さんぽ絵ずし

さんぽして絵を描きます。 絵地図を描くのが好きです。

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マガジン

  • さんぽ絵日記

    三浦半島、さんぽの記録をスケッチや絵地図とともに綴ります

  • 旅のスケッチ

    かつて旅で描いたスケッチを綴る「旅のスケッチ」ほか、旅に関する投稿をまとめました。

  • 「世界漂浪の記」 羽生隆 101選

    50年遅れの同じ日付で毎日投稿されていた羽生隆さんの旅行記「世界世界漂浪の記」の中から、何度も読み返したい特に印象深い投稿を集めました。

  • 庭には4羽にわとりがいる

    飼っているニワトリの記録をイラストと共に綴ります

  • 三浦半島釣り魚図鑑

    三浦半島の海で主に子どもが岸から釣った魚をイラストとあわせて紹介します。釣りも魚も初心者なので、まちがった記載があればお知らせいただけるとうれしいです。 タイトルは、基本的には標準和名をカタカナで、一般的にこの地域で呼ばれている呼び名を(ひらがな)で記載しました。

最近の記事

  • 固定された記事

風景をつくる手仕事

ほとんどの日本人がそうだと思うけれど、棚田が好きです。 私が育った場所では大きな川沿いにどこまでもまっすぐな車の通れる農道が続いていて、両側には一面に田んぼが続いていました。秋の台風のシーズンにはたまに、あふれそうになった川から越流堤を越えて流れてきた泥水をためる遊水池としての役割も果たしていた大きな田んぼは多分、そう古くない時代に整備された農地で、春から秋にかけてトラクターやコンバインが活躍していました。春には水が張られて田植えの頃には初夏の青空を写し、緑色の稲がいつしか

    • さんぽ絵日記 御谷(おやつ)の森

      今年は咲くのが遅かったさくらがちょうどあちこちで鎌倉を彩っていた頃、名前だけはよく知っていた御谷を訪れた。 ここは鶴岡八幡宮のすぐ裏手にあり、北鎌倉から鎌倉へぬける通りからも近いので、きっと近くを通り過ぎたことのある人は多いと思うけれど、御谷の奥まで入ったという人は案外少ないのではないか。これまでの私のように。 かねてから、鎌倉の山は書き割りのようだと思っている。海側から八幡さまの方を向いて見ると、鎌倉にはまちをぐるりと囲むように山が巡っていて、それこそが天然の城砦であり

      • さんぽ絵日記 久木神社の豆まき

        だいぶ季節外れになってしまったけれど、節分の日こと。 小さい頃は父が帰ってくるのを待って豆まきをした。寒い夜空に響く父の大きな「鬼は外、福は内」の声と、闇に吸い込まれていく豆。 もちろん子どもだった私も豆はまいたけれど、どちらかというと豆まきは家長がやるもの、という感じだったので、夜に大きな声で大人が豆をまくというのが、子ども心に面白いなあと思っていたものだった。 今、うちでは子どもたちが豆をまくことが多い。イワシの頭をヒイラギに刺して魔除けにする、というのも、もうやる

        • 旅のスケッチ ダバオへ

          青年海外協力隊に応募しようと思ったのは、海外で働いてみたいという気持ちからだった。勤めていた会社が倒産して同じような職種につくのもなんだかな、と思っていたときに、半ばモラトリアムのような不純な気持ちで選んだものだ。誰かを助けたいというような高尚な気持ちはあまりなくて、今までの専門分野を生かしつつ、今までと違う環境に身を置くことができる協力隊に魅力を感じていた。 協力隊は、イメージでは汗水流して発展途上国で井戸を掘ったり、畑を耕したりするのだと思っていたけれど、実際には教師な

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        • さんぽ絵日記
          10本
        • 旅のスケッチ
          9本
        • 「世界漂浪の記」 羽生隆 101選
          101本
        • 庭には4羽にわとりがいる
          4本
        • 三浦半島釣り魚図鑑
          46本

