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オランダ人の限界?

現在平日(火曜日)の深夜12時半に鳴り響く花火の音。
オランダでは6月になった途端に快晴の日が続き、気温も27、28度と春を吹っ飛ばしてまるでいきなり夏になったかのようです。
異常に天気が悪く、寒かった4・5月とのギャップから、なかなか身体がついていかないのが正直なところ。
ワクチン接種も進み、少しずつ規制が緩和され、カフェ・レストランの営業時間が伸び、念願の美術館・博物館も開き・・・と一気に「開けてきた」ような気がします。
もともと「権利」を主張する国。4月に来た時既にマスクをしている人はほとんどいなかったのですが(!)さらに人々の気も緩んできて、公園で日向ぼっこしながらケースで買ってきたビール持ち寄って飲んでいたり、人工ビーチでは芋洗い状態のようになっていたり・・・。
欧州はそろそろバカンスのシーズン、ということもあって、仕事や課題はどこへやら「夏休みはどこに行く?」という会話が繰り広げられています。
ここまで1年以上も行動を抑圧されていたので無理もない話ですが、日本の様子を伺う限りでは、いろいろな点でそのギャップに驚かされます。
去年の秋、スペインに来た頃には日本の方が落ち着いていたのですが、今となっては「ワクチンパスポート」に代表されるように、欧州の方が「Re-open EU」を掲げ、社会経済活動を着々と進めていて、本当にいつどこにいるかによって全く異なるんだなと思います。

そんなこんなで、昨年末には外出禁止令への抗議活動が起きたりするほどに、権利と自己主張を大事にするオランダ。
恐らくこの1年間、特に12月のハードロックダウン以降は本当に辛かったのだなと推察します。
その反動か、4月末にあった国王誕生日など、なにかイベントがある度にビールがAlbert Heijn(スーパー)でセールになり、ビールケースを自転車の荷台に器用に載せながら家に帰るオランダ人をよく見かけます。
倹約・質素が信条のオランダ人。高い外食より、宅飲み・公園飲みで安く済ませるのが鉄板です。特に私が住んでいるフローニンゲンは学生街ということもあって尚更のようです。
スペインがワインなら、オランダはビール文化。先日行ったアムステルダムの国立博物館では、昔オランダでは水の汚染がひどく、水の代わりにビールを飲んでいた、というなんとも興味深い記載がありましたが、朝公園に散歩に行くと、前日のパーティーの残りと思われるハイネケンの王冠が散乱していて、いかにオランダ人にとってビールが欠かせないかを物語っています。
現在開催中のEURO2020でのサッカーの試合でのオランダの活躍は多くの国民が興奮とともに見守っていて、街中のいたるところがオレンジのものとオランダ国旗で飾られていて、お酒を飲みながら試合観戦で盛り上がるにぎやかな声が夜遅くまで聞こえます。
というわけで、既に深夜1時ですが、花火の音がやみません。きっと良い勝利を収めたんでしょうが、新年でもない平日に、ここまでにぎやかに過ごすオランダ人に、日本とはまた異なる国民性を改めて感じさせられます。そろそろ我慢の限界なんだろうな、とも。とりあえず、私はそろそろ寝たいです。笑

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