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歓喜と忘却。


ある日、
お弁当がバスに乗っていきました。

娘の下校はバスを使います。
普段は最寄りのバス停で降りたあとは
ひとりで学童まで歩いていきます。

しかしその日は
たまたまバス停近くのコンビニに
買い物があったので、
バス停で娘の帰宅を待っていました。

バスの中からママを見つけ、
娘は興奮マックスで喜んでいました!

バスの扉が開くや否や
「ママー♡」
と叫びながら飛び出してきました。

抱きしめて
「おかえり。学校は楽しかった?」
と一通りのお迎えトークをした後、
事件は発覚しました。

「じゃあ、学童いってらっしゃい
 お弁当は持って帰るね」

すると娘の顔が激変しました。

「あ?!お弁当がない」
と、娘は不安な表情になってきました。

母は一瞬で悟りました。
お弁当はバスに乗っていってしまったと。


そして、
バスをママチャリで追いかける冒険が
はじまりました。

電動チャリを思いっきり漕ぎ、
とにかくバスの路線を追いかけました。

「あ!バスがいた!!!」
と親子で叫びながら加速。

しかし、悔しくも赤信号。

青に変わった瞬間に走り出しましたが、
次は踏切に阻まれました。

電車を見送り、
ペダルに足を掛けて猛攻撃開始です。

バスを見つけて
「ママ!あのバスだよ!」
と娘が教えてくれました。

バスは信号で止まっていたので、
ママチャリはバスを追い越しました。

猛スピードを維持したまま、
娘は後ろのバスを確認しながら、
次のバス停まで先回りしました。


するとそこには
同級生のママさんが子供のお迎えで
待っていました。

驚いた顔で
「どうしたんですか?」
と、聞いてくれました。

「実はバスにお弁当を忘れてしまって、
 ここまで追いかけてきたんです」
と言うと、
「大変でしたねぇ」と労ってくれました。

同じ1年生の母親として
共感してくれたことが嬉しかったです。



そしてバスが到着。
同級生が3人おりてきました。

そして、
ひとりのお友達の手には娘のお弁当が!

「ありがとうー!!!」
ちゃんと持って来てくれた心遣いに
感謝の気持ちが溢れてきました。

お友達からお弁当を受け取り、
もう一度「ありがとう」とお礼を
言いました。

そのときの娘は
今までの冒険モードから
現実モードに引き戻され、
ちょっと恥ずかしそうになっていました。

友達が持って来てくれた喜びと
忘れてしまった自分の恥ずかしさ、
いろんな感情が心を埋め尽くして
いたのかもしれません。

事件は一件落着し、
お友達にバイバイをして、
学童に向かうことにしました。


仕事に戻り、
ふと思ったことは
「喜びが大きすぎると
 何かを忘れることがある」
ということ。

興奮しすぎたり、
心が高揚しているときは
普段できていることが
できなくなってしまう。

そんなことを実感しました。

ママチャリの爆走で
まぁまぁ疲れましたが、
突然のハプニングは
ちょっと楽しかったです♡

いい親子の思い出になりました (^^)v





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