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詩『ぼく達のアルバム』
思い出を一つ一つ
閉じ込めたアルバム
でもそのアルバムは
形として残るものじゃない
ぼく達のアルバムは
記憶の中にしかない
心の中に綴じ込んで
色褪せることもない
降り注いでいた日差し
吹いていた風の肌ざわり
交わした言葉に紛れていた
BGMのような周囲のざわめき
アルバムを開くと甦る
風景や音 言葉や思い
共に過ごした時間の
温かな記憶
楽しいことばかりじゃないけど
どれも等しく大切に
詩『海と森のオルゴール』
海でもらったオルゴール
潮風が巻いたのは
ちゃぷ さささ しゅうう
波と砂が遊んでる音
目を閉じてみて
砂浜に寄せる白い波頭が
泡になって帰っていく
カニが横切っていったよ
日射しがまぶしいね
水平線もまぶしいよ
カモメが飛んでいる
どこへ行くんだろうね
森でもらったオルゴール
木漏れ日が巻いたのは
チチ…チチチ ちゃぷ ぷわん
鳥とせせらぎのハーモニー
耳を澄ませて
木々の間を吹き抜ける
詩『届け! ぼくの歌』
寂しい時 青い空の下で
ぼくは歌を歌う
大きな空に寂しさが吸い込まれる
楽しい時 道を歩きながら
ぼくは歌を歌う
太陽がいつもより眩しい
悲しい時 真っ赤な夕日に向かって
ぼくは歌を歌う
悲しみが涙に流れていく
歌を歌っていると
嬉しい時はもっと嬉しく
悲しい 寂しい気持ちが半分になる
だからぼくは歌が好き
誰かに聴いてほしいけど
上手くないから恥ずかしい
風が吹き抜けた
野原がなびく