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【七十二候】水沢腹堅‥さわみずこおりつめる

『水沢腹堅』さわみずこおりつめる
           1月25日から30日頃

大寒の次候となり、厳しい寒さで沢の水も凍る頃となりました。
氷柱や凍った川や池、沼などを目にすることも少ないですが
寒空の下、表面の水は凍ったり解けたりを繰り返し厚みを増していくのです。



一年の中で一番寒いこの時期に
ちょうど冬型の気圧配置が高まり、近年では最も強いレベルと言われる寒波の影響で、私の住む山陰地方でも24日の午後から雪となりました。
午前中は光が差し、雪など本当に降るのかしらと思うような天候だったのですが
やはり、予報通り10年前と同じように短時間で
あっという間に辺りは真っ白に。





帰り道は猛吹雪のホワイトアウト。
暗い夜道ということもあり、視界が奪われ
いつもは、10分ほどの通勤経路もなかなか家に帰れませんでした。
皆さんは大丈夫でしたか。


そして25日水曜日。
どこにも出かけず何の予定もない休日は
本当に久しぶりで‥。
時間があれば‥あれもしたいこれもやらなきゃと
常日頃から思っていたのに、結局ボンヤリ過ごしてしまいました。




大寒波は、私の身体も心も頭の中も凍結させてしまったようです。笑
気づいたらこたつでお昼寝していました。
なんと贅沢な過ごし方‥。
お昼寝から目覚め、こんな雪だるまを作ってみました。


るんくまちゃん。笑


雪だるまも雪合戦も‥かまくら作りも
そり遊びも‥。
子供の頃、寒さも冷たさも忘れるほど夢中になって遊んでいました。今はもう‥そんな風に
雪の中を転げ回るように遊ぶことはありませんが、それでも毎年、雪が積もれば雪だるまだけは作っているようです。
自分でも無意識だったのですが、先程ふと思い返していて気付きました。
あ!わたし‥雪だるま毎年作ってる!!笑



そんな風に『童心に帰る』瞬間っていくつになってもやってきて‥そんな時間を私はとても愛しく思っているのです。


さて時は少し戻り‥。



前回の款冬華での
島根県立美術館のピョンピョン跳び跳ねるウサギさんの向こう‥
宍道湖の方に視線を移すと‥


あ!!


もしかして!


こーっそり近付いてみました。
こんな近くで見れるなんて!
逸る気持ちを抑えつつ‥



そーっと階段を降りて‥


仲良く毛繕い中

 

かなり近くまで接近しましたが
動じることなく毛繕いに夢中のよう。




私が気付いてからでも10分以上
毛繕いをしていました。
尾羽の付け根近くに尾脂腺(びしせん)と呼ばれる油を出す線を持っており
保湿や防水などの役目を持つ油をくちばしにつけ体に塗っているのです。浮く力も増すのだとか。



ようやく動き出しました。
と、思いきや‥

まだ気になるの?


まだまだ終わりません。


あ。先に行っちゃった‥


ま、待ってよぉ。



追い付いたね。


ところで‥
ハクチョウだったのかコハクチョウ?
それともコブハクチョウだったのか。
毛繕いばかりしていたので、顔がよく見えなかったのですが‥


拡大してみると‥


くちばしはオレンジ色で
その先端は黒いコブがあるのが見えるので
コブハクチョウですね。


ハクチョウといえば、先日の新聞に
こんな見出しがありました。

『ハクチョウの数、異変】

こちらの七十二候の中でも、何度か紹介している鳥取県米子市にある水鳥公園で
例年なら公園のハクチョウの個体数が最も少ない20から30羽程のこの時期に
今年はコハクチョウ、オオハクチョウを合わせて540羽に急増したという。


可能性としては

  1. 外敵に襲われ避難してきた

  2. 北日本などの大雪から避難してきた

  3. 寒波の前の最高気温が10度を超える日があり春だと勘違いをし北帰行ムードになっている 


以上の3点が考えられると書いてありました。


地球の変化に敏感な動物や鳥たちが
何かを察知し、これまでにない動きになっているのかもしれませんね。



梅の花が咲き
春の足音が聞こえたのも束の間。
今は、耳を澄ませても澄ませても聞こえず‥。
遠く遠くに‥離れてしまったように感じてしまいますが
それでも春は確実に着実に小さな足で‥
お気に入りの靴を履いて‥笑
強風も寒波もなんのその。
逆境にだって負けない強さで
こちらに向かってきているはずです。


強くそして可愛いらしい春を
一緒に待ちたいですね。



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