【短編小説】ぼくのなまえはごめんだこ
はじめまして
ぼくのなまえはごめんだこです
え?
名前の由来はわからない
気がついたらみんなこの名前で呼んでたんだ
だからぼくはごめんだこ
…ごめん
タコみたいな足があるわけじゃないんだ
こうやって移動するの
ごめん、気持ち悪かった?
気持ち悪くないの。そっか。ごめんね。
……
あ、ぼくカヌレみたいってよく言われるんだ!
甘いお菓子なんだって
あ、カヌレ知らない?
そっか、こんな話してごめんね。
……
ごめんね、ぼくおはなしがへたで
え?いいの?
ごめんね。
あ、また謝っちゃった。ごめんね。
あ、そっか、謝っちゃったダメなのか。ごめん。
あ
どうして笑っているの?
そっか。面白いならよかった。
ぼくが謝って笑われたのははじめてだ。
みんな嫌な顔するから
お友達?
うん、なりたいけどぼくでいいの?
そっか。
ありがとう。
他のおすすめ
サポートしていただくとさらに物語が紡がれます。