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詩集

119
温かく優しい詩、明るく楽しい詩、ちょっと暗めで不気味な詩まで、幅広い作風の詩をお届けします。
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記事一覧

『命きらきら』

雨が上がり 川原を風が吹き通る 草はなびき 花は揺れ 水面に光が跳ねる 日差しを喜ぶように …

荒神咲夜
4か月前
172

『記憶に積もる時間』

春は花びら 風に散り 地面を覆う また風が吹いて どこかへ消えていく 夏は夕立ち 篠突く雨が…

荒神咲夜
4か月前
133

『ぼく達のアルバム』

思い出を一つ一つ 閉じ込めたアルバム でもそのアルバムは 形として残るものじゃない ぼく達…

荒神咲夜
4か月前
143

『雨粒は空の色』

雨の色はどんな色? 巣へ急ぐ鳥の羽の色 雲間から差す光の色 空に架かる虹の色にも 雨粒は染…

荒神咲夜
4か月前
167

『風の旋律』

晴れた空の下 続く石畳の通り かつて旅人が行き交い 賑わっていた街道筋 アーケードの下 駅ま…

荒神咲夜
5か月前
155

『花びらの栞』

これまでの年月は空のよう 黒雲に覆われ 雨も降ったけど 夕焼けも虹も ぼくは見てきた 白い…

荒神咲夜
5か月前
164

『海と森のオルゴール』

海でもらったオルゴール 潮風が巻いたのは ちゃぷ さささ しゅうう 波と砂が遊んでる音 目を閉じてみて 砂浜に寄せる白い波頭が 泡になって帰っていく カニが横切っていったよ 日射しがまぶしいね 水平線もまぶしいよ カモメが飛んでいる どこへ行くんだろうね 森でもらったオルゴール 木漏れ日が巻いたのは チチ…チチチ ちゃぷ ぷわん 鳥とせせらぎのハーモニー 耳を澄ませて 木々の間を吹き抜ける風が 枝や葉を鳴らしていくよ オオルリが歌ってる 緑がまぶしいね 川もまぶしい

詩『金色の橋』

雨上がりの虹のように 朝開いて夜しぼむ花のように 美しく儚い 追っても探しても現れない 夢…

荒神咲夜
5か月前
136

詩『夢への扉』

本の表紙は夢への扉 開くと広がる景色 感じる風や匂い 主人公に自分を重ね ページを繰っていく…

荒神咲夜
6か月前
137

詩『ちぎれ雲』

風のいたずらか 積み重なった厚い雲から 小さなかけらが飛び出した 風に流されて ちぎれ雲が…

荒神咲夜
6か月前
142

詩『過ぎゆく春』

暖かな日を待ちわびて 咲き誇った桜が風に揺れ 急ぐように散ってゆく たなびく霞 揺れる陽炎 …

荒神咲夜
6か月前
132

詩『新芽の雫』

負けるものか 負けるものか 北風が吹いても 冷たい雨に濡れそぼっても きっと終わる日がくる…

荒神咲夜
6か月前
132

詩『春賛歌』

地面の下で 落ち葉の裏で 冷たい雨や 時には霜を 身を潜めてやりすごしてきた 枝に止まり …

荒神咲夜
7か月前
146

詩『時の河の中で』

悠久の時に比べれば 空の広さに比べれば ちっぽけという他ないけれど みんな生きている 日差しを浴びながら 風を感じながら 鳥も 虫も 魚も 花も 人も 今日という日を生きている 虫が顏を覗かせる 鳥が歌っている 花が笑ってる 魚が躍ってる 人が泣いている 悲しみを涙で流しながら 涙を雨で隠しながら 笑みを浮かべている 時の河の中では そんな日々 命の営みすら ちっぽけなものだけど それでもみんな 生きている 今日という日をひたむきに