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「世界漂浪の記」 羽生隆 101選

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50年遅れの同じ日付で毎日投稿されていた羽生隆さんの旅行記「世界世界漂浪の記」の中から、何度も読み返したい特に印象深い投稿を集めました。
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2022年9月の記事一覧

❨383❩1972.9.18.月.晴/アメリカ人と日本人/リオデジャネイロ9日目(Rio de Janeiro:Brazil)

❨383❩1972.9.18.月.晴/アメリカ人と日本人/リオデジャネイロ9日目(Rio de Janeiro:Brazil)

今朝俺を起こしに来てくれたスージィが、とても愛らしく、あどけない顔で俺を見つめていた。

滞在がのびている。 ディビッドさんに何かと云って引き止められてしまう。
結局、親切に甘んじ、滞在をもう二日延ばす事にした。

アメリカ人と日本人一ー柔と剛

アメリカ人と日本人、パイオニア・スピリットと大和魂。
その相互の接触、そして隔合によって、人間味はますます深まり幅も出来てくると思う。
しかしその場合、

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❨390❩1972.9.25.月.晴/北川さんを訪ねる/ミナス·ジェライス→ベロ·ホリゾンテ到着/ブラジル(Brazil)

❨390❩1972.9.25.月.晴/北川さんを訪ねる/ミナス·ジェライス→ベロ·ホリゾンテ到着/ブラジル(Brazil)

ベロホリゾンテ着。スゴイ所だ。
道端に、鉱物がころがっている。
道路脇の土も、黒くキラキラ光った鉱物だ。
あちこちで黒い山を掘っているのが見える。

一つの石を拾うと、雲母の塊だった。岩肌がキラキラ輝いて見える。

日本人には羨ましい限りと思う。あの山一つでも日本にあったなら、どんなにそこからスバラシイものが生まれることか。

工場から出来た街らしく、にぎやかで露店が目立つ。熱気と車の排気ガスでム

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❨395❩1972.9.30.土.曇→雨/広い草原、時折見られる粗末な農家、野生の牛、小さなバール、それだけ。(サンフランシスコ川~85km·ピニエロス/Joao Pinheiros:Brazil)

❨395❩1972.9.30.土.曇→雨/広い草原、時折見られる粗末な農家、野生の牛、小さなバール、それだけ。(サンフランシスコ川~85km·ピニエロス/Joao Pinheiros:Brazil)

昨夜12時頃、雨が落ちて来た。
仕方なく、テントをひきずり出す。
目が冴え、バールへ行き、ビールを一本あける。

今朝はちょっと、体が重かった。
ビールのせいと思う。

6時30分、走りだす。
足が重く、弱い陽も気になった。

30kmくらいの所のポストで10:30、早い昼食にする。
ビールに飯、肉、スパゲッティ、トマト、ケジョンの盛合せ、7クルセイロだった。

その後2時間程休み、わざわざ暑くな

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