        記事

          漂浪の果てに

          長い旅は終わった。とあるnoteの話だ。50年前にいた、ある若者の2年半に渡る旅。その当時の日記を50年後の日付けで書き起こしてnoteに投稿していたのは、若者こと羽生隆さんの娘さん。きっと毎日記事を投稿する彼女にとっても長い旅であったはず。 私がnoteを始めるきっかけにもなった、羽生隆さんの「世界漂浪の記」については、以前も書いたので、詳細は省くけれど、 その、2年半におよんだ毎日の日記という記事を私もほぼ毎日楽しみに読んでいて、また読み返したいな、というものをコレク

          漂浪の果てに

          庭には4羽にわとりがいる エサやり

          ニワトリとの暮らしを始めて3年近くになる。記事を書いてはいなかったけれど、トリたちは元気。このシリーズもずいぶん間があいてしまったけれど、今回はニワトリを飼いたい人の参考となればとうちであげているエサについてまとめてみます。 土と微生物 まずは、土。土を食べるの?と半信半疑だったけれど、腐葉土になりかかっているような土にはたくさんの微生物がいて、どうやらこれを土と一緒に食べているよう。微生物とは言っても、よく目を凝らせば見えるような小さな虫のようなダニのようなものから、目

          庭には4羽にわとりがいる エサやり

          三浦半島釣り魚図鑑(43) ヒイラギ

          ヒイラギといえば、まず思い浮かべるのは植物のヒイラギだろう。トゲトゲの葉っぱで、庭に魔除として植えられたりすることも多い。セイヨウヒイラギ(ホーリー)と日本のヒイラギは、属する科も違っているとか、節分にはヒイラギの枝にイワシの頭を刺して魔除けにするとか、植物のヒイラギの知識は案外あるのだけれど、魚にヒイラギがいるとは釣るまで知らなかった。漢字で書くとどちらも木偏に冬と書いて「柊」だけれど、魚のヒイラギは冬が旬というわけでもないみたい。 私が初めてヒイラギを釣ったのは確かまだ

          三浦半島釣り魚図鑑(43) ヒイラギ

          さんぽ絵日記 材木座文庫

          昔から本が好きというよりは、本やさんや図書館が好きだ。本がたくさん並んだ場所で背表紙を見て、自分が好きそうな本を探したり、中をぱらぱらめくって解説や帯を見て、中身を想像してわくわくする瞬間の方が、実際に本を読んでいる時よりも楽しい、ということも多い。そんなわたしにぴったりなのでは、という場所を見つけてしまった。 「材木座文庫」という私設の小さな図書室。ロケーションもいい。材木座の裏路地を入った、歩いてしかたどり着けない細い道の分かれ道の奥の、懐かしい雰囲気満載の一軒家が文庫

          さんぽ絵日記 材木座文庫

          さんぽ絵日記 材木座の潮神楽

          ビーチに行くのは冬に限る。訪れる人も少なくて、海と向き合うことができる。浜辺はたくさんの貝がらと澄んだ空気にあふれた地元の人たちの庭になるから。 1月11日の鏡開きに正月飾りや松を持ち寄って燃やし、もちやみかんを焼いて食べるという習わし。私の住む地域でも昔は浜辺で各町ごとに行われていたというけれど、その浜も埋め立てられて、「さいとぎ」とか「せーとぎ」と呼ばれていた行事はなくなった。 でも隣町の鎌倉材木座の浜では今もどんど焼きが行われている。 どんど焼きの前に行われる五所

          さんぽ絵日記 材木座の潮神楽

          さんぽ絵日記 みかん投げ

          正月2日、毎年行われていたみかん投げがなくなって4年目。ふたたびこの日が来るのを本当に願っていたけれど、私なんかよりも漁師さんたちのほうが待ち望んでいたに違いない。 航海の安全と大漁を願って行われるみかん投げは、逗子市小坪で古くから続いている行事だ。同じような習慣は鎌倉や房総でも行われているらしい。 なぜみかんなのかはよくわからない。黄色い色がお金みたいだから、とかこじつけのようないわれはあるけれど、一番の理由は多分、ちょうどその頃みかんがたくさん採れるからに違いない。大

