インターネットを普及させる!|SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
近年、人々の生活を快適にする技術的な革新がたくさん生まれています。
例えばスマートフォンが開発されたことで、世界中の人々の生活が一変しましたし、現在では自動運転技術も向上していますよね♪
しかし技術革新の恩恵を受けられていない国や地域も少なくありません。
また、地球環境の保全と生活の快適さ、経済成長の両立も必要です。
今回は目標9にスポットを当て、持続可能な経済成長がどのようなものなのかを見ていきましょう!
■SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」|基本内容とターゲット
SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、”強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る”ことを目的とした目標です。
目標9で使われるレジリエントとは、災害などに対して強いこと。
災害があってもすぐに復旧できるインフラが求められています。
生活を安定させた上で、技術革新による経済成長を促すのが目標9!
以下にターゲットをまとめました★
国際社会が目指す2030年の社会を見てみましょう。
【目標9に定められてた8個のターゲット】
9.1) 全ての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラを開発する
9.2) 包摂的かつ持続可能な産業化を促進し、2030年までに各国の状況に応じて雇用及びGDPに占める産業セクターの割合を大幅に増加させる。後発開発途上国については同割合を倍増させる。
9.3) 特に開発途上国における小規模の製造業その他の企業の、安価な資金貸付などの金融サービスやバリューチェーン及び市場への統合へのアクセスを拡大する。
9.4) 2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国の能力に応じた取組を行う。
9.5) 2030年までにイノベーションを促進させることや100万人当たりの研究開発従事者数を大幅に増加させ、また官民研究開発の支出を拡大させるなど、開発途上国をはじめとする全ての国々の産業セクターにおける科学研究を促進し、技術能力を向上させる。
9.a) アフリカ諸国、後発開発途上国、内陸開発途上国及び小島嶼開発途上国への金融・テクノロジー・技術の支援強化を通じて、開発途上国における持続可能かつ強靱(レジリエント)なインフラ開発を促進する。
9.b) 産業の多様化や商品への付加価値創造などに資する政策環境の確保などを通じて、開発途上国の国内における技術開発、研究及びイノベーションを支援する。
9.c) 後発開発途上国において情報通信技術へのアクセスを大幅に向上させ、2020年までに普遍的かつ安価なインターネットアクセスを提供できるよう図る。
ターゲットを見ると、目標9が主に途上国に関するものであるような印象を受けますが、一概にそうとは言い切れません。
先に記したレジリエントなインフラを例にすると、天災などでインフラに多大なダメージを受けてしまっても、復旧が早ければ国の経済活動をストップさせる期間を短くできます。
後発開発途上国においては、インフラ整備だけでなくインターネットの普及もターゲットに盛り込まれました。
情報社会である現代において、ICTは重要な役割を担っています。
【ICTとは】
Information and Communication Technology(情報通信技術)の略称です。SNSやネットショッピングなど、インターネットを使った技術全般のこと。
インターネット普及率は先進国で80%を超えているものの、途上国が40%、後発開発途上国に至っては約18%と大きな差があるのが現状です。
インターネットにアクセスできるようになれば、教育を満足に受けられない子どもの解消や多国間での連携などが可能になり、途上国や後発開発途上国の経済成長スピードを加速させる可能性が高まります。
■ガーナの生活を一変させる可能性を秘めたソーラーマシン「watly」がスゴイ!
アフリカのガーナにおける人々の生活に変化をもたらすと期待されている巨大なソーラーマシン「watly」は、太陽の力で電力を生むのはもちろん、インターネットや清潔で安全な水の精製まで可能!!
ガーナは、インフラ整備が整っていなく水や電力の供給が不十分なほか、教育面でも問題を抱えています。
そんなガーナにおいて多くの問題を解消する役割を担っているwatlyは、目標9だけでなく、目標4「質の高い教育をみんなに 」や、目標6「安全な水とトイレを世界中に」、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に貢献していると言えるでしょう。
■企業によるSDGs目標9取り組み事例
ここからはJALグループの取り組みを見ていきましょう!
ご紹介した企業以外にも取り組みを知りたいという方は、過去の記事に詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください★
①JALグループの取り組み事例
地球温暖化に食い止めるために、現在多くの企業がカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを実施しています。
航空業界が出す二酸化炭素量は世界全体の約2%。
JALグループの年間排出量約900トンの99%以上が飛行機を飛ばすことに使用されていますが、これをさらに削減することを目指し、JALグループが取り組んでいるのが「バイオジェット燃料」への挑戦です!
【バイオジェット燃料とは】
有限資源を使った一般的な飛行機の燃料ではなく、ごみや食肉加工で捨てられている油分、植物などを原料にする飛行機燃料のこと。
従来の燃料に比べ、二酸化炭素の排出量を5~8割減らすことができます。
JALグループは2018年にバイオジェット燃料の製造技術を開発する米国のフルクラム社の株式を取得。
日本でバイオジェット燃料を製造するプロジェクトもスタート!
2020年3月には、JALグループのユーザーから提供された衣料品を原料に、国内初となる国産バイオジェット燃料の製造に成功しました★
■SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」で世界全体を成長させる!
今回はSDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」をご紹介しました。
【今回ご紹介した内容】
・目標9の内容とターゲット一覧
・ガーナの生活を支えるソーラーマシン「watly」
・JALグループの取り組み事例
私たちの身近にあるインターネットが、途上国や後発開発途上国ではあまり普及していないことに驚いた方も多いのではないでしょうか?
先進国と同じように情報を得ることが、今後の成長を握っているようです。
以上、「インターネットを普及させる!|SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」」でした!
▼参考サイト
・目標9 レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る(Global Compact Network Japan)
・持続可能な開発目標・SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲットや現状は?(gooddo マガジン | 社会課題やSDGsに特化した情報メディア)
・SDGs|目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう|強靭なインフラとは?(SDGs JOURNAL)
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