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今だからこそ「健康に気をつけたい」SGDs目標3と活動事例

いま私たちが取り組まなければいけない世界共通の目標「SDGs」
その中でも、特に私たち日本人が「自分たちのこと」として向き合わなければいけない目標がSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」です。

本日は「SDGsの目標3が大切な理由」「日本の企業はどのようにSDGs目標3に取り組んでいるのか」という2つのポイントに注目して解説します!

ぜひ最後までご覧ください★

◆いまだからこそ「健康」に注目しないといけない理由

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「日本人の寿命は長い」といわれています。
たしかに、日本人の寿命は世界と比較するとトップに入る長さです。

しかし、長く生きているからといって健康だとはいえないんですよ…

◇健康寿命=長寿とは限らない
高齢化が問題視されている現在。
「働き手が足りないから」という理由だけで、高齢化は問題になっているのではありません。

たしかに、若手が不足すると福祉でまかなえるものも減ってきてしまうため少子高齢化は問題です。

しかし、それ以上に問題なのが「老老介護」です。
30〜50年前の日本であれば、介護は施設もしくは家族がしているものでした。

ですが現在は、家族も少なく年老いた両親を定年退職した息子・娘が介護をするということも少なくありません。
介護施設に入所できれば異なりますが、その分お金も必要になり、働き手がいなくなった家族ではしっかりと貯金をしていないと現実的には難しいです。

すると自宅で介護をして、介護をしている介護者側も体調を崩してしまったり、体を悪くしてしまうといったことも十分考えられます。

もちろん、なかには健康な方もいらっしゃいますが「すべての人が自立して生活できるほど健康ではない」ということが問題なんですよ。

◇開発途上国の幼児の死亡率

日本のように医療を受けられるサービスが充実していたり、病気の時に保険でまかなえる福祉サービスが充実している国ではあまり問題になりませんが、開発途上国では幼児の死亡率が問題視されています。

世界では、5歳前に亡くなる子どもたちが年間で約560万人ほどいます。
原因は
・満足な医療サービスが受けられない
・医療サービスを提供できる場所や技術が揃っていない
・貧困で自分達が生きていくこともやっとの生活をしている
・予防接種を受けられずに感染症で亡くなる子が多い
ということです。

日本では、すべての子どもたちが平等に予防接種を受けられますが、世界に目を向けた際に、必ずしも予防接種を受けられるとは限りません。

こういった日本の状況、世界の状況に目を向けてみると、今後自分たちが「健康でいること」がいかに重要なのかということはわかるのではないでしょうか?

また、福祉サービスの充実も健康を維持するためには大切です。
私たちは、ここで一度改めて健康について考えなければいけません。

◆私たちの健康を守るために必要な「SDGs」

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世界でも問題視されている「健康」や「福祉」
そんな問題に対して、世界で取り組むために国連はSDGsを採択しました。

《CHECK!!》
SDGs(エス・ディー・ジーズ)は、Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)の略称
日本では「持続可能な開発目標」といった意味で使用されている。

SDGsが採択された翌年2016年〜2030年という期間の中で、SDGsに設置されている17の目標と169個のターゲットを達成できるように国連に加盟している国はすべて例外なく取り組まなければいけません。

目標の中には、今回ピックアップしている「健康と福祉」についても設置されています。

では、ここでSDGsの目標に目を通してみましょう。

《SDGsの目標》
テーマ 『誰も置き去りにしない世界』を目指して
目標1 「貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

目標2 「飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

目標3 「
すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

目標4 「質の高い教育をみんなに 
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

目標5 「ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

目標6 「安全な水とトイレを世界中に」 
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

目標7 「エネルギーをみんなに そしてクリーンに
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

目標8 「働きがいも経済成長も
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

目標9 「産業と技術革新の基盤をつくろう
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

目標10 「人や国の不平等をなくそう
各国内及び各国間の不平等を是正する

目標11 「住み続けられるまちづくりを
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

目標12 「つくる責任 つかう責任
持続可能な生産消費形態を確保する

目標13 「気候変動に具体的な対策を
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

目標14 「海の豊かさを守ろう
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

目標15 「陸の豊かさも守ろう
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

目標16 「平和と公正をすべての人に
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

◇目標3「すべての人に健康と福祉を」のターゲットを確認しよう!

