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亜熱帯のさなか

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書いた詩を ここにまとめています。 若いころに書いた詩なんかも、織り交ぜながら 記憶を どこかに メモするように 細々と 書いています。
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#文字

あの岬の向こうに

あの岬の向こうに
何があるのか
知りたくて 知りたくて

だけど
あの岬の向こうに
行く勇気が出なくて

時間が
たっぷり 経ってしまった

僕等は
何に ためらっていたのだろう

灯台のある岬を
荒れ果てる海を
絵に書いた

僕等は
夏休みの宿題に

行った事もなければ
見たこともない
あの岬を

そして
その向こうを

僕等は
絵に書いた

どうしようもない
もどかしさ

幾重にも もつれ合う

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あの時 猫がいた

芽吹く季節の変わり目

あの時
猫がいた

孤独の裏側
あなたに

幸せの絶頂にいる
あなたに

羨ましさが募る

いや 違う
嫉妬に似た安堵感

わたしはとうとう
逃げ場をなくした

猫がいた
緑に囲まれた 記憶の断片

思いおこすことでしか
あなたに 逢えない

猫がいた

思いおこすことさえ
許されない

あなたは
誰かのものになった

猫がいた
あの時

芽吹く季節の変わり目

たしかに

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あなたが

あなたが
他の誰かのものになったと
聞いてから

僕は あなたが 欲しくなった

あなたを 好きだった
あなたを 好きだった

好きだったから
あなたが
自由でいられることが
いっとう いいことなんだと
僕は そう おもっていたんだ

そして あなたが
僕と別れた後
ずっと ひとりでいるのは

僕を待っていてくれてるんだと
ちょっと
うぬぼれていたんだ

あなたが 誰かのものに
なるなんて

まさ

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躍動

吐く息が白く
血管を流れる血潮が
自身の身体の 重みが

融通の利かない
わたしに

今は まだ 死にたくない
まだ 死ねない

生きるべき しかるべき
理由が たくさん あるから

生きるべきことがなくとも
生きなければならない

生きるべきなのだ
生かされている以上は
#詩 #詩作#詩を書く事#日常的#記憶#忘れないように#感情

夜明け前の戯言

あの日
というほどの
だいそれた 日々ではない
なんとなく 過ごした日々を

特別ではない
普通の日だった毎日を

懐かしくて
悔いることなど
何一つないのに

眠れない夜というのは

つい そんな普通の毎日にさえ
手を出さずには いられなくなる

悔いることでしか
思い出せないような わたしは

次も 目覚めることができるという
前提で

夜毎 眠りにつくけれど
そんな 保障はどこにもない

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