ホロが連れ去られた先は辺境の地下深くに作られた実験施設で、入り口は自然に紛れる魔術と特異な技術によって隠蔽され、見つけることは叶わない。 「ん…………んんっ…………」  ホロが苦しげに眉根を寄せて小さく呻いた。まつ毛に縁どられた目蓋が震え、薄く開く。 「んぅ……」  目の焦点は定まっておらず、意識は朦朧として

          Case1:マジャリング・ホロ

          ドラゴンスレイヤー

          『GRRRRRRRRAAAAAAAAAAARGH……!』  突風めいて雄叫びが洞窟をビリビリと震動させる。どよめく後方の騎士たちを、ランスロットは静かに一喝した。 「みんな、うろたえるな。陣形を崩さず、落ち着いて進むぞ!」  声量を絞った、しかしよく通る声。騎士たちは生唾を呑み込みながらも静まり、前傾姿勢で静かに歩く。ジータは無数の鍾乳石が生えた天井や左右の壁を注意深く観察しつつヴェインに耳打ちする。 「さっきから聞こえてくるこれ……ファフニールのですか?」 「ああ、そうだろ

          ドラゴンスレイヤー

          慟哭の谷へ

           翌日の昼、王都を離れてやや辺境。そよ風の吹く草原から跳躍したジータはハルバードを振り上げる! 対角線から突っ込んで来るのは暗緑色の鱗を持つワイバーンだ! 飛竜はアギトを開いて牙を剥く! 「AAAAAAAAAAAAARGH!」 「やぁッ!」  空中でワイバーンと交叉したジータは前方一回転から片膝で着地! 彼女の後方で真っ二つにされたワイバーンが地面に落ちた。直後、別の翼竜がジータのうなじめがけて大口を開けながら突進! 「!」  ジータは振り向きながらの刺突でワイバーンの喉を貫

          出陣前夜

           フェードラッヘ城門めがけ、騎士の青年が息せき切って突っ走っていた。  つんつんと尖った金髪に、シャツの上から着た右腕から胸元までを覆う鎧。両手に無骨な手甲を嵌め、肉厚の刃を持つハルバードを背負った彼は、城門を張り手でブチ開ける! 「ランちゃんっ!」  玄関に響く大音声。そこに集まっていた騎士たちがビクリと肩を震わせて振り返る中から、ジータが青年を見止めて目を丸くした。 「ヴェインさん!」 「おお、ジータか! ランちゃんは!」  大股で城に踏み込んだヴェインは、ジータの両肩に

          竜の王都

           フェードラッヘ城の中庭に、金属音が何度も響く。  ランスロットは残像引く速度のジグザグダッシュで槍の連続突きをかわすと右の剣で槍の柄を打ち上げた! 「ふっ!」 「ぅあっ!?」  槍の持ち主、黒い竜じみた鎧を着こんだジータがたたらを踏む。素早く懐に飛び込んできたランスロットにハルバードを振り下ろすがランスロットはジータの側面に移動し、喉笛に逆手の剣を突きつけた。 「ここまでだ」  刃を突きつけられたジータは悔しげな表情で肩を落とした。ハルバードを持つ手を緩め、無念につぶやく。

          プロローグ

           王都・フェードラッヘの門から城へと続く大通り。道の左右に並び立つ漆喰塗りの二階建て家屋群の前にごった返した人々が、口々に歓声を上げ手を叩く。  民衆で出来た花道を進むのは、鎧を着こんだ背を伸ばして行進する騎士団である。そして、フェードラッヘに住む人々の視線は騎士団の先頭に向けられていた。  黒い全身鎧と獰猛な怪物めいたフルフェイスの兜を着込んだ偉丈夫。背負った身の丈ほどもある大剣は禍々しい赤黒であり、兜の覗き穴から見える目は鋭い。だが民は口をそろえ、魔物じみた黒騎士を手放し

          なんちゃってマザーグース

          Frog get accustomed to jumping. Lizard get used to bouldering. Rabbit looks forward to eating grass. Cat objected to swimming in the sea. When do you say to showing to swim. When it comes to swimming in the sea, None is better than fi

          なんちゃってマザーグース

          Ai打ちに可能性を感じた話

           ドーモ、遊戯王も嗜む鹿崎シーカーです。大会ではなく身内でわいわい楽しむタイプの。  今回は新しく組んだデッキについてちょっとばかり書いていこうと思います。というわけで画像ドン。  デッキ名は見ての通りイグニスターグレイドル。  デッキタイプは【コントロール奪取】。コンセプトはグレイドルの自爆特攻を中心として、奪えない相手を【Ai打ち】で仕留めるといった感じです。  とりあえずモンスターのグレイドル三種とAi打ちの効果をポイ。  少々雑なのは失礼。写真撮るより確実な

          Ai打ちに可能性を感じた話