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「すべての人に健康と福祉を」といったテーマだけで考えてしまうと、壮大なものに感じてしまいがちですが、ターゲットの中身を確認すると実は具体的に目標が設定されているということがわかります。

【目標3のターゲット一覧】

3.1) 2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する。

3.2) 全ての国が新生児死亡率を少なくとも出生1,000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1,000件中25件以下まで減らすことを目指し、 2030年までに、新生児及び5歳未満児の予防可能な死亡を根絶する。

3.3) 2030年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。

3.4) 2030年までに、非感染性疾患による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

3.5) 薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。

3.6) 2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。

3.7) 2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスを全ての人々が利用できるようにする。

3.8) 全ての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を達成する。

3.9) 2030年までに、有害化学物質、並びに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

3.a) 全ての国々において、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。

3.b) 主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。また、知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。同宣言は公衆衛生保護及び、特に全ての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。

3.c) 開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において保健財政及び保健人材の採用、能力開発・訓練及び定着を大幅に拡大させる。

3.d)
全ての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康危険因子の早期警告、危険因子緩和及び危険因子管理のための能力を強化する。

(引用:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン SDGs目標3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する より)

妊産婦や乳児、感染症のことはもちろん、交通事故を減らしたり、アルコールのことなども決められています。

具体的にひとつずつを考えてみると、SDGsの目標設定は私たちの身近なところにあるんだなと思う方も多いのではないでしょうか。

では、ここでさらにもっと身近にSDGsを感じるために企業がどのようにSDGsに取り組んでいるのかについて確認をしていきましょう。

SDGsの目標3についてさらにもっと詳しく知りたい!という方にはこちらがおすすめです。

◆日本の企業はSDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」にどのように取り組んでいるの?

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それでは実際に、日本企業がどのうようにSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」を達成するために活動をしているのかについて考えていきましょう。

◇アレルギーに対応した専用ミルクを開発した「ネスレ」

乳児に母乳は必要不可欠なものです。
しかし、牛乳アレルギーなどにより思うように育児ができないといったことがあります。

そういった問題に対して、ネスレではアレルギーのある乳児の母乳育児に悩む方にも平等に、健康的な生活を保障する手助けとして専用のミルクを提供しています。

母乳に含まれている成分は、乳児を感染症のリスクから守ってくれる大切なものが豊富に含まれているのが特徴です。

母乳や通常の粉ミルクなどが飲めない子どもたちの健康を守るために、ネスレでは製品を開発して取り組んでいます。

noteではネスレのSDGsへの取り組みについて紹介しているので、気になる方はこちらも参考にしてください。

◇ファストフード店も健康にサポート「モスバーガー」

ファストフード店と知られる「モスバーガー」ですが、モスバーガーでは以前からベジタリアンの方向けにソイパティを使用したプラントベースのバーガーが提供されています。

一般的に、ハンバーガーは高カロリーで生活習慣病を引き起こす原因になる外食文化のひとつとして認識されていますが、パティをプラントベースにすることで健康面でも課題をクリアして、環境への配慮も抜群◎

ヘルシー志向の女性からも人気の商品なので、気になる方は一度店頭で注文してみてくださいね♪

◇健康や安全・安心を第一に考えている「セブンイレブン」

食品のほかにも多くのものを扱うコンビニエンスストア「セブンイレブン」
セブンイレブンがあることで、私たちの暮らしはとても便利になっていますよね。

そんなセブンイレブンでは、健康や安全・安心を第一に考えてさまざまな取り組みが行われています。

たとえば、生活困窮者への支援として埼玉県の社会福祉法人、社会貢献活動推進協議会が実施している「彩の国あんしんセーフティーネット事業」を基盤に活動を行なっているのが特徴です。

セブンイレブンは生活保護や介護保険が認証されない対象外の方向けに、食品や日用品などを届けることで、健康で安心して暮らせるよう工夫をしています。

◆健康や福祉は身近な問題から考えて行動しよう

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いかがでしたか?
SDGsや健康といったテーマは、漠然としているイメージがあって「難しい」と思われがちです。

しかし、蓋を開けてみると実は私たちの身近なところの問題だったり、身近な悩みを企業が解決してくれていたり、ということがわかりました。

今後、自分が健康で過ごせるようにSDGsを理解して、サスティナブルな生活を取り入れていってはいかがでしょうか。

【参考サイト】
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン 目標3 あらゆる年齢のすべての人々が健康的な生活を確保し、福祉を推進する
SDGs|目標3 すべての人に健康と福祉を|満たされるべき基本的人権
持続可能な開発目標・SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」のターゲットや現状は?
SDGsの目標:3すべての人に健康と福祉を
SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」とは?企業の取り組み事例まで徹底解説

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