旅する先生・みきてぃー

元高校教員。英語・国際教育、IB(国際バカロレア)・演劇を教えていました。思い切って退…

旅する先生・みきてぃー

元高校教員。英語・国際教育、IB(国際バカロレア)・演劇を教えていました。思い切って退職して、現在ヨーロッパの大学院に留学中。欧州(EU)統合や複言語・複文化政策について学んでます。コロナの最中での留学やヨーロッパ全般、教育について感じたこと・考えたことを発信していきます。

最近の記事

カミーノ3日目Castrojeriz -Frómista)

坂を登り切って振り返ると、これまで歩いてきた道を、街を、朝日が照らしている。 そして、これから歩く道がずっと先まで続いているのが見える。 カミーノ初日の夜、もオランダ人のおじさまに教えてもらった言葉。 Past is history Future is mystery Present is a gift 今が最上で、だから現在が贈り物(=プレゼント)。 もちろんこの聞いたことはあったフレーズだけど、本当の意味で理解したのは今日が初めてだったかもしれない。Here

    • カミーノ2日目(Hornillos del Camino - Castrojeriz)

      どこまでも果てしなく続く巡礼路。 中世にタイムスリップしたかのような、ロマネスクの教会と、巡礼路沿いの小さな街。 私が知ってたスペインは、ほんの一部だったのかもしれない。 Día 2 Hornillos del Camino - Castrojeriz (19.46km)

      • カミーノ1日目(Burgos-Hornillos del Camino)

        7月3日。カミーノ初日。BurgosからHornillos del Caminoまで20.87km。 予定より少し遅くなってしまい、結局8時に出発。 途中からとは言っても500キロは歩くんだ、と改めて痛感する石碑。フランス人の道と、ビルバオを通る北の道で最後の最後まで迷ったけど、初めてのカミーノ、王道のフランス人の道にしたのですが、こんな風に至る所にカミーノのシンボルがあって迷うことはないので安心です。 ひとりで歩いてるのに、ひとりって感じがしないのがカミーノの不思議な

        • カミーノ・デ・サンティアゴ(巡礼)に挑戦します。

          ご無沙汰しています!そしてスペインはブルゴスからこんにちは! ハードロックダウンのため、ほとんどどこにも行けず、何もできなかったオランダ生活。今学期の課題も提出し終わったところで、(多分)夏休み到来。 ワクチン接種も進み、規制が緩和され、少しずつ「開けてきた」ヨーロッパ。日本に一時帰国する前に少しは旅をしてもバチは当たらないのではないかと思い、有効な滞在許可書のあるスペインに戻って、念願だったカミーノ・デ・サンティアゴという、ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラま

        カミーノ3日目Castrojeriz -Frómista)

          オランダ人の限界?

          現在平日(火曜日)の深夜12時半に鳴り響く花火の音。 オランダでは6月になった途端に快晴の日が続き、気温も27、28度と春を吹っ飛ばしてまるでいきなり夏になったかのようです。 異常に天気が悪く、寒かった4・5月とのギャップから、なかなか身体がついていかないのが正直なところ。 ワクチン接種も進み、少しずつ規制が緩和され、カフェ・レストランの営業時間が伸び、念願の美術館・博物館も開き・・・と一気に「開けてきた」ような気がします。 もともと「権利」を主張する国。4月に来た時既にマス

          オランダ人の限界?

          オランダの禅寺にお邪魔してみたお話。

          オランダ人も驚くほど、雪に雹に見舞われた寒い寒い4月と5月だったのに、春を飛ばして急に夏?と思うほどに気温が上がり、身体もびっくりしています。オランダからこんにちは。 今日はオランダの禅寺にお邪魔した話を。 Eurocultureのコースワークの一環で、コンソーシアムの全学生が現在「ヨーロッパにおける宗教」をテーマにレポートを執筆しています。これは6月後半にあるコンソーシアム内の学会で発表予定。 例年ならコンソーシアムの大学の1つに学生が集まって対面で行われるのですが、もちろ

          オランダの禅寺にお邪魔してみたお話。

          ロッテルダム日帰り旅行

          オランダにきて、しばらく北部のフローニンゲンにいましたが、先日思い切ってロッテルダムに行ってきました。  ロッテルダムは第二次世界大戦でナチスドイツの爆撃による壊滅的な被害を受けたため、オランダの他の都市とは異なって現代的な建物が多い街でした。玄関口のロッテルダム中央駅からはじまり、キューブハウス、マルクトハルトなど、モダンな建物がたくさんありました。残念ながらコロナの関係でキューブハウスなどは見学はできず。 【キューブハウス】「都市の屋根のように暮らす」というコンセプト

          ロッテルダム日帰り旅行

          Schiermonnikoog(スヒールモニコーフ)日帰り旅行

          フローニンゲンについて3週間経ったある日、少し足を伸ばそう、と調べて見つけた「Nationaal Park Lauwersmeer(ラウエルスメア国立公園)」に行こうと思い立ち、フローニンゲン駅から1時間ほどバスに乗って向かいました。 Google Mapによると終点で乗り換えとのことだったので、降りたLauwersoogというターミナルの先にあった建物に入ってみる。改札のようなものがあって、バスの1日券で通ろうとすると、外の券売機で「チケットを買うように」と。 不思議に思い

