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Silent Patient by Alex Michaelides

邦題「サイコセラピスト」、デビュー作にしてベストセラーとなったこちらのスリラー小説をレビューしていきたいと思います。

なるべくネタバレが少ないように、感想書いてみました。

あらすじ

夫殺しの容疑で逮捕されたアリシアは、事件後言葉を発しなくなる。

そんな彼女に興味を持ち、彼女の「声」を取り戻すために彼女に近づく心理療法士セオ。

大まかに3ストーリーで話は進んでゆく。

・アリシアとセオの施設内のストーリー

・アリシアとその夫との殺人事件が起きる前のストーリー

・セオと妻とのストーリー

(+セオの幼少時代の家族との関係)

そして、これらのストーリーがつながるとき、果たして私たちは彼女の「声」にたどり着けるのか。

感想

なかなか衝撃的なお話でした。

前半は割と静かで、割と平凡(失礼)なストーリー展開。

しかし前半に積もった感情の蓄積がとても生きてくる後半、割としっかり読んでほうがよさそう。

「。。。ん?」っと正直途中突っ込みどころもなくはない(偉そう)。


しかし!


そんなことぶっ飛んでしまうくらいの衝撃が待っているので、ぜひ読みだしたら最後まで読んでほしい。


「アルケスティス」というギリシャの悲劇があるのですが、この物語がこの話に出てきます。

物語を完全に理解しなくとも本作十分に楽しめますが、未読であった私は、読んでいたらもう少し理解できたのではないかと思った点が私自身の反省点。

個人的に「題名」について語るのが好き(特に訳された題名について語るのが)なので、最後の邦題について少し。

「サイコ」という言葉は日本語でもよくつかわれるようになりました。

英語でも、精神病を患っている人などを指す単語として使われていたり、クレイジーな人を指すような言葉としてよく使われています。

しかし、「サイコ」(Phycho)はよく複合語で使われ、「サイコセラピスト」(psychotherapist)もその一つです。

その場合の「サイコ」は「精神に関すること」を意味し、「サイコセラピスト」は、精神療法士を指します。


精神病を患っているセラピストではないので、この本以外のどこかで「サイコセラピスト」という方を見ても決して勘違いしないように、、、お願いします(ちなみに私はセラピストではありませんが、、、)。

カタカナ表記にするなら原題のままカタカナにすればよかったのに、、とともったのですが、ほぼ一緒の題名が日本の小説にあることが分かり少し納得、、、しましょう。


スリラー好きな方、あっと驚きたい方、騙されない自身がある方、おすすめです。






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