セキュアベース

企業の障害者雇用担当として障害を持っている社員のフォロー、復職支援などに従事するアラフ…

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企業の障害者雇用担当として障害を持っている社員のフォロー、復職支援などに従事するアラフィフの会社員。家族(娘)に当事者がいて、障害者福祉にも興味あり。ACT(アクセプタンスアンドコミットメントセラピー)を用いたカウンセリングを実施。公認心理師。

最近の記事

ランニング療法に抗うつ薬と同等の効果あり

2023年に発表された論文です。 タイトル: Antidepressants or running therapy: Comparing effects on mental and physical health in patients with depression and anxiety disorders ハイライト: うつ病および/または不安障害の141人の患者がこの研究に参加しました。 ランニングセラピーと抗うつ薬は、メンタルヘルス(寛解と奏効率)に同様の効果

    • メンタルヘルスとランニングに関する研究

      2020年に発表された論文の要約です。ランニングがメンタルヘルスにプラスの効果がある事はほぼ間違いないようです。一方で運動依存的なネガティブな事象も報告されてるようです。 タイトル: A Scoping Review of the Relationship between Running and Mental Health 要旨: メンタルヘルスの低下は、世界的な疾病率の上昇に大きく寄与している。ランニングの身体的効果に関する証拠は十分に確立されている。しかし、ランニン

      • ランニングとメンタルヘルス①

        2年ぶりに記事を書いています。 コロナの感染拡大が始まった2020年からランニングにはまり、今もランニングを続けています。 今シーズンはすでに3つのフルマラソンの大会に参加しており、残り3つのレースが控えています。 今では月に150キロから200キロ走るようになっています。走る前はめんどくさいなと思いますが、走り出してしばらくすると気分が落ち着き、走り終わった後は大抵の場合、清々しい気持ちになります。 実体験から、走る事はメンタルヘルスに何らかのプラスの影響があるだろう

        • 今日は会社紹介のテレビ取材があり、カメラの前で、司会役のアイドルの方を相手に支援について語った。撮影前は、さほど緊張していなかったが、堂々と座っているアイドルの方の前に座った瞬間、緊張に囚われる。そして、「緊張」というフックに見事に食いついて、更に緊張が強くなる。。。

        ランニング療法に抗うつ薬と同等の効果あり

        • メンタルヘルスとランニングに関する研究

        • ランニングとメンタルヘルス①

        • 今日は会社紹介のテレビ取材があり、カメラの前で、司会役のアイドルの方を相手に支援について語った。撮影前は、さほど緊張していなかったが、堂々と座っているアイドルの方の前に座った瞬間、緊張に囚われる。そして、「緊張」というフックに見事に食いついて、更に緊張が強くなる。。。

          MBCTの4回目のセッション終了。 歩くマインドフルネスは、とても難しいが、身体感覚に意識が向くようになると、生活の質は確実に変化してくるはず。ゆっくり、ゆっくり歩かないと身体の変化に気づけないから、外での実施はもう少し先の方がよいかも。超スローリーに道を歩いてるおじさんは私かも

          MBCTの4回目のセッション終了。 歩くマインドフルネスは、とても難しいが、身体感覚に意識が向くようになると、生活の質は確実に変化してくるはず。ゆっくり、ゆっくり歩かないと身体の変化に気づけないから、外での実施はもう少し先の方がよいかも。超スローリーに道を歩いてるおじさんは私かも

          知的障害の人達には言語的なアプローチはいらない?

          とある特例子会社の偉い方とお話しをしていて、違和感を感じました。 「うちの社員(手帳所持者)の半分は知的障害なので、心の問題というよりは行動の問題が多い。なので、ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)は不要で、行動分析的なアプローチだけでよいと思っている」 「言語能力があまり高くないから、ACTは入りづらいからもしれない」 というご意見でした。 民間企業の方が行動分析やACTのことを知っていること自体が非常に稀有なことなので、共通の言語で話をすることができて

          知的障害の人達には言語的なアプローチはいらない?

          辛い感情はなくなりません

          ACTのカウンセリングをしていると、マインドフルネスを感情のコントロールに使う方がいます。嫌な思考に居場所を作ると理屈では分かっていても、知らず知らずのうちに、嫌な事があると、スッキリとしたいがためにマインドフルネスを使うのです。 特にホームワークとして音声データをお渡しするとそのような事がよくあります。 改めて、マインドフルネスは自分の感情や思考に気づくための手段であり、それらを楽にするものではありませんとお伝えします。 一瞬、クライエントが戸惑います。 「嫌な思考

          辛い感情はなくなりません

          2020年も半分終わり 下期のしいたけ占いが出ました~

          昨日は夏至でした。早いもので2020年も半分が過ぎようとしています。怒涛の半年でしたが、振り返ってみるとトータルでよい時間でした。占いは信じませんが、テレビの朝の占いで、一喜一憂してしまうのは何故でしょうか。さて、占いは信じないといいつつも、「しいたけ占い」だけは、毎回楽しみにしていて、読むと勇気づけられます。 この人の占いは最終的には、前向きな気持ちにさせられます。文章に温かみがあるし、構成が上手なのでしょうか。 ①過去のよい出し ➡ ②今こうだけど、将来のためにこうし

