うつの再発を予防する

アメリカの精神疾患の診断基準であるDSM‐Ⅳによれば、
うつの発症者の60%が2度目のうつを再発し、
2度目のうつの発症者の70%がうつを再発し、
3度目のうつの発症者の90%がうつを再発する
可能性がある。再発すればするほど、再発する可能性は上がるのである。

この後の研究で、回復後の通常の気分の時には、うつ病を罹患した人と罹患したことのない人では、非機能的態度には差がないことがわかった。

うつ病経験者はわずかな落ち込みによって、以前のそれと結びついた思考パターンを再活性化させやすくなることがわかった。つまり、気分の落ち込みと悲観的な思考の間の連合が進み、わずかな落ち込みによって悲観的な思考パターンがすぐに引き起こされてしまう。

さらに、悲観的な思考をきっかけに反芻的に悲観的なことを考えてしまうことが再発率の高さにつながることが想定された。

そこで、マインドフルネスストレス低減法(MBSR)をベースに開発されたのがマインドフルネス認知療法(MBCT)である。

MBCTにより、以下の機序が期待できる。

①意識的な気づきのためのエクササイズが脳の情報処理の容量を使うことにより、反芻の悪循環のための資源を奪う

②思考、感情、身体感覚に気づくようになれば、自分がうつに陥りやすい時期を初期段階のうちに自覚できるようなる

不快な思考や感情に気づき、むしろそれを「歓迎」し「あるがままにしておく」というスタンスがポイントである。

ということで、MBCTのホームワークをこれから、実施することにします。


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