          さんぽ絵日記 みかん投げ

          みんなのハゲ山

          私が逗子に住むようになった頃、住宅地のあちこちに「ハゲ山を残そう!」という看板があって、その名前の力強さに、ハゲ山ってどこだろう?と思っていたのだけれど、あるとき保育園のさんぽでハゲ山に行ったという子どもに連れられて、初めてそこを訪れた。そしてそこが、いい意味で何もない、子どものたちの遊び場や、犬のさんぽにもぴったりな場所だということを知った。 その時うちの子は、BB弾というおもちゃの鉄砲の弾を原っぱで見つけて、たからもののように集めるうちに両手いっぱいのBB弾が集まったの

          みんなのハゲ山

          三浦半島釣り魚図鑑(42) ギンイソイワシ

          今年の夏はいつまでも相当に暑かった。 暑い中でも釣れるものなら頑張るけれど、たいていはそれほど釣れないし、釣りに行く機会も減る。 少し涼しくなってきた夜、さんぽに行くとイワシが回遊してきていた。大きくても10cmほどの小さなイワシの群れがライトの先に見える。 釣りを始めた頃、時々釣れたのがイワシで、一応誰でも名前を聞いたことのあるメジャーな魚なのがうれしかった。 でもだんだん、もう少し大きな魚も釣れるようになってくると、イワシが釣れても釣れた数に入らないようになってきてし

          三浦半島釣り魚図鑑(42) ギンイソイワシ

          さんぽ絵日記 山梨県身延町古関

          旅先で、初めて通る名もなき町でも、ここは最高に素敵だな、と思うことがよくある。 トタンで覆われてはいるものの、茅葺き屋根の家がいくつもある川沿いの美しい集落に出会った。 何気なく通り過ぎてしまうような町でも、歩き回ってみればそこかしこにその地に生きている人たちの息吹と、代々暮らしてきた人たちの残したものが見て取れて、その、トライアンドエラーでできた町なみというのは、計画に的に作られた町では到底たどりつけない魅力がある。 町にふたつもある火の見櫓。路傍には双体道祖神やお地

          さんぽ絵日記 山梨県身延町古関

          さんぽ絵日記 鎌倉大町祭り

          祭りの季節がやってきた。 今年は近いのに一度も行ったことがない大町の祭りを見に行こうと思っていた。ここの祭りはたいていわが町の祭りと同じ日程で行われるので、いつもは見にいくどころではない。でも今年はうちの町の神輿が修理中で、縮小開催だったのでチャンスだと思っていた。町内では見ることが叶わなかった神輿をどうしても拝みたかったということもある。 神社としては八雲神社という鎌倉駅からもほど近い場所にある小さな神社のお祭り。八雲神社はほかにもあるので、大町の祭りと呼ばれることが多

          さんぽ絵日記 鎌倉大町祭り

          三浦半島釣り魚図鑑(41) コノシロ

          ボラが釣れた日には、実はもう一匹釣果があった。コノシロだ。 実はコノシロが釣れた数日前、漁港が赤くなっていた。いわゆる赤潮で、初夏ごろ、急に暑くなる頃に目にすることが多い。 赤潮というのは学校で習った通り、プランクトンがたくさん混じった海水のことで、生活排水などによって水中の栄養素が増えすぎると、それを分解するための微生物が増えすぎて赤く見えるらしい。 プランクトンがたくさんいるということは、それらを食べる魚もたくさんついてきていそうなはずなのだけれど、海の中の酸素が不

          三浦半島釣り魚図鑑(41) コノシロ

          三浦半島釣り魚図鑑(40) ボラ

          最近投稿が滞っていたのは、私が雑用に追われていたということもあるのだけれど、息子があまり釣りに行く時間がなくなってしまったから。はやり風邪の行動制限がなくなってからというもの、以前からやっていたスポーツなどの活動が元通りになったりして、のんびり釣りができるような日が減ってしまったし、そうこうしているうちに春からは中学生になったので、皆部活に塾に忙しく、子どもたちの釣り熱もちよっぴり冷めてきてしまったようだからなのだ。 それに、釣りをしたとしても、以前のようなエサ釣りはほとん

          三浦半島釣り魚図鑑(40) ボラ