          Schiermonnikoog(スヒールモニコーフ)日帰り旅行

          コロナと、人が大切にするものと・・・

          少し前になりましたが、20日にルッテ首相の会見があり、今月28日より段階的にコロナに対する措置を緩和していく、という方向性が出されました。 社会活動再開に向けた第一弾として、具体的には28日から・・・ ・夜間外出禁止令の撤廃 ・予約なしでの店舗における買い物が許可される ・テラス席に限り、正午から午後6時までの営業が可能となる ・高等教育機関において、週1回程度、対面での授業が許可される と、まだまだ気は抜けませんが、明るい兆しが見える発表が!!! お店は予約なしで入れな

          コロナと、人が大切にするものと・・・

          フローニンゲン(Groningen)だより

          ご無沙汰してしまいました!オランダは北部の街、フローニンゲンからお届けします。 遅ればせながらEuroculture2学期目のフローニンゲン大学(Rijksuniversiteit Groningen)にやってきました。 授業としては2月から始まっていたのですが、完全オンラインだったこともあってスペインのビルバオから受講しており、ようやく現地入りすることができました。 とは言っても、4月17日現在、オランダはロックダウン継続中のため、イースター休暇後の今も授業もオンラインが続

          フローニンゲン(Groningen)だより

          スペインでの盗難とステレオタイプのお話。

          しばらく投稿が空いてしまいましたが、ようやく第2学期目の国、オランダに移動してきました! ご存知の通り、2月からフローニンゲン大学の授業自体は始まっていたのですが、完全オンラインでの展開だったのでビルバオから受講しており、イースター休暇で授業がないタイミングで国境を超えました。 今更ですが、なぜ2月中に移動できなかったかというと、なんとビルバオ滞在時にスペイン(EU圏内)での滞在証明の入っていた財布・・・だけでなく、直前まで課題をやっていたパソコンなど、大事なものが全て入って

          スペインでの盗難とステレオタイプのお話。

          サンセバスチャンへの旅③(チリーダ作品鑑賞編)

          今回のサンセバスチャンへの旅の目的は次の3つ!全3回仕立てでお届けしています。 ① カンタブリア湾の海を堪能する! ② 美味しいシーフードを食べる! ③ サンセバスチャンが生んだ芸術家・チリーダの作品を鑑賞する! 今回は最終回、③芸術家・チリーダの作品を鑑賞するをお届けいます。 最終日はエドゥアルド・チリーダ(Eduard Chillda)というサンセバスチャンを代表する近代アーティストの博物館(Chillda Leku)に行ってきました。 チリーダというと、スペインの

          サンセバスチャンへの旅③(チリーダ作品鑑賞編)

          サンセバスチャンへの旅②(シーフード堪能編)

          前回に引き続き、サンセバスチャンへの旅シリーズ第2回。今回の旅の目的である ① カンタブリア湾の海を堪能する! ② 美味しいシーフードを食べる! ③ サンセバスチャンが生んだアートの巨匠・チルダの作品を鑑賞する! の中から今回は②美味しいシーフードを食べる!編をお届けします。 2泊3日の旅行の1日目は、美味しいシーフードを食べたくて炭火焼きで有名なゲタリア(Getaria)へ。 司馬遼太郎さんの「街道をゆく 南蛮のみち」にも登場したそうですね。 ビルバオからだと公共交

          サンセバスチャンへの旅②(シーフード堪能編)

          サンセバスチャンへの旅①(カンタブリア湾堪能編)

          ついに移動制限が緩和され、バスク自治州内に限り、移動が許可されたので父の日(el Día del Padre)の連休に念願のサンセバスチャンに旅行に行ってきました!どうやら母の日に対抗すべく、キリストのお父さんであるヨゼフ(San Jose)さんの誕生日にあやかって作られた商業的な日とのこと。日本のバレンタインデーみたいなものですね。 基本的にはビルバオーサンセバスチャン間は、会社を選ばなければ30分間隔でバスが出ているのですが、なんと日曜日の夕方の帰りの便は、8時台まで空き

          サンセバスチャンへの旅①(カンタブリア湾堪能編)

          3月11日を海外で過ごす。

          3月11日はやはり、色々と考えてしまう日ですね。今年で10年。奇しくもこの節目の年も海外におります。 カナダの大学に留学中、翌日が締め切りのレポートを書いていた10年前の夜、日本から国際電話をもらったのを今でも鮮明に覚えています。日本国内の電話回線が混乱していたので、なぜか国外にいた私がSkypeなどを駆使して家族全員の安否確認をしたのですが、それまでは心臓がずっとドキドキしていました。 津波の映像や福島第一原発の屋根が吹き飛ぶ映像が寮のテレビのニュースで何度も流れ、その度に

          3月11日を海外で過ごす。

          バスク地方とアイデンティティー

          2021年3月9日より、ついにバスク自治州内の移動が解禁!ようやく写真のビルバオ近郊のビーチがあって、かつバスクの伝統的な家屋が立ち並ぶ、GetxoのPuerto Viejo地域までいけるようになります!嬉しい! そんなバスク地方ですが、スペインとフランスの2ヶ国にまたがった地域の中で、スペイン側は私がいるバスク自治州(3県)にナバラ州を合わせて4地域、フランス側に3領域があり、7領域が合わさって、バスク・アイデンティティを持っています。 バスク地方全体の旗として(イギリス

          バスク地方とアイデンティティー