          2020年も半分終わり 下期のしいたけ占いが出ました~

          マインドフルネス体験日記②

          8週間のMBCT(マインドフルネス認知療法)プログラムの3回目の報告です。回を進めるごとに新たな気づきがあり、考えられたプログラムです。MBCTについては以下の記事をご覧ください。 3回目のプログラム静座瞑想(呼吸から全身、音、感覚、思いや感情に注意を集中)とストレッチ瞑想(ストレッチ動作のなかで身体に注意を集中)と呼吸空間法を教わりました。 静座瞑想 静座瞑想を約30分間行いました。意識を呼吸だけでなく、全身に向けるのですが、15分くらい経過したところで、心臓の鼓動を明

          マインドフルネス体験日記②

          そのマインドフルネス大丈夫ですか?

          マインドフルネスは、今ここに気づき、やっかいな思考や感情をアクセプタンスするスキルです。アクセプタンスとは、思考や感情をそのままにしておく、居場所をつくることですが、実際に体験できているのかは、外からはわかりません。ACTの面接の中でもマインドフルネスのエクササイズをしばしば行い、アクセプタンスにつなげていきます。その過程で、マインドフルネスを感情のコントロールに使ってしまうケースがしばしば発生します。 ACTの書籍にも、マインドフルネスを感情のコントロールのために使わないよ

          そのマインドフルネス大丈夫ですか?

          昭和にタイムスリップ

          まったく心理学とは関係ない話ですが、心が動いたエピソードなので投稿をご容赦ください。 家族でランチを食べようとお店を検索しましたが、お目当てのお店がクローズしていたので、初めてのお店に行くことに。 出かける準備をしていると、ラジオから懐かしい曲が流れたきた。 やっぱ、オザケンは天才だー、 行く前にアゲアゲ。。。 そして、車でお店に向かい、駐車場に到着。外観は良い感じ。 そして、中に入るとこれまたいい感じ。 昭和感たっぷりですが、古臭さもない良い感じの店内。 ハンバー

          昭和にタイムスリップ

          うつの再発を予防する

          アメリカの精神疾患の診断基準であるDSM‐Ⅳによれば、 うつの発症者の60%が2度目のうつを再発し、 2度目のうつの発症者の70%がうつを再発し、 3度目のうつの発症者の90%がうつを再発する 可能性がある。再発すればするほど、再発する可能性は上がるのである。 この後の研究で、回復後の通常の気分の時には、うつ病を罹患した人と罹患したことのない人では、非機能的態度には差がないことがわかった。 うつ病経験者はわずかな落ち込みによって、以前のそれと結びついた思考パターンを再活性

          うつの再発を予防する

          【書籍】こころがふわっと軽くなるACT

          ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)に関する新しい書籍です。まだ、予約の段階ですが、ポチリました。 幸せに、活き活きとした生き方ができるようになるために、こころの仕組みや、こころのトレーニング法を学べる一冊。ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)という科学的な心理療法とその基礎理論について、専門家でなくても誰にでもわかるように易しく簡潔に解説し、自分でACTを実践していけるよう導きます。本書で、こころを柔軟にするトレーニングを実践しましょう!

          【書籍】こころがふわっと軽くなるACT

          「オレがオレが」はもうやめた

          最近、仕事中にちょい、ちょい出てくる感情の一つとして「嫉妬」があります。誰かが評価されると、「オレが裏で動いているんだよ」という「オレがオレが」という思考がでてきます。ベースの感情は嫉妬。この感情は結構厄介で、しつこく自分の中にまとわりついてきます。「オレがオレが」について、ハッとさせられる記事(日経ビジネスに京セラ名誉会長の稲盛和夫氏に関する記事)がアップされていました。しかも「瞑想」というワードが出てくるので、noteにこの記事を上げておきます。ネットの記事なので、閲覧で

          「オレがオレが」はもうやめた

          Let’s take a breath(息をしよう)

          亡くなったジョージ・フロイドさんの家族の弁護士が、フロイドさんの息子と共に3日、事件現場を訪れた。これまで暴力により亡くなった20人の名前をあげ、公正な裁きを訴えた。 「Let’s take a breath(息をしよう)。人種に関係なく、不当に殺された全ての人のために」 僕らが命ある限り、必ず僕らの中で存在しつづけるのが呼吸です。どんなに辛いことがあっても、苦悩を感じていても、楽しい時も、悲しい時も、絶対に裏切らず、ここにあるのが呼吸なのだ。 その呼吸を他者が無理やる

          Let’s take a breath(息をしよう)

          人種問題とマウンテンバイクとマインドフルネス

          patagoniaのブログにマウンテンバイクと人種問題の記事がアップされていた。どうやら、アメリカではマウンテンバイクを楽しむことについても、人種問題がつきまとうようだ。日本で言われている多様性とアメリカの多様性は似て非なるものかもしれない。日本では、多様性の文脈で障害者雇用がうたわれているが、そもそも障害を持った人たちを多様性という言葉の中に含んでしまってよいのか疑問である。所謂、健常者と異なる文化で生きてきたわけではない。もちろん、教育の機会とか社会的な接点の少なさなど、

          人種問題とマウンテンバイクとマインドフルネス