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フローニンゲン(Groningen)だより

ご無沙汰してしまいました!オランダは北部の街、フローニンゲンからお届けします。
遅ればせながらEuroculture2学期目のフローニンゲン大学(Rijksuniversiteit Groningen)にやってきました。
授業としては2月から始まっていたのですが、完全オンラインだったこともあってスペインのビルバオから受講しており、ようやく現地入りすることができました。
とは言っても、4月17日現在、オランダはロックダウン継続中のため、イースター休暇後の今も授業もオンラインが続いています。
オランダ政府の見解としては、今月末からHBO(高等職業教育機関)・大学なども条件が整えば週1回は対面での授業が受けられるようにする、ということなのですが、果たして滞在中に大学の中に入れるのかどうか・・・。

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さて、今日はオランダの現状についてお届けします。

オランダでは、先日4月13日のルッテ首相の会見によって、ロックダウンの継続が決まりましたが、具体的にどのような感じかというと・・・

●夜間外出禁止令(夜10時-翌朝4時半)
●スーパーマーケット・ドラッグストアなど生活必需品を販売する店舗を除いて、店舗での買い物を希望する場合、来店の最低4時間前以上にオンライン等で予約をしていなければならない。(その上滞在は20分以内に限定)
●レストラン等の飲食店が営業する場合はテイクアウト・デリバリーの対応のみ。

もちろん情報としては聞いていましたが、新たな国で生活基盤を整えようとした際に、これは想像以上の障壁だったことを、現地についてから痛感することになったのです。

コロナの状況から衛生面を懸念して、今回の滞在はシャワー・トイレ・キッチンまで備えつけの完全独立のユニットに住むことにしたまでは良いのですが、自炊するためのフライパン一つとっても買いに行くのにお店の「事前予約」が必要ということで、初日から「詰んで」しましました。
マンションの目の前にショッピングモールがあり、お店の前に行ってももちろん予約がないので断られてしまい・・・仕方ないのでお店の名前とQRコードを控えてネットで検索、グーグル翻訳を駆使しながらオランダ語と格闘、どうにか翌日の予約が取れるといった具合。

気を取り直して、予約なしで入れるスーパーマーケット(オランダといえばどこにでもあるAlbert Heijn)にいったものの、オランダは「マエストロカード」というオランダの銀行口座と紐付いたデビットカードでないとカード支払いができない(VISAのクレジットカードすら使えない)ということで、その日手持ちだった現金15€分しか買い物ができず、なんともひもじい思いをしてしまいました。
仕方ないので、調べたところ住民登録証明などが要求されず(これもまた予約が必要になるので)、比較的必要な書類が少なかったオランダの銀行(ABN AMRO)で学生口座を開こうと思い、必要情報をオンラインで入力していったのですが、なぜか最後の支店来店の予約は「電話」。なぜそこで急にアナログになるの???

さすが陸続き、EU圏内はローミング無料になったので、スペインで使っていたOrangeという会社のSIMをそのままオランダでも使うことにしたですが、オランダ国内とはいってもスペインの会社からなので「外国」に電話することになるので、国識別番号(+31)というものが必要になります。便利ですけど、ややこしいですね。最初わからず、電話がかかりませんでした。

オランダ人は英語が話せる方が多いので、英語でどうにか来店予約は取れたのですが、後日談として、私は学生とは言え30歳を超えていたので、なんと学生口座は開けないことが判明、この頑張りが意味がなかったというオチまでついています。
というわけで、とりあえず今回の滞在は3ヶ月に短縮されてしまったので、スペイン滞在中に作ったN26というドイツのオンラインバンクと、現金の引き下ろしでどうにか過ごそうかなと考えています。現金主義だったスペインは、今回のコロナによってかなりカード支払いの割合が上がったというレポートがあるのに、オランダでまさか逆行することになるとは・・・。

たまたま移動してきたイースター休暇は良い天気に恵まれず、なんと1時間のうちに晴れ→雨→雪→雹(!)とコロコロ変わる空模様に出かける気分にもなれず、最初の1週間はなかなか「試される」日々を過ごしました。

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入国後の10日間の自主隔離も終わり、オフィシャルに外にも出られるようになったので、これから少しずつ行動範囲を広げていけたらと思っています。
とは言っても、ロックダウン継続中のため、大学の施設はもちろん、美術館や博物館などの公共施設も開いておらず、スペイン滞在中にしばしば通っていた教会に至っては、ミサはなんとライブストリーミング配信(!)する代わりに立ち入り禁止・またはこれまた完全予約制のところが多く「どこにもいけない」「何もできない」という状態が続いています。
というわけで、「サブスク」しはじめたオランダの代名詞の自転車を駆使して、どこか自然の豊かなところに行くなど、少しずつフローニンゲンでできることを探して行くつもりです。

これまで授業でEU統合について勉強してきたのですが、今回のコロナウィルスに対してはEUの統一基準を作る方向ではなく、国ごと(さらにはスペインならバスク自治州など更に小さい行政単位)に異なる対応をしているということを身を持って体験し、EU統合の難しさを改めて感じています。大きな危機の時には、国や自治州といった小回りの効く中での対応の方が都合が良いのかもしれません。一方向的に進んできたグローバル化の逆行現象のようなものを感じたりもしています。振り子のように、大きく振れたものは同じだけ逆方向に揺り戻しが起きるのだろうな、と。

次は20日にルッテ首相の会見があるとのこと。少しでも状況が改善されると良いな、と願